チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

角巻きは優等生

2011年01月30日 16時34分41秒 | 日記
あの駒子が着る雪国の角巻き
この冬チャコちゃん先生はこればかり
昨日も朝からのセミナー
硬い椅子にこの角巻きを綺麗にたたんでクッションに
すこぶる快感

500人集まったセミナーに
紳士の着物姿1人
ウールであったがやはり男の風格が或る

日本を大切にしよう
日本こそ今一番初めに共存共栄の見本になる
日本が世界のリーダーになる

などなどと意気が上がるが
講師の日本語も歯切れが悪いし
アメリカの講師風にゼスチャーたっぷりなのだが
全く清潔感がない
口跡の悪い人も多い

フーーーン
これが現実かな?
チャコちゃん先生も含めて
もっと日本語を綺麗に話せるように
さらにきちんと鼻濁音など発音して
透き通った音を出したい
そのための発声もしなければ

アラアラそういえば最近声楽のレッスンサボっている

チャコちゃん先生の耳が悪いのかとおもったが
其ればかりではなく
最近寒いのか余り口をあけないでもごもごとしゃべる人が多い
「エッ うん?」
と聞き返すことが多いけどせっかくの母音
美しく発音したい

日本が中心になると言うセミナーが多い半面
会社の中での公用語を英語にするという企業も増えている
そういうところの社長はもう日本人ではない
日本人を相手にするときはお金を取らないことだね
そういうことで「ユニクロ」でヒートテックス買うのをやめた

成績優秀な企業だが
社内公用語を英語にするなんてふざけてる
タイシタモンダと応援していたんだけどな

今日は無印商品の暖かインナーを購入
値段もユニクロとほとんど同じ
西部デパートのポイントが付く分お徳かな

なんだか寂しい話

今日東京は昼でも4度
角巻きに巻かれてホカホカ
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友愛

2011年01月28日 11時12分03秒 | 日記
友愛がテーマのフランス映画
「幸せの雨傘」カトリーヌドヌーヴ主演
高圧的な搾取で会社を経営する夫
労働組合のストライキにあい
「飾り壷」と揶揄されている
カトリーヌドヌーヴ演じる妻が
夫に代わり「友愛精神」で
会社を大きく立て直す

さらにイロイロと話は拡大されていくのだが
フランス映画独特の
エスプリの効いたどんでん返しなどがあり
クスッ、あはは、なーるほど、やったー
などなど
忙しくて面白い

基本は
権力を行使した独裁経営では人は力を発揮しない
「友愛」で楽しく、明るく、正しく働けば
次から次へと発想の展開があり
人は伸びていく

それにしても
フランスは民衆が国の政策を覆した歴史があるので
一人ひとりの民衆が常に自分のおかれている場所
さらに施政者の姿勢のチェックは怠りない
そして
自分の考えに添って行動する
兄妹、親子、夫婦と考えと行動が違っても
「友愛」の精神は生きている

成熟した民族ですな

カトリーヌドヌーヴは美しい
おばさん体型を惜しみなく晒しているが
表情や発声がしっかりしているので
とてもチャーミング

「日本にはあのような大人の俳優が少ないわねえ」
「かーるく真実をさらりと演技できる役者わね」
「最近の日本映画は深刻でヘンに暗い」
「今日の映画だって深刻なのよね」
「でも明るく楽しく見る人にしっかり考えさせられるように出来ている」
「映画の作り方かもしれない」
「国民性でしょうかね」

フンフン
「お兄さん沢の鶴の冷や」

おでん屋で気炎を上げる
サチコさんとチャコちゃん先生

すっかりおじさんしている二人
これも「友愛」
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楊逸さん

2011年01月27日 11時34分09秒 | 日記
ヤーインと読む
中国の国籍を持っていながら
2,008年「時が滲む朝」で芥川賞を取った
すごい

もっとすごいのは
23歳のとき日本に留学に来て
そのときは日本語を全く話せなくて皿洗いなどしながら
勉強し御茶ノ水女子大に入学

そして日本語で書いた「ワンちゃん」が芥川賞の候補になり
にほんでの作家活動にスタートを切った
今年御とし47歳

まそれはそれなのだが
文芸春秋2月号で楊さんの文章に惹かれた
一部転載
「私は日本に来て中国にはなくなってしまった古い文化がたくさん残っていることに
感嘆しました。奈良の法隆寺や伝統職人の技、着物姿の女性の優雅な作法や身のこなし
中国はある時期から「「新しいものが全て」」という価値観になり、中国人自身の貴重な財産を失ってしまった」

