チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

飛行機の枕

2016年04月28日 19時07分45秒 | 日記
どういうわけか最近飛行機に乗ると枕を手渡される
着物を着ている人には枕を手渡すという決まりがあるらしい
その枕をどこに使うのかなぜ必要なのか
チャコちゃん先生はさっぱりわからない

せっかくだから
帯の下に置いてみたり、首の後に置いたり、おしりに敷いたり
いろいろ試しては見るがどこも落ち着かない

誰がこういうことを教えたのだろうか
確かに12時間も飛行機に乗っていれば枕をあちこち動かして体を休めることはある
しかし
国内なんてたかが2時間足らず
当方の絹の帯枕のほうがよほど心地良いと思う

事ほど左様に
よくわからないマニュアルで人を驚かすことが多い昨今だ
おへそのところで手をあわせおじぎをする人たちの作法はどこから来ているのやら

御辞儀には昔から「眞・行・草」という美しい作法がある
それぞれの目的で使い分ける
なんだかおかしな礼法が蔓延している
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今週のつれづれゲストトーク 「色を科学する」

2016年04月20日 18時10分09秒 | 日記
今週土曜日のきものつれづれは、
久しぶりにゲストがいらっしゃいます。

蚕糸科学研究所の若手工学博士 花之内智彦さん。
ご実家が京都の染屋で、
いまは蚕糸研で「色」について掘り下げる日々。

 「色を科学する」

どんなお話が出るか、お楽しみに!

 4月23日(土)13:30~ ご予約お待ちしております!


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地震頻繁

2016年04月18日 21時44分10秒 | 日記
九州は台風銀座と思っていたが
今日こんにちは地震銀座になってしまった
知人友人たちの安否を気遣い連絡を取ると「大丈夫」という声が聞けて安心する

今この瞬間でも不安に駆られている人達がいる
九州地震の時東北岩手の二戸にいた
その少し前仙台を通り過ぎるとき
あまりにも激しい雲の動きと
その間で光り輝く太陽の姿になにかしら言い知れぬ力を感じ思わずカメラにその風景を収めた

後でゆっくり見るとその光のハシゴから尊き人の降臨のような雰囲気であった
二戸で友人とおうまのマグロにしたつづみをううち
いい気分で空を見上げるとそこには煌々と光る月を見た

今日は太陽とつきのひかりを浴びて何と幸せ
ホテルに戻り窓打つ雨の音に驚いてカーテンを開けると
つい先程までの月の姿はどこへやらあられのような雨が窓を叩く

そしてテレビをつけたら
なんと!
熊本での地震

今日一連の気象状況は全てこのことの前触れ?
人は自然から教えてもらっている合図に気がつかない
しかし気がついても何もできない無力さが切ない

その二戸でアイパットの充電器を置き忘れてきた
「充電」「じゅうでん」
この言霊何を意味するのだろうか
無智なチャコちゃん先生何も解けない
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シルバー料金

2016年04月17日 20時14分58秒 | 日記
シルバーという言葉は気に入っていないけどもう日本語
映画館で「シルバーです」というと身分証明書を見せてと言われていた
最近はお金を出しただけでオーケーと

ときどき電車で席を譲っていただく
これもまた嬉しいというよりなんだかがっかり

バスのシルバーパスを出すのがためらわれていたが
最近は当然のように運転手さんに見せている自分がいて
ちと恥ずかしい

老たことに恥じらいを持ちたい
老は決して恥ずかしいことではないが
それを堂々と主張することに何かしっくりこないものがある

老いて人生も仕事も何もかもが終わりのように思って生活をしていた老人が
もう一度自分の「使命」に目覚めて
勇気ある復活をする映画を觀た

熊本の知人に電話をしたら「元気よ大丈夫」
大分の姪に安否を尋ねたらちょっと壁が落ちたけど大丈夫

双方ともに築100年位の老いた家に住んでいるが
日頃のメンテナンスがいいのだろうしっかりしている

人もメンテナンスが大事
危険から逃げる体力は日頃の自分自身へメンテナンスだ

精神の健康は肉体が健やかさが一番だと最近思う

義捐金を送る手はずをしてきょうもくれ
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湯文字をつけなくなって呉服が廃れた

2016年04月16日 19時20分57秒 | 日記
あるかたが
「ナカタニサン呉服が売れなくなった原因は何だと思う?」

「いろいろありますが、着方を複雑にして教えていることではないでしょうか?」

「そうだよ、何しろ西洋風の下着を着るようになって着物を着なくなったんだよみんな」

「ですから湯文字を私は奨励しているんですよ」

「湯文字って何?」

湯文字とはと薀蓄をたれたチャコちゃん先生

この方は「大自然の法則を説いていらっしゃる先生で」
いつも「着物ほど大自然の法則にかなった衣服なはない」
とおっしゃってくださっている

チャコちゃん先生はそれを身をもって感じているので
その言葉をお聞きすると嬉しくて仕方がない
「私が推し進めていることは天ガ正しいと入ってくれている」
と自信を持つ

その方はさらに
「着物の話をするとき自然法則の話を一緒にしてほしいね」
とも

自然法則というのは常に物事にウラとオモテがあって
見える世界見えない世界のバランスをとることだと思っている
そのバランスが取れた時
何も苦しまず、悩まず、考えを巡らすこともなく
すべてがスムーズに行く

そういう毎日を過ごしたければ
ぜひ湯文字をつけて着物を着てほしい
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日本語の話し言葉

