チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

海島綿

2016年06月10日 11時18分40秒 | 日記
海島綿ーかいとうめんーのろの生地を
当社の弁護士さんに頂いた
勝手に顧問弁護士先生と思っているが
「儲かってないところからは顧問料は貰わないよ」
とバカにされている(笑)
ありがたい

常に常に駆け込みでいろいろ相談しているが
その都度叱り飛ばされているのだ

弁護士先生は上から下まですべて海島綿
法廷にもジーンズで現れるらしいがそのジーンズももちろん海島綿
その中の一枚に友禅染のジーンズをお持ちだ
しかも友禅の本場千総で染めている

さらに
海島綿を毛羽立てて綿ビロードのジャケットを持っていてご自慢

この度はついにその海島綿の糸と志村明さんの塩漬け繭の糸を組み合わせ
綿と絹の交織を制作することになった
ためし織が先日できてきて早速見せていただいた

海島綿自身も糸が細く絹との慣れ合いがいい
この生地はちょうど今頃の單ノ着物に仕立てるといい肌触り

前に海島綿の長襦袢を作ったけど裾捌きがいまいちだった
今回頂いた絽織の長襦袢はどうだろう
やはり絹が入ることによって一気に布が変化する

糸は面白い






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白い花

2016年06月07日 11時08分19秒 | 日記
梅雨空に一番美しい花は「白」
白い花をじっと見つめていると
色んな色に出会います

切り花の白はどこか寂しげだけど
庭にある白い花は堂々と美しい

そういうわけで白い着物が好き
今頃の季節の定番になっている
真冬も白い着物を着る

華道家安達瞳子さんも白いお着物をよく着ておられた
それがとてもお似合いであった
特に椿がテーマだったが
「お花の色を際だたせるようにと思うと白い着物が一番なのよね」
と話しておられた。

瞳子さんとの思い出では結構苦笑することが多い
仕事場を信濃町のマンションにも持ったことがあり
そこに伺った時チャコちゃん先生花束を持って行った

「華道家におはなのプレゼントなんて」
と先にいらしていた私達二人の師匠である本多さんに笑われた
「あらそうだった」
3人で爆笑
大雑把な性格がこういうところに現れる

瞳子さんに言われるのは
「この人私の文章をパキパキ切ったのよね」
そう週刊誌の記者をしていた時依頼原稿でもあったのに
文字数が合わないといって勝手に切ってしまった
「でもかえって良い文章になっていたでしょう?」
「これだもんねヒサコさん」

私達二人の文章の師匠だった本多さんに訴えていた
白い花を見ると故人を思い出す
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梅雨支度

2016年06月06日 11時45分01秒 | 日記
関東も梅雨入り
しとしと降る雨は嫌ではない
こころが染み染み落ち着く
何かに染められいくみたいに
心が別の色に変わるのが自分でも喜ばしいと思ってしまう

梅雨の終わりの「もうこれで終わりだよ」という土砂降りもいい
景気が良いし「陽」の気になっていく自分が面白い

さて梅雨の着物
この時期本当は「絽縮緬」を着たい
しかし湿気が多くあっという間に縮むのだ

昔のお妾さんは
この絽縮緬を素肌に着ていたらしい
チャコちゃん先生も真似してみたけど気持ちの良さは例えようがない

昔の女は気持ちの良いことをよく知っている

さてと
湿気に強い大島紬など平織りの紬の単がこの時期の王者

よく売り場で「大島紬は温かい」という言葉を使っているが
この梅雨時期の着物として一番いいとチャコちゃん先生は思う
そういう売り方をすればいいのに
そして秋の長雨にもいい

雨ゴートは絶対芭蕉布
更に紗のコートもおすすめ

着物を着始めて50年近くになる
振り返ると結構ベテランではないの?と驚いた
これからはもっともっと声を大にして着物のことを話さねばと思う

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ご案内/天音庵プレゼンツ 「京都の本物 雅な一日」 

2016年06月02日 18時18分27秒 | お知らせ
6月18日(土) 

京都西陣の天音庵さん企画で、

久しぶりに安藤孝子さんと和トークLIVEです。

おかげさまで、既に満席だそう。ありがとうございます。

楽しみにしています。





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今日から一重ですね

2016年06月02日 14時35分40秒 | 日記
チャコちゃん先生の着物姿を見て
「今日から一重ですね」
と声をかけてくれる

「5月5日の立夏から私は単なのですよ」
若い時張り切ってこう返していた
しかしいまは
「そうですね」
とかえす

人がおとなになるということはこういうことなのかと思う
幼いころ母が来客とたわいない話をしていて
絶対に反論をしないのを苛々しながら聞いていた

内容はよく覚えていないけれど
「そうですか」
「そうですね」
「なるほどですね」
ほとんど相槌でもなく同意でもない曖昧な言葉を吐き続けている

正義感の強い子供の耳には全くもって通用しない言葉の数々だ
それがいま
自分自身がそういう曖昧な受け答えをして
波風立て内容にしている

いいことなのかどうかはわからない
ただ強い言葉や
自己主張で言い募ると
後で自分自身が苦しくなる

自己主張でやっつけ「やったー」と思う年齢はどうやら過ぎた
今は穏やかにただひたすら自分の気持を穏やかにしていたいと思う

先日その話を長年付き合っている友にしたら
「あなた言い募っていたからね、でもそれも可愛かったけどーー」
なんて言われてしまった
そして
「今のヒサコさんすきよ」って
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