チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

雨を待つ

2010年08月31日 09時25分39秒 | 日記
アメアメ降れふれ
ベランダの植物が頑張っている
雨が少ないというより全く降らず
人間に頼るしかないベランダの植物

今年はオクラ大収穫
毎朝7本は大きいのを収穫
オクラの花が気に入っていて
その花見たさに植えたら
花も実もチャコちゃん先生を楽しませてくれている

勢いのある実を体に入れることは
それだけパワーを頂いていることになるのだろう
目の前に出来たものを口にする
そういう生活が出来るのが
本来の人間の食生活のあり方かもしれない

土と水は全ての基本
最近は東京も水がおいしくなり
都庁舎に行くと
お土産コーナーに「東京の水」のペットボトルがある

土と水の良いところの絹は良質
日本の絹のよさは土と水に負うところが多い

コンクリートで固めた東京の土は
のびのびと手も伸ばせずきっと泣いている
今頃の人間の知恵って下品
自分の都合のよさで動いているから

雨乞いしなくちゃあ
あめあめふれふれ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

桑蚕(くわこ)

2010年08月30日 13時58分21秒 | 日記
自然の桑の木に住み付く蚕を桑蚕(くわこ)と呼ぶ
飯田の工房で
桑の木を育て、蚕を飼育し、糸をとり、草木で染め機を織る
一貫作業に専念している志村 明さんが尋ねてこられた

手に美しい繭を持っている
「桑蚕です」
「美しいわね卵白色だわ」
あつく厚く保護した和紙のような産毛を取り去ると
中から2センチほどの小さな繭が出てきた

何気なく糸を引っ張っていると
どこまでいっても糸が切れない
みるみる左手に持っている繭が小さくなっていく

「えええーーこんなに糸がスムースに取れる繭ってはじめて」
「スゴイデショウ?」
「美しいわね、すでに艶もあるわ」

「この繭からは300メートルしかひけません」
「家蚕の6分の一??」
「しかも糸が細いのでもっと分量としては減りますね」
年間2000個しか繭が取れないので
一反分の糸を取るのに10年はかかる

「十年後を楽しみにしてくださいいい、この繭で着物を作ってさしあげます」
(チャコちゃん先生いきているかなあ)

「それにしてもごめんなさいダイヤモンドのような繭を簡単につぶしちゃった」
「イエイエ体験していただけばいいんです」
慌てて繭を戻す

日本の桑蚕は徒党を組まない
いつも清く一人で悠然と生きているのだそうだ
だから繭を捜して歩くのも労力

天敵は蜂や鳥
桑の葉を上手に体に巻きつけて繭を作っているので
なかなか発見が出来ない

しかもメスは更に孤高の人でなかなか交尾に結びつかない
めでたく交尾しても卵は100か150
家蚕が500から600産み付けるのに比べると少ない
当たり前だ人間のために生きていないんだモノ
自分達の子孫が桑の葉を自力で食べるにはこの程度という感覚か

遺伝子の優等生蚕のこと
志村さんも家蚕と桑蚕の掛け合わせ二兆戦
「いいまゆが出来ましたよ」
繭も大きく糸も1000メートる以上取れた

「どういう組み合わせですの」
「家蚕のメスと桑蚕のオスを掛け合わせました」
「逆はダメだったの?」
「桑蚕のメスは家蚕を無視ですね」
「ほう桑蚕のメスは身持ちがいいのだわね」

それにしても世のオスは節操がないのう

9月中旬には桑蚕の繭を見ることが出来るというので
高速バスで見学に行くことにした

「きものはいい糸が全てだと私は思うの」
「ボクも同じ想いですですからどんな加工にも影響をされない
強くて美しい糸を作りたいのです」

すでに志村さんの塩蔵の糸のきものを着ているが
「そういう加工に手を貸してもらわなくても自立したいい糸作りを目指すつもりです」

その手助けをするのもチャコちゃん先生の使命かと思う

「本当に美しい繭ね、ねえ少し頂戴」
アア最後はおねだり
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まだ麻

2010年08月28日 12時40分58秒 | 日記
洋服では
迷うことなくこの暑さでは麻を身に付け
更に肌を露出

なのに

処暑を過ぎると
麻の着物を着るには抵抗がある
昨日も朝からずっと表だったので
麻糸の入った夏結城を着る

せめて帯は秋虫の柄をあわせたが
本当は「羅」の帯を締めたいところ

このように
きものだとどうしても季節を先取りしたくなる
肌感覚に重きを置けば
マダマダ盛夏の装いでいいと思うがーー

札幌の真木さんから
「こちらのお客様が9月1日東京での結婚式に出席するのだけど」
絽の留袖がいいかヤハリ単の留袖か
と聞いてこられた

いつもの年だと
迷うことなく単の留袖と答える
しかし今年は?
難しい
「帯を絽綴れにしてきものだけ単に」と
でも自信ないなあ

昨日は鈴の屋のきものショウを見せていただいた
会長の小泉清子さん91歳という御歳だが
50回目のショウが大成功
きもの業界の宝ですね

其処に
「紗袷」が登場し新鮮だった
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いよっ待ってました!

