チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

負けもなし勝ちもなし

2011年11月21日 10時50分46秒 | 日記
スポーツは勝った人が称賛される
勝つことを目的に戦う
昔武士は人を倒すことが目的であった
しかし江戸時代の300年近くで
武士は
勝つことも負けることも無い剣の道を究めようとした

切ってもきらない
殺しても殺さない

怨念の残らない勝負をしようとしたのが
塚原朴伝なのだろうか
江戸城開城のときの西郷隆盛と勝海舟が
そのきわみにいたのだろうか

対戦相手だけが
「自分が勝った、負けた」が分かる
そういう勝負をすることが
日本の剣術のようだ

宮本武蔵も其れをきわめようとしたのだと思う
剣豪たちの本を読んで居ると
今この時代に私達がなさねばならないことが
書かれている

そういう男を見つめて見守った女は
彼らよりもっと内容の優れた女達であったようだ

女子バレーを見ていても
もちろん勝つのがいいのだが
彼女達から受ける波動は
「自分の仕事をやり遂げる」
という気持ちに満ち満ちている
だからあんな美しい笑顔が生まれる

見ているほうはあの笑顔から元気をもらえる
勝った負けたの戦いが卒業できる

ソフトバンクが日本一になったが
王さんの笑顔が印象的だった
あの笑顔は勝って嬉しいという単純なものではなく
心底選手をねぎらった笑顔であった
多分負けていても同じ笑顔であったと思う

勝つこと負けることから解放された笑顔だ

そこに気がつくと「落ち込む」
ということもなくなるのだと思う
「落ち込む」のはまだ傲慢さが残っている

勝った負けたがなくなると
飄々とした人生が送れる
そうすると病気も貧乏も無くなる

いいなあ





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