その他にも日本の中小企業の経営者は
自分が失敗すると自殺して自分の保険金を借財に当てる人が多いが
中国の経営者は
そういう立場になったら従業員の給料ももぎ取って
夜逃げする
日本人の責任感の強さに驚く

また中国では共産党の幹部と結びついた特権階級は
大金持ちになり
それ以外の人たちとの差が激しい

身の丈に合わないお金を持った人たちのことを
中国語では「暴発戸」というのだそうな
なんだか
成金という日本語より怖くて不安な感じがする

楊さんの文章を読んでいて
ヤハリ私達が大事にしなければならないものは
大和の心だとおもった

しかしだよ
日本に生まれて日本語を話しても完璧な日本語を書けていない
とハンセイするチャコちゃん先生ではあるが
それ以上に何十年も英語の勉強しても
英語で小説なんて絶対書けないからね自慢じゃあないけどーー

この楊さんの文章で関心を持ったのは
日本語で考えると日本の文化に惹かれていくと言うこと
言葉はその国の文化を成長させる

小さいときから英語を話させようとする策略に乗らないことだ
日本語をきちんと話そう
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最小不幸社会

2011年01月26日 11時07分30秒 | 日記
何ナノこの言葉
一国の首がこういう言葉を良く思いつくね
おかしいのね
国会で「最大不幸社会」ってご本人が言ったそうよ
テレヴィを見ていた友人が教えてくれた
でも野次も飛ばなければ
本人も言い直さなかったそうよ

まさしく
彼は私たちに「最大不幸の社会」を与えるわけよね

リーダーは
もっと明るく夢を語ってほしい
「私が皆さんを希望に満ちた輝かしい世界にお連れしたいとおもいます」
それにはーーーーー
と何か生きているのが嬉しくなるようなことを言ってくださいな

其れをなに「最小不幸」だって
言葉の勉強のしなおしだわね

こういう人が国の首ということは
その存在が天に許されているわけだから
どうしてこういう人が日本のリーダーなのかを
しっかりと考えなければならないとおもう

どんな極悪人でも
その存在は必要だから許されている
排斥せずに何故?と静かに考えるといろんなことが見えてくる

今日本は明治6年に始まった
特権階級だけがうまみを持つという構図を作り変えるか維持するかの
瀬戸際に居る
だから
此処に登場する役者は皆必要
それぞれのセリフも吟味して聞いていると興味深い

チャコちゃん先生はこの明治6年から
着物の世界は大きく変わりぐちゃぐちゃになったと学んだので
この構図の解消を心から望んでいる

本当は「改心」というのがこの時代のテーマだとおもうのだが
病気になっても、奇跡を見ても、倒産しても
「改心」できる人が少ない
全て人のせいにしてしまう
それで
わかりやすい我が首の言動を多くの人に見せているのではないかとおもう
其れを見てわが身を振り返るわけだ

彼が国民の喝采を呼ぶには
私は●●●に首根っこ掴まれて威されています
私は×××に匕首を後ろから当てられています
私は100億ものお金をもらったのであちらの言うことを聞くしかないのです
わが国のお金をあちらに渡すことによって私の地位が安泰なのです
でももうやめます国民の皆様許してください

こうやって命を張って今までの自分の行動を吐露すれば
この国は一瞬に
「最大幸福の社会」になる
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日本料理や

2011年01月25日 13時15分55秒 | 日記
フアッションを重要視している日本料理やで食事
塗りの骨董品を此処かしこお洒落においている
トイレの紙置きは塗りの文箱
使用した紙を投げ入れる壷は古備前
ふーーん

料理の皿はどうも好き人が手作りした器
内容は
まあ普通かな
ひれ酒もまあまあ

ところがよ
いよいよご飯になったら
その店の若い男の子が確信を持って
ご飯を食べる人の右側に置く
七人いたのだが全員にそうする

チャコちゃん先生さすがに堪りかね
「ご飯は左、吸い物椀は右です」

このおばさん何言ってんの!
という目でにらみを効かせて出て行こうとするので
「いいことご飯は食べる人の左に置くものなのです!」
と可愛げなく言い張るチャコちゃん先生

