昨日の記事からの続きですが、国の重要文化財に指定されたことで、建て替えや改修ができなくなり、山口家は江戸時代から住み続けた住宅を堺市に売却しています。
貴重な重要文化財を購入した堺市は、2007年から建物の整備を進め、昨年(2009年)10月から「堺市立町家歴史館 山口家住宅」として公開しています。
茶室
HPには、伝統的な堺の町屋の暮らしを感じることが出来る施設として整備が行われましたとありますが、普通の町民ではなく昔の庄屋という資産家の住宅です。
南側の入り口から中に入ると、土間の上の吹き抜け空間にある巨大な木材の構造物が目にとびこんできます。
この土間の内部は、鴻池新田会所や富田林寺内町にある杉山家住宅(石上露子の生家)とよく似ていますが、この山口家がもっとも歴史があるようです。
座敷から見た土間
山口家住宅では主屋の部分が最も古く(正確な建築年代は不明ですが築後400年くらいか)、約200年前にも主屋の南と西、さらに北側に増築されています。
北側に増築された床の間
北側の庭には、その増築時に植えられたという樹齢200年というハゼの木があるので、秋の紅葉の季節に来るといいかもしれません。