徒然なるままに 

BGMはモダンジャズ、暇つぶしの自分史

廃墟の街 鬼怒川

2017年06月04日 | 旅行記

プレステージCCのゴルフの後は、鬼怒川で一泊することにした。
宿は鬼怒川ロイヤルホテル、伊藤園ホテル系列の格安ホテルである。
朝食・夕食付、夕食時はアルコール90分飲み放題、8,574円/人。
確かに安い。
伊藤園ホテルは、倒産・廃業した宿泊施設を安価に買い叩き、格安ホテルとして再生させる手法で、急成長した会社だ。
現在、東日本を中心に40件以上の傘下施設を所有している。
格安ホテルの仕組みは、徹底した人件費の削減である。
仲居を廃し、食事はバイキングのみ、客がチェックインする部屋にはすでに布団が敷かれているといった具合だ。
鬼怒川ロイヤルホテルもこのセオリーどおりの運営だった。
鬼怒川ロイヤルホテル
夕食のバイキングは品数は豊富だが、味はどれも今一つ。
飲み放題のアルコールはドリンクサーバーのセルフサービス。
制限時間は90分だが、持て余し気味になり、結局、1時間ぐらいでお開きになった。
本当に安いのか、疑問に感じた。

企業の倒産情報の中に鬼怒川ロイヤルホテルの名前を見つけた。
設立は昭和31年8月、時は高度経済成長の始動期である。
この頃は、海外渡航が制限されていたため、温泉旅行はレジャーの定番で、大型温泉ホテルが競って建設された。
鬼怒川の渓谷沿いに大型のリゾートホテル・旅館が連なるようになったのもこの時期である。
鬼怒川ロイヤルホテルのピークはバブル全盛期の平成4年で、年商は20億を超えていたらしい。
その後はお決まりの転落劇である。
バブル期の過度の投資が仇となり、2006年に倒産した。
伊藤園ホテルとはいえ、買い手がついたのはまだ幸運だったかもしれない。
買い手がつかず、解体もされずに放置され、廃墟となっているリゾートホテルがいくつもあるからだ。
鬼怒川を代表する大旅館「あさやホテル」の対岸には、異様な姿の廃墟群が連なっている。
鬼怒川廃墟群
全国の大規模温泉旅館は不振が続いている。
団体旅行の減少、レジャーの多様化、海外旅行の一般化など、昭和の頃とはすっかり様変わりしてしまった。
LCCの出現で、日光・鬼怒川に行くよりも海外に行く方が安い場合も多い。
廃墟の街・鬼怒川は復活できるのだろうか?


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