
この子も腰下に問題があるみたいだ。
症状的には1速以外に入らないと言うもので、シフトリンク等の問題ならば、腰下を割らずに済むか?
なんて思っていたんだが、甘かったね・・・

とにかくクランクケース内部の問題なのは、間違いなさそうなので割に入る!
エンジン単体で持ち込まれたので、プライマリー系のギアが緩められるか心配だったけど、問題なく作業は進められた。

ミニトレには使われていない、オイルシールの押え金具があるぞ!
流用できないかなぁ

この状態でもミッションの動作がおかしい。
シフトドラムを回転させると、きちんとシフトフォークは移動するんだが、どこでも1速状態?
残念ながら、ボビィのミッションって分解したのが初めてなので、どれが正常なのかが・・・

でも、少なくともシフトフォークの動作とミッションの噛み合わせが正常にリンクしていない感じだった。

シフトフォークの歪みが原因かとも考えたけど、問題になるほどの歪みはなさそうな感じ?

ドラム側の形状が異なっているけど、シフトフォーク自体はミニトレと似ている?
んでもって、ミニトレのミッションからシフトフォークを流用してみたけど、改善されることはなかった。
かと言って、悪化することもない・・・
こんな時は、初診に・・・いや、初心にかえろう!

摘出したミッションを作業机の上で、組み合わせて動作を確認してみると、なんだかおかしい?

一番手前のギア(1速)が、フリーではなくアクスルシャフトと一緒に回転している?
このギアって、通常フリーで回転しないとダメなんだと思う。
確かにこの状態だと、ドッグがどっちにいっても「1速」のままかもしれない。

オーナーさんが教えてくれた、この問題が発生したときの状況を考えると・・・
1速ギアに無理な力がかかって、本来フリーで回転する構造の部分が、焼きついた形になったか?
無理やり内側に追いやられてしまい、噛み付いてしまったか?

多少叩いた感じでは、動く気配を見せないので、予備エンジンを準備してミッションを確認してみよう。
最悪の場合、ミッション一式を入れ替えることも考えないとね。
分解時に気になったことは、クランクの右側が特殊工具無しで抜けたということ。
ベアリングもクランクケース側に残っているので、クランクシャフト側が痩せているのか?
コンロッド等のガタは少なく、程度は良さそうだ。
さて、もう少し掛かりそうだなぁ
割った腰下が、3セットになっちゃった・・・