松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

授業づくり、一つの約束事

2016-05-07 09:36:34 | Weblog


教師の子どもへの話しかけから

 〈1つの約束事は、「教室はまちがう所だ」って言ったよね。だから、うんとまちがってほしい。まちがってもらうと、その人のおかげでうんと他の人が勉強できちゃう。先生も勉強できちゃう。だって、まちがえてくれたおかげで、考え直すことができるんだもの。だから、うんと安心して何でも言ってほしい。 もう何を言っても、みんな助けちゃう。みんなの力でね、助けちゃうから、安心して何でも言ってほしい。
 みんなもその気になってくれると、これは素晴らしいことが発見できると思うから、あんまり緊張しないでほしい。
 ああ、いい顔になったねえ。目がキラキラしている人がおる。あ、目で聞いていてくれてるんだ。あ、顔でも。みずほさん、こっち向いてる。いずみさんは、体をここに、先生が見えないところにしてくれた。ほら、見てごらん、いずみさんとこ。いい顔してるね。だから、ピーンと一本の糸が張ったようになってるんだよ。ね。だから、お地蔵様みたいにこういうふう(直立不動)にやってるんじゃなくて、どっかが生きてるんだよ、ほら。ほうら、もう目が笑ってる。先生の方、いい顔してみている。こうやってみんなが先生の方を見てくれるとね、全員で授業してるんだなあってき気がして、先生はりきっちゃうな。よし、じゃあこれからその約束だけ・・・・・・。〉

 上記の文は、「授業研究の会」のある先生のクラスを担任したときの子どもたちへの所信表明と約束の一部である。この先生は,毎年目の覚めるような素晴らしい授業や子どもたちをつくり出している。
 この先生の子どもへのお願いや語りかけは、大変具体的である。単に「教室はまちがう所」とか「先生や友だちの方を見て聞いてほしい」で終わっていない。そうすることによってどんなことができるのか、どんなことがおこるのかまで話している。しかも優しいようで、厳しい注文を子どもに出している。子どもへの語りはこのようにしていかなければならない。


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