塗りだ備前だと気取る前に
きちんと日本の定式を守って欲しい

しかも竹の箸
チャコちゃん先生竹の箸大好き
しかし
左に持つお茶碗が益子焼のような重いもの

これも違う
竹のお箸を使うなら
清水焼のような軽くて薄い茶碗を使う
益子焼のような重い茶碗には木のお箸だよ
黒檀とか紫檀のものなんていわないからーー

関西に竹のはしが多いのは
清水焼の薄くて軽いお茶碗を使うから
木のお箸を良く使う関東は
益子や笠間焼きなど重いお茶碗をつかうからだ

自宅では好きにしてもいいけど
お金とって商売しているのなら
こういう基本的なこと社員に教えてよトーさん

本当は自宅でも
日本の基本的な定式は伝えていかないと
この国の文化は消えていく

表ばかり飾ってそれでいいのかなあ
でも流行っているのよねこういう店
うーーーん
何か違う
何かが壊れていく

日本は古来から左を上位としてきた思想がある
この話はいづれ
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セリシンぶらし

2011年01月24日 14時47分16秒 | 日記
体全体をスベスベに
ほうれいせんを消す
アゴの線をリフトアップ
カカトや肘の荒れをとる
歯茎を丈夫にする
歯をツルツルにする
体全体の角質を取る

良いこと尽くめ
そうだ睫カール用もある

実際にMさんがこのブラシとセリシンの石鹸を使い出して
先日2ヶ月ぶりに現れたら
「わーきれいになって」
とみんなの賞賛を浴びていた

チャコちゃん先生もリフトアップに使っているのだが
だーれもなんともいわない
長年かかってたるんだものは
そんなにやすやすとは上がらない
それなりの時間もかかるのだろう

しかし
セリシンの化粧水を使い始めたら
フアンデーションをつけると
顔が浮いた感じになる
それだけ肌に張りが出てきたと言うこと

だけど
だーれもいわない
デモ自分自身が顔を洗うとき一番わかる

それにしても
蚕の力

新しくホテルを開設する人がいて
其処にお勧めの予定
さらには外国の方の引合もあり
国産の蚕は近い将来文化交流に一役買ってくれるかもしれない

そうなると
養蚕農家も元気が出る
なんたって
日本人ほど蚕を大切に育てる民族はいない
だから
蚕は人に恩返ししようと
全身を投げ出してくれる慈愛だ慈悲だ

いま
蚕は何も捨てるところがないほど
命を使い切っている

こういう人生を送りたいと思う

チャコちゃん先生の理想は
宇宙の波動と自分が一緒になって
自然に肉体も消えていくことなーーーにも残らない

こういう卒業が出来たら幸せ

古い文献を調べていたら
明治時代に肉体ともども消えていった人の記録があった
爪・歯・髪の毛だけ残して

蚕は何も残さない
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植物が喉の渇きを訴える

2011年01月23日 16時43分35秒 | 日記
30分しかバルコニーにいられない
其れくらい寒い
しかし喉が渇いた草花に水をあげたい
植物はじっとしているだけなので
人間がきちんと心を寄せなければいけない
其れがチャコちゃん先生の責任であり義務

さて
部屋の一つを暖めて
冷えひえと冷えて駆け込み
いまご贔屓の「隠岐の海」の取り組みを見る

「負けたなあ、まだ弱いよ」
解説者が
「男前だから顔を気にして頭をぶっつけないのがいけない」
なんていわれていた
「いいじゃん、見るほうは美しいのも楽しい」

昨日スタッフ皆と山ちゃん、文子さん、松本さん
都合7人で高橋孝之さんの展示会に浅草まで行った
山ちゃんが墨流しに一目ぼれ
そのお陰で高橋さんから献金があり
皆で「揚げ物」を食べに行く

