きのう 竜と王妃 書き上げました。ファンタジー 『カイアス王』につづく 北の国シリーズの②です。 銀の印鑑は太平洋戦争末期 上海を舞台にした 関東軍特務機関の岡崎中尉と 上海のちいさな商社 興亜通商の事務員 聡子のものがたり......
ノートにイメージとプロットが書いてあるのを午後みつけて デティールをふくらませていきました。上海は当時 国民党 関東軍など間諜入り乱れる魔都だったようで ゼスフィールド機関とか松機関とか特務機関がしのぎを削っていました。特務機関には現地で徴用された民間人 陸軍中野学校出身者がいて さまざまな謀略にたずさわっていました。 たとえば松機関は 陸軍登戸研究所がつくった偽札を中國にばらまくのが仕事でした。その偽札と阿片の密売が関東軍の資金源(岸が仕切っていた)だったのです。悪名高い731部隊は登戸研究所のつくった毒薬の実験を中国人捕虜をつかってしていました。
「特務機関 岸信介」で検索すると 岸が戦前しようとしたこと 戦後のやくわり 岸の孫である安倍がなにをめざしているか見えてきます。岸は満州国を自分の作品だといっていますが 満州のNO2であったようです。 満鉄、調査部の残党が、戦後再結集して作り上げたのが、戦前の大本営発表機関、同盟通信の兄弟会社「電通」でした。戦後の長いアメリカ支配はすでにそこでできあがっていました。日本の敗戦も既定の事実として あったようですね。岸 弟の佐藤栄作 日産の.....も明治天皇になった寅之助と同じ郷里 長州の田布施の出身です。
それから こんどは関東軍のどの部隊がレイテに転戦したか調べました。栄光の関東軍は戦争末期 つぎつぎに南方に投入されていくのです。満州に移住したひとびとも慣れない軍装で南方にむかい 満州には15万人の男子が残っただけでした。
ミンダナオやレイテにわたった関東軍は輸送船をアメリカ軍に轟沈されたりして 助かったものも装備も糧食もなく現地調達となりました。そしてアメリカ軍と反日ゲリラに追われ 生きるためになんでも食ったものは腹をこわし 食わなかったものは座ったまま死んでゆきました。
ここでもすでに1%のために99%が塗炭のくるしみをなめるという図式ができあがっていました。