汝の薪をはこべ春逝き夏去り今は秋 その秋のはやく半ばを過ぎたるかな耳かたむけよ耳かたむけよ近づくものの聲(こえ)はあり窓に帳帷(とばり)はとざすとも訪なふ客の聲(こえ)はあり落葉の上を歩みくる冬の跫音(あしおと)薪(まき)をはこべああ汝汝の薪をはこべ目はなほしばし野の末にものの花さくいまは秋その秋の林にいたり汝の薪をとりいれよああ汝 汝の冬の用意をせよ
鷗 汝の薪をはこべ..... 三好達治
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