美味しい
揚げ物は5年に1回ぐらいしか口にしないのだが
カキフライ、エビフライ、カニコロッケ
なにもかもグー

そこで
「隠岐の海のたにまちなりたい」

チャコちゃん先生嘯いたら
「昔から女を囲うよりお金がかかる」
と言われているのに何でそんな無謀なことを考えるの!
完璧までに皆からやっつけられた

「それにしても比佐子さん美男を見つけるのハヤイ」
褒められたのか軽蔑されているのかーー

つまりは
上等の羽二重の紋付着て欲しいし
手刺繍の品の良い回しも締めてほしい
と思うだけなんだけどナ

「おきのうみさま、おまけになりました」
わざわざ報告するセキド いやなやつ

勝ち負けではなく
相撲取りの「すり足」に注目をしている
すり足の綺麗なそして力強い相撲取りが必ず勝

きものの歩き姿も
すり足で親指に力を入れて歩いている人が美しい

それにしても
東京は何時雨が降るのだ?
天よ植物の喉の渇きを察して欲しい
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真実一路

2011年01月21日 11時13分48秒 | 日記
明日の「比佐子つれづれ」では
きものの原点をお話させていただく
「きものってなんだろう」
が今年のテーマである

17日・18日と
紅花寒染めを雪の中で取材した
寒染めの一人者山岸幸一さんとは35年の付き合いになると言う
一緒に行った吉田加奈子が
「私の一生と同じ長さです」

「アラあなた何時の間にそんな歳になっちゃたの?」
あっごめん

山岸さんはひたすら手仕事を続けてきた
「がちゃまん」
ギャちゃんと織れば万の儲かる
と言う機械化、化学染料、化学繊維の時代に家業継ぎ
「どうも違う」
と言うことで全く逆の手仕事に向かった

「その理由は?」
絹はさわっていて気持ちがいい
植物染料で染めたものはその色を見ているだけで嬉しい気持ちになる
「つまりは自分自身が喜びの中にいつもいられるから」

「原価計算とか効率さは?」
「手仕事の間中楽しませてくれるし、イロイロと学ぶことがある」
こんなに多くのことを学ばせてくれた上に
家族が飢えないで仲良く生活する
「それ以上の何を望むの?」

仲間と思っている人たちのなかでも
大量に作ってお金を儲けたいので
嘘偽りの説明をしてきものに高額な値段を付けていく人たち
チャコちゃん先生も
そのような人をたくさん見てきた
しかし
山岸幸一さんは動かない

「頑固よね」
「いやそれが植物にも糸にも一番いいことだと思っているから」
自分のためだけにするのではない
紅花は先人達が寒染めをするのが色落ちしないコツ
鳥梅を使うことで色が一層美しくなる
灰汁で色の出を良くする
米酢で仕上げをする

「全部先人達が長い月日を賭けて実験してきたこと」
それに今の時代に合わせた色の広がりを付け加えれば
先人達の知恵も生きる
「こうして手仕事を伝えていくことが大切なことだとおもう」

きものは所詮今の時代、たくさんは要らない
心をこめて作ったものを
喜びをこめて着る人がいれば
それは日本人の豊かな心を受け継ぐことになる

真実を生きることは
自然の恩恵を素直に受け入れ
其れを生かすことだと山岸幸一さんを見ていて思う
そうすると
ぶれない人生が歩める

きものを知ることが
人生を理解できることだとチャコちゃん先生は信じている
「きものってなんだろう」
これからⅠ年解剖していきたい
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女はオモロイ

2011年01月20日 15時33分18秒 | 日記
H氏とホテルでランチミーテイング
それで驚いたのだがオバ様たちがわんさかいて
全員3000円のランチ弁当

オジ様たちはこれまた
判で押したように煮込みソバ1800円

1800円のランチだって贅沢なうちだが

その上オバ様たちはデザートだコーヒーだ
と出費を重ねていく

チャコちゃん先生も含めて
台所のたわしを100円安く買って喜んだり
大根が今日は20円値引きされていた
など10円、100円単位の値段の動きに敏感なクセして

3000円のランチなんて
「たまのご褒美よ」
なんて弁解して晴れやかに賞味する

100万円単位の宝石やきものも
10円、100円にケチった人かと思えないほど
豪快な買い物をする

そういうところが男の人のわからない女の部分

前に法外な値段で評判の染色家のきものを
600万円と言う現金の束をポンと投げ出して
買っていた初老の婦人に出会ったことがある
その人は
化粧もせず髪も手入れをしていないのでばさばさ
きているものも毛玉がでたセーターにズボン
靴はスニーカーと言うよりズックと言う方がピッタリのもの