2016年04月14日 10時44分59秒 | 日記
最近耳が遠くなってしまった
とチャコちゃん先生はそう思って補聴器など買い求めてしまった

ところが検査の結果
きちんと話す日本語は全て聞き取っていることが判明

耳の構造的な衰えではなく
発音が悪いとか声が小さいとか口をきちんと開けていないとか
そういう外側の条件に反応し嫌悪感を感じて聞きたくないという気持ちが
耳を聞こえ難くくしていたことがわかった

話の内容にも嫌悪感を持つともう聞こえなくなる

困った難聴だ
補聴器をかけるとこの音の不快さに益々聞こえにくくなる

人の話をきちん聴こうという気持ちが起きると
ちゃんと聞こえる

さてどうしたらいいのかと
聞き取りにくい時は聞かなくていい話のないようなのだと思うことにした

先日テレヴィをつけたら
今上天皇様が補聴器をつけている姿を見つけ
お人の話を必死に聴こうとお思っていらっしゃるのだと
胸があつくなった

チャコちゃん先生の勝手なわがままは「いけません」かーーー

メールが盛んで殆どが文字の会話
話を聽く話すという行動は年々薄れていく
せっかく美しい日本語があるのに話せないひとが多いのも悲しい

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花冷え

2016年04月11日 17時44分54秒 | 日記
昨日の陽気はどこへやら
花冷えとはいえ寒い
しかも風が強い

ここのところ北陸へ足を伸ばしていて
北陸新幹線に乗れたことがとても嬉しい
あまりにも嬉しく

黒部・富山・高岡・金沢と北陸のハシゴをし
久しぶりにお会いしたい人たちと旧交をあたためてきた
それと同時にその土地で満開の桜を見てきてご満悦

特に新高岡の改札口で吉田加奈子と再会をを果たした瞬間
ふたりとももう感極まって泣きつつ抱き合っていた

ふたりとも目が腫れてしまって写真にならない
彼女が高岡に帰って後
どうしているかと思いながらも時々の電話と手紙のみのやり取り
こうしてあってみると
17年間の歴史はやはり重いものがある

考えると加奈子さんの青春の殆どを秋櫻舍で過ごしたということだ
別々にいた時間もすぐ取戻せる心の距離が嬉しい
語り尽くすことのできない時間を過ごし富山へ

ここにも18歳からの付き合いの夫妻がいる
二人の結婚前から今日まで
母親のような目で二人を見つめてきた

ふたりとも立派な親になりその息子がもう18歳
「はは まごだよ」
といわれ苦笑する

チャコちゃん先生も長く生きたものだとイマサラナガラ
自分の年に唖然としている
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着付け

2016年04月03日 14時22分31秒 | 日記
着物の着付けは手順が大事
順序を間違えると着られない脱げない
変な話で恐縮だが
多くのスタッフを抱えていた時
秋櫻舍に突然舞い込んだ仕事があった
それを受けるかどうか大いに悩み 結局はお断りした

それは成人式に多いlove hotelに入ったお嬢さんたちの着つけ直しだ
「とんでもない」
「でも可哀想」
「教育がなっていない」
などなどスタッフたちは喧々諤々
高額なギャラを取れるがそれはなんとも後味が悪い
中には

「こんなみだらな仕事の話が来ることそのものがこの会社が歪んでいるということだ」
「それを追求して直さないといけない」
「そうだその方が先決だ」
ということで全員でどうしてこういう変な仕事が来たかを話し合った

そして原因がわかった
当時大衆週刊誌にチャコちゃん先生がGRAVIAページを持っていて
そこに女優がモデルになって遊女っぽいスタイルの撮影をしていた
女優さんは一流の方々ばかりでカメラマンも一流
しかし画面はこれ以上は崩せないギリギリのところの姿体を撮影していたのだ

着物だからこそ表現できる色っぽさの妖しさの追求なのだが
誠実な着物の着方コーデイネートを広げたい秋櫻舍には不似合いな仕事だったのだ

仕事が仕事を呼ぶ
以来正しさを追求する仕事に専念している

さて明日から
比佐子流着付け「着物学問所が始まる」
まずは湯文字から
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約束手形

2016年04月01日 13時12分05秒 | 日記
会社を経営し始めた時
「手形支払い」というのがあるのを聞いて驚いた
そのとき阿呆にも「手形」というのは手の形でそれをお相撲さんの手形よろしく書類に押すのかと思った

実家は商売をやったこともなく
家の仕事は弁護士なので手形決済など聞いたことはない
ところが現実に会社を始めると
現金支払いは出版社関係で着物業界の多くは手形で支払うと言われる

その手形を「割る」といって銀行に持って行くと手数料を引かれるが現金が手元に来る
時代とともにその手数料のパーセンテージも上がり
手形を割るのは損ということになるのだけど
着物業界の場合
台風手形とかお産手形というのがあり
台風は210日お産は10ヶ月後に現金として入る

着物業界が調子の良い間は銀行もスラリと手形を割ったけど
だんだん調子が落ちてくるともう手形を割る銀行はなくなり
下手をすると期日まで待ってもその手形がただの紙切れになることもある

父はそういう取引をするくらいなら仕事をやめなさい
という人だったので
チャコちゃん先生のところは現金取引と決めていた

中にはどうしてもといって手形を切る人もいた
どうしてもの人の手形は紙切れになった

父は「そういうのを約束手形と言って人間としても最も信用ならない、人生の中で約束手形は絶対に切ってはならない」
と言い聞かされてきたーーーが

時々背に腹は変えられないと思って手形をいただき反故にしてしまう
これも父に言わせると「慾をはるから」と戒められる
世の中「慾が失敗のもと」
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