今日は次男の結婚式の打ち合わせがあった。きのうの雪も大通りでは跡形もなく消えていた。ホールには結婚式を控えたカップルや親たちが100名以上はいただろう。昼食がはじまり、モデルさんをつかってさまざまなセレモニーが見せられる。引き出物の紹介、クレープ屋台の実演試食、会場の外では生花の誂え、テーブルクロスの選択、写真やwelcomeボードの紹介、招待状も何十種あり 好みの選択で結婚式を演出できるよう 展示されている。這い這いをはじめたルイをつれての展示会は向こうのおかあさんとごいっしょに汗も冷や汗も流した。7着の着替えが終ったときは夜の8時だった。
わたしが子どもの頃、花嫁さんは白無垢を着て実家から婚家に向ったものだった。「お嫁さんだ、お嫁さんだ!」わたしたちは駆け出していって、仲人に手をひかれた花嫁さんの美しさにため息をついた。披露宴もお家でしたので、7歳の頃 母の実家で三々九度の杯にお酒を注ぐ大役を仰せつかったことがある。玄関の敷居の前であったのか、跨いだところであったのか記憶はさだかでないのだが。
いまや 結婚式はショーである。この結婚式場ではメーンホールはシアター形式になっている。風船、雪、蝋燭、イルミネーションをつかったふたりのためのショー。それでもいい、若いふたりが互いの親族から認知され、祝福を受け これから永の年月 喜びも苦しみもともにする時 すこしなりとも その支えとなるのであれば.....そして、またどのような結婚式であっても出席した既婚者は 夫婦で辿ってきた道すじに思いを馳せるだろうし 未婚のひとたちも自分たちの未来に思いを馳せるものだ。
時間があれば お手軽なレディーメードでなくほんとうの意味で ひとつひとつ 丹念に準備した式を挙げてやりたかったと夢のように思いながら 試着室で純白のドレスの裾を長く曳いたリサちゃんの美しいシルエットを見つめる。
帰り リサちゃんとルイは車のなかで疲れて眠ってしまった。わたしは息子にシャーロックホームズの冒険の小咄を聞いてもらった。終って少ししてから息子は笑い出した。つまり そういう小噺なのだ。もう少し 伏線を強めにだしてみよう。それから江戸時代の色っぽい小咄 これはわたしのほうが吹き出してしまっておしまい。笑わせるのはむつかしい。おもしろいネタをみつけて 間と調子に磨きをかけこと。
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