だーれも振り返りもしない
デモきものを一点ずつ実に丁寧に見て歩いていたので
チャコちゃん先生は販売員ではないけど
さり気なく知る限りの事を静かに説明していた

「そんな人に話をしても何にもならないのよ」
と言う目線がアチコチから殺気を帯びて突き刺さる
「売りたい」
より
「知ってほしい」
と言う気持ちがチャコちゃん先生には強いので
そういう視線には知らん振り

すると
「これ売ってくれますか?」
値段を見ると580何万かだった
「もちろん売り物ですから」
「では戴きます」
といって札束を買い物袋のようなバックから差し出した

途端に
脱兎のごとくあちらからこちらから人が寄ってきて
「お召しになって見ませんか?」
「帯はこれで如何でしょう」
「寸法はどうなさいますか?」
「お届けしますがご住所を」

打って変わってのサービス振り
「もって帰ります」
と静かに言って、チャコちゃん先生を目で探し
一礼して去っって行った

わからない
着るのではなく絵を観る様に
家で飾って楽しむのかもしれない

600萬円と言うお金が急に手に入り
それを全て出してそのお金と決別したかったのかもしれない
わからない

それくらい女は分からない動物だ
だからオモロイ
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寒染め

2011年01月19日 11時25分45秒 | 日記
米沢の山岸幸一さんの工房に
紅花寒染めの取材にヨシダと行ってきた
詳しいレポートはヨシダが「比佐子つれづれ」の
フリーペーパーに書くのでお楽しみに

出発から刺激的だったのは
新幹線のシステム故障で
「東北新幹線は回復の見込みが立たない」という
でも紅花寒染めがチャコちゃん先生達を呼んでいるなら
「必ず動く」
と気楽に中央線に乗ると
これまたもっとお気楽なヨシダ
「止まっているんですか?動きますよ」

案の定東京駅に着いたらすでに動き始めていて
とにかく乗ろうとと飛び乗ったらガラガラ
「何でもかんでもコンピューターに頼っちゃあいけないのね」
結局多くの人は敬遠して東京駅に近寄らなかった
と言うこと

福島から山形新幹線に入ると車窓は豪雪風景
ツイッターの写真をどうぞ

工房に着くと間髪いれず紅花染めが始まる
紅花餅を灰汁でほぐし黄色の染料を取り除く作業
其れから3時間おきに染料にこれから染液としてよろしく
と灰汁を入れながら3回様子を見る
山岸親子3人で素手で静かに静かに花びらをほぐし絞る
その作業は夜中にも行われる

朝5時いよいよ鳥梅の液を入れて染に入る
今回は秋櫻舎の肌着、湯文字、裾除け
三人で一枚一枚丁寧に穏やかに染液に浸しもむ
みるみる美しい紅色だ

「鳥梅は咳止めにもなるよ」
チャコちゃん先生すぐ一個を口に持っていく
「この下着を身に付けると紅花の作用で血流の流れがよくなり健康になるね」
「体に心配がないと心も穏やかになるわ」

「この濡れ色を見ると嬉しくなる本当に綺麗」
皆でザルに上がった紅色の布を見つめる

こちらも3回繰り返し
しばらく「おねんね」
その間に冷え切った体をストーブで温める

「さあ始めよう!」
最後に米酢を入れ色を引き締め
雪の壁の間を流れる小川にもって行き水洗い
川の水は手をさすようにいたい
其処も素手 (ツイッターに写真アリ)

山岸幸一さんとは彼が言う昭和51年(1976年)の夏に
チャコちゃん先生が紅花の取材で訪れた
35年の付き合いになる

彼はその間手仕事をひたすら行っていた
ご自分の信じる自然の恵みを着物の染めに表現していた
種を植え、染材料を育て、蚕を飼って糸をとり、植物染料で染め
手機でひたすら布を織ってきた

一本の道をただ信じて歩いてきた
しかしその一本が100本10000本以上の道を究めた生き方になっている

一旦自分の道を歩んでいた子供達も
父の手仕事を手伝いつなぎ始めた
今年はいよいよ赤崩草木染王国の誕生だ
子供達の特質も生かされた建築が始まり王国のスタートが切られる

「お天道様が見ている、自分に正しく生きた人は必ず報われる」
小沢一郎さんがよく言っている言葉が此処に生きていた
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