2010年08月26日 11時09分26秒 | 日記
小沢一郎さん
やっと決心ですね
男根性を持って
死ぬ気で日本の国民を
奴隷から開放しましょう

税金で絞れるだけ絞って
老後の保障も若人の未来も知らん振り
そういう政府ですよ今のはーー

先日も友人達と
政府は我々を奴隷にしか見ておらんね
とワインをあおっておった

西郷隆盛が言っていましたね
「約束を守れないのは野蛮人である」と
政権交代した原点に戻って
約束通り国民が幸せになる政治をしておくれ

お手並み拝見
などのんびりとしていられないほど
皆生活が逼迫している

急いで急いでそしてゆっくり
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ワクワク○○をする

2010年08月25日 11時16分28秒 | 日記
最近よくわからない言葉がある
「ワクワク仕事をして夢をかなえよう」
「ワクワク出来ることを探そう」
「侵食を忘れるほどワクワクするものをあなたは持っている?」

この「ワクワク」がわからない
言葉としてはチャコちゃん先生も使うことは或る

「なんかワクワクするね」
旅行に出る前
ステキな人と会うとき
種から芽が出てくる瞬間
お洒落してみんなでお芝居やお食事にーー

ああ
チャコちゃん先生の「ワクワク」は
生産性がないな、こうしてみるとーー

彼らの言う「ワクワク」は
ワクワクしたら稼げるよ、お金もちになるよ
と誘っているらしい

チャコちゃん先生のところにも
そういう方たちからセミナーのお誘いが来る
「あなたもワクワクして夢をかなえませんか?」
かーるく何百人も集まるらしい
人によっては何千人もーー

何事も基礎から身に付けようと思うと
必死で頑張らなければいけないときがある
其処に「誠」があるように思う
誠のところには人は集まらない

ワクワク講師さんたちは
大金持ちでアチコチに家を持っていて
若くて悠々自適
その生活を著書で紹介しまたまたお金持ちに

とてもステキ

ワクワク菌を振りまいてこの国をどうしたいのかなあ




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ご時勢

2010年08月24日 13時49分48秒 | 日記
その喫茶店は
十二社通りにあり
総ガラス張りで外には店主お手植えの草花が華やぎ
更に街路樹の緑を眺めながら
お茶をのんびりいただける

店内は明るくいつもクラシック音楽が
丁度いい音量で流れている
チョット残念だけど
その店は喫煙を許しているーー

しかし
其処のマダムとの会話も楽しく
ときどきカフエオレを飲みに訪れる

「今日は静かね」
「最近はこうですよ」
「此処のあたりのサラリーマンの方たちは」
「もうね自動販売機が増えたから」
それにスターバックスやドトールなど
安くてまあまあの味の店も近くにある

カフエオレ500円
あまたの店は250円
更に自動販売機は120円

500円でこの空間を自分のものにするのがすばらしい

「このご時勢意味のない500円は節約の的になるんですよ」
「そうなのワンコインでこの美しい空間に身を置ける幸せ」
「チョット前は皆さんそうおっしゃってね」

500円出せばあの店ではコーヒーが2杯、3杯
と計算する人が増えたのだという

冬から春
春から夏
日を追って人が入ってこなくなった

「始めはふさぎこんでいたんですけどね」
今はこのステキな空間を独り占めできるんだからなんと幸せ
本を読んだり
好きなクラッシクをのんびり聞いたり
気の合うお客さまと時事放談にふけったり

