遠い森 遠い聲 ........語り部・ストーリーテラー lucaのことのは
語り部は いにしえを語り継ぎ いまを読み解き あしたを予言する。騙りかも!?内容はご自身の手で検証してください。
 



 場所/本町小 対象/6年2組 テーマ/恋 内容/芦刈の歌 反省/途中 集中が途切れたところがあった。たとえ自分の周辺がざわめいていても 語るとき清明な境地にいたい 感想/6年生の聴く耳と心はおとなに匹敵する。


 朝 教室に行くと 机と椅子はそのままになっていた。それで子どもたちに教室の後ろに片付けてもらったら ゴミが散らかっていたので 一斉によーいドン!で各自5個ずつゴミをひろってもらったら あっという間にきれいになった。

 6年の最後は語りを入れてもらっている。今のところ 語りだけをしているのはわたしだけで 年間3学年しか回れない。それで語りになれてもらうことやさまざまな語りを知ってもらいたいために 今までは15分の間にふたつのタイトルを語ることが多かった。幼稚園やデイケアで語ってきて 聞き手をしっかりつかんでいれば 世代間でそう 話のジャンルや内容を変える必要はないし 長くてもついてきてくれると確信がもてたので 先月の1組から15分まるまるかかる「芦刈」を語っている。

 芦刈には ついに二年間待ち続けた.....の腕に抱かれた...のくだりがあるのだが 子ども向けの雑誌の漫画でさえ 露骨な表現があふれ ネットを開けば容易にあやしいサイトにひととびできる今だから 芦刈の直方が久女を想い、久女が直方を想うものがたりを伝えたかった。

 トークが終って 語りはじめた時 曇っていた空から俄かに日が射して 教室を金色に染めた。ひさしぶりに手がふるえた。女の子のなかには泣いている子もいた。おはなしのなかで 巧まぬ笑い がとれたら そして最終的に心が揺り動かされ ものがたりが聞き手のうちに沈んで いったら...が望みなのだが 道はまだ遠い。

 午後川越まで子どもの学校に行く。学年主任の先生とお話して ほっとしたり 気がつかせていただいたり...他者との距離感 の問題....それは自分との距離感であり 自分の実像をどのように見ているか なお愛しているかの問題が根にあるのだと思った。反響する洞窟のなかで 聲を聞き分けるみたい...と思った。




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