この「タケノコの絵」を見てください。タケノコの重さ、手触り、瑞々しさ、皮の重なり、皮の筋、皮の産毛、根っこから上部にかけての色の変化やうねり、などが手にと取るように伝わってきます。
この写真の絵は私たち「浜松授業研究の会」の仲間の先生が指導したものです。5年生30人の一部しか掲載できませんでしたが、全員一人残らず、このような素晴らしい絵を描いています。学校教育では、「全員」というところが大切です。
この絵を指導された先生に、子どもにどのように指導したかと聞いてみましたら、タケノコを「触る・よ~く見る・一本一本の線を丁寧に描く・皮の重なりをしっかり描く・上部にかけてどのような太さや色の変化なのか・下色は黄色、赤、青を使って・・・・等」の指導であったようです。
実際に描くときは「タケノコと話合うように・集中して描くように・上手い人のを参考にするように・・・・等」であったようです。
私はこのようなきめ細かな指導があったからこそ素晴らしい絵が完成できたのではないかと思いました。さらに強く感じたことは、絵の上手さだけでなく、この絵を描くことにより、「子どもの心が育てられた授業」であったのではないかと思いました。
じっと絵を見ていると教室での子どもたちの真剣な学びが見えてくるようです。子どもたちの生活の汚れが取れ、本来の誠実さが表れてくるような思いがします。当然、他教科の子供たちの授業での学びも素晴らしいものだろうと容易に想像できます。
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