今までと違う人生を生きているようですよ

近くのビルのサラリーマン達が
せわしく訪れタバコをプカプカふかしていたけど
いまはゆっくり
コーヒーの味を楽しむ人が
一人静かに入ってくるという

人は肉体を持っているので
衣食住を確保しなければならないが
心を休める場所も絶対に必要

これからは
この店はそのような人が集まるのだろう
マダムの顔をみると
笑みがいままでよりおっとりとしていた

カフエオレを飲み終わって
何かわけもなくじわーと幸せ感にあふれた

「またね」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大掃除

2010年08月23日 17時23分11秒 | 日記
モノは片付くものだ
整理し
きちんと並べ替えるだけで
隙間が出来
片付いてゆく

片付くと
風通しがよくなる

夏に汗だくだくで
片付けることが醍醐味

セキドもヨシダもおお働き
セキドは整理がうまい
ヨシダは
なんでもピカピカにする

チャコちゃん先生は
「比佐子さんこれ目を通して整理」
といわれながら
「ハイ」と片付けている

スイカを買ってきてカットし
其れをコップいれて蜂蜜をたらし
冷やして
「どうおいしいでしょう」

夏の終わりの西瓜は甘味が薄くなるので
蜂蜜を入れると
つやも出て色がより美しくなる

丁度そこへ
札幌の真木さんから取り立てのとうもろこしが届き
早速ゆでて
「おいしいでしょう」
と振舞っている

その間に
見事に部屋が整理され
きれいになった

いい事おきそうな予感
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蝉・蜻蛉・蝶

2010年08月21日 11時31分37秒 | 日記
朝オフイスのドアに蝉がとまっていた
「この13階という高いところによく来たね」
ドアに吊るしている薔薇のリースの葉に
静かに羽を休めている

たった数日しか生きないのに
わざわざここまで訪問していただいて
嬉しいありがとう
静かにドアを開けそして閉める

ルーフバルコニーに顔を出すと
いきなり蜻蛉の群れがご挨拶
さーと連隊で飛んできて
周りをスイスイ泳いで
公園のほうへ去った

小さなテーブルに座って
お茶を飲んでいると
黄色の二羽の蝶々が空中を踊るように近づき
テーブルにチョコンと羽を休めて
仲良く舞いながら天高く舞い上がった

高層ビルばかりが増えたこのあたりでも
公園があることで生物達は憩える

この公園は美濃部都知事の頃作られたもので
江戸時代に将軍吉宗がいたるところに櫻や梅ノ木を植えたが
美濃部さんも多くの公園を作り
東京に緑を増やしてくださった

「公園より住宅を」
という声が高かったが
今となっては子供や大人まで公園をありがたいと思う

そうね
ブルーテントのおじさんたちもーー

民主党の党首選挙があるが
どうかコクミン目線の人が党首になって欲しい
暮らす人たちが
「ありがとう」
といえるような政策を死ぬ気でやって欲しいなあ

東急本店で夫人と買い物をしていた
端正な美濃部さんを思い出した
公園を見下ろしながら
「ありがとう」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

獅子奮迅

2010年08月20日 14時15分46秒 | 日記
昨夜はNHkの番組「プロフエショナル」で
市川海老蔵の生き方を見た
スピード・パワー・ひたむきさ・責任感
一つの仕事に打ち込む集中力
そして其れがどう社会と関わっているかを
十分に理解している姿

感動した

更に
「団十郎の家に生まれことを自分が選んだのだから」
というセリフがすんなりと
彼の口から出る凄さ

根性が座っている
21世紀の歌舞伎を引っ張っていくのだろう

いま31歳という若さで
気持ちがしっかり歌舞伎一本に向いているので
やれる演目は全て手がけたいと

華のある血筋に生を受けた人は
その華を常に輝かせる義務がある
そのためにはひたすら勉強

その挙句に団十郎のように
落ち着いた芸が身に付くのだろう
若さの華はまぶしくて綺麗
重厚な華はそこにあるだけで美しい

番組を見ていて
久しぶりに「獅子奮迅」という言葉が
浮かんできた

チャコちゃん先生のその頃は
周りにこのような男がいっぱい居た
だからこそ高度成長期だった!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

きものsalon

2010年08月19日 14時07分54秒 | 日記
新版「きものsalon」が届いた
若々しく明るい
きものを着たモデルさんたちが
生き生きとしている

茶席のきもの
特選きものサロン
そして新版きものsalon

ずーーとたづさわってきて感無量
1970年代後半からだったから30年以上見て来たことになる

茶席のときは
きもののことがまだよくわからず
ほーほーほー
と目が開かれる思いだった

お稽古着から免状授の装いまで
様々な茶事のシーンでの着物の柄や色や
着方を提案した

お稽古サボりまくりのチャコちゃん先生
実姉の宗静先生の存在はありがたかった
なにかとカンニング

現場を外れてもきものからは離れなかった

若々しい雑誌で嬉しいが
きものの作り手は若い人の姿が少ない

この雑誌を励みに
若い作り手が夢と希望をもってくれるといい
心からそう思う
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする