チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

雪に強いコート

2015年01月30日 09時58分35秒 | 日記
チャコちゃん先生はウイーンにいったとき
冬のウイーンですてきなコートに出合った
それは神父さんがお召しだったのだが
何とも温かそう

それで神父さんを追っかけ教会に入ってから
手振り身振りのブローキング英語でコートを見せてほしいと頼んだ
もちろん神父様は快諾
ご自身の部屋で脱いで見せていただき

其のコートをと言うよりマントをチャコちゃん先生着物の上から羽織った
なんとなんとぴったり

そして其のマントを売っているお店まで紹介していただき
もちろん直ぐ駆け込みゲット

その後五年間ウイーンに行ったのでその都度仲間を店に案内しみんな喜んで購入
もちろん神父さんの教会の常連となり
独逸に住む友人の通訳ですっかり仲良しこよしになった

やはり寒い地方は暖かい衣の意匠をかんがえるもの
日本の雪国は「駒子まき」というマントがある
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帯板

2015年01月29日 10時34分41秒 | 日記
最近チャコちゃん先生は帯板を外している
今から30年ほど前
市販されている帯板が固く苦しい思いが強く
それを分厚い木綿の芯にし其の周りを絹で巻いた帯板を考案した

若いときは其れがとても都合が良く
帯の前も美しく保つことができた
しかし年齢を重ねると共にこの帯板一枚がやけに苦しい
そして邪魔
何より帯揚げが浮いてくる

其れで終に外して堅めの木綿の芯を入れた絹の伊達締めをつくり
其の伊達締めを使うようになったらまこと調子が良い

なにより帯揚げが浮かないし
帯が絶対にさがらない

むかしから帯板は礼装のときにしか扱わなかったのだと思う
着物を楽に着ることは
下着や小物を見直すことも必要だとつくづく思う
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立春までの柄

2015年01月28日 11時10分08秒 | 日記
雪持ち笹
雪持ち椿
雪持ち梅
寒牡丹
などなど真冬の景色を着物に映した柄は
立春までという

うっかりすると着忘れてしまう
日本人の感性は自然を尊ぶ気持ちが強い

明治の初めに日本に来たアメリカ人やイギリス人
そしてドイツ人などの知識人が書いた紀行文には
「日本の国民は植物が好きどんな小さな路地に入っても花が植えられている」
「日本人は季節の花を部屋の全てに生けているしかも立った一輪でも
花が生き生きとしている」
「日本人は畑の周りにも花を植えている、花好きだ」

「日本人が花を愛する気持ちの表れは日本人の着るものに花の柄が多いことだ」
「日本人はどんな階級の人も花を植えている」

そして自分の国と比較して
「自分は文明の国から日本人に教えようと思ってやってきたが
日本人の方が遙かに文化人であった」
「清潔さと笑顔は何処に行ってもどんな田舎に行っても与えられる文化」

この花好きという日本人は
更に季節の先取りを着物で表現していたことに
彼らはもっと驚いたに違いない

こう言う感性は江戸時代に培われたものだとおもう
チャコちゃん先生は今年の「比佐子つれづれ」では
この江戸を語っていきたいと思っている
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睨み

2015年01月27日 13時40分02秒 | 日記
江戸の睨みは歌舞伎の隈取り
特に市川宗家がこの隈取りの本家
一月もまもなく終わるがこの睨みのお陰で
東京は穏やかに過ぎている

もうすぐ節分
冬と春を分ける
そして芽吹きの春が華やかにやってくる
この力強さを身に纏うことができるのは日本の着物
春の草花の模様をもう一度見直したいものです

さて其の節分では自分の中の「鬼」を遠くへのがしてやりましょう
鬼も出たがっていますよあなたから
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江戸時代の古着や元祖は盗賊であった!

2015年01月26日 10時15分39秒 | 日記
東京中央区に富沢町という町名がある
チャコちゃん先生現役の頃はこのあたりの問屋さんに取材で顔をだした
その町の長老に「昔はこの町は鳶沢町と呼ばれていたんだよ」
と教えていただいたことがある

「鳶の研究所?」
「いや鳶沢甚内というオトコがここで古着屋を始めたんだな」
「ふーーん古着屋ねえ」

その頃のチャコちゃん先生突っ込みが足りない
それで暫くして其の長老が既になくなってから
その鳶沢甚内という人を調べたら
なんと彼は盗賊の親分だった!
解らないはず調べ始め20年かかったよ

鬼兵の話を地でいくようなことで
このオトコお縄になったが幕府に協力するという形で
「犬」をやりながら古着屋を営んだそうな

幕府に体して
「世の仕事がないから人は直ぐ食えるような盗賊家業するのだ」
と言ったとも
自分が仕事を始めれば自分の配下を雇ってのれん分けをすれば盗賊の数も少なくなる」
と説いたらしい

しかもしかも
幕府から土地を払い下げしてもらい店を構え子分達を雇って
古着屋の開設

商才があったらしく次々に支店を設けて大金持ちになったらしい

こう言う話を今年の「比佐子つれづれ」でする予定

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竹の筬

2015年01月22日 18時24分18秒 | 日記
明治維新で近代化された日本はこのときから
日々失う物が多くなったと思う
着物関係で云えば
機織り機が自動化されたため
其の機械にあうような繭作りが始まった

今私たちが整った形の胡瓜やトマトを求めるように
常に形が安定して糸をとりやすくする養蚕が始まった

桑の植え方育て方
其の桑を食べる蚕の種類
蚕は遺伝子の研究には優等生なので
学者達は蚕の新種を次々に開発し
自動機械に係りやすい繭を量産してきた

其の結果本当に美しい糸とは縁が切れて
嵩のある強くて太い糸が奨励され私たちは
江戸時代の絹と似て非なる絹のきものを着ることになってしまった

筬が金属にいなったため
「手織りですから」といわれても
金属の筬を使っていれば糸の良さはおそらく出てこない

面白いことに竹筬で織られた布は本当に軽くて羽衣だ
着る人にしかわからない着心地なのだが
蚕の吐く糸を無理せずに筬に糸を通すので軽くて暖かく優しい反物になるのであろう

蚕を殺めるから着物は着ない
という若者が続出しているそうだ
昔の日本人は「蚕」の身になってその命を美しく使い切ることに
努力したのっだと思う
そのための竹の筬だった
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カラースイッチ

2015年01月21日 12時12分28秒 | 日記
松尾恵美子先生が開発した「いぶき」という色彩理論は
人の細部に亘って色の波動がどのように影響するかを説いている
チャコちゃん先生は其の理論をきものの地色選びに応用をしている
そして「カラースイッチ」とさせていただいた

つまりきもののように全身を色で包み込むと
その人の生き方考え方ががらりと変わる
もちろん自分の本質の色を身につけるとダガー-

松尾先生の素晴らしさは
色と呼吸をコラボしたこと
ハッキリした色は呼吸も深く強い
柔らかな色は深い呼吸であっても靜か

それを歌を歌うことで発見する
人を感動させる歌を歌うことができる人は
自分の色と呼吸がいっちしている

秋櫻舎では「カラースイッチ」の講義の後
必ずカラオケに行って
その人の本筋にあった歌を歌い
更に身体の動かし方も見ていく

歌は上手下手ではなく
本当に自分に合った歌を歌うと
聞いている人たちの心が嬉しく幸せになってくる

これも呼吸
楽しいですわ
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帯の仕立て

2015年01月20日 13時22分09秒 | 日記
きものを着るようになって
帯の長さ帯芯の厚みがチャコちゃん先生の中で問題になった
縮緬の帯、塩瀬、綸子、紬、刺繍のおび
アレコレ種類の多い名護屋帯は仕立て方一つで
閉めやすくもなり、また格好も良くなる

色んな地方の帯屋さんに仕立てをお願いし
ドウモ納得がいかず苦しんでいるうち出合った方が
加藤帯屋さん

「もう30年の付き合いですね」
そう加藤さんが仕立てた帯は締めやすくて格好が良い
しかも帯芯を探していてやっと気に入った帯芯屋さんに出合ったら
これも何と加藤さんが使う帯芯と同じで嬉しくなった

この冬の寒い最中素足で雪駄でやってくる
「加藤さんさむくないのですか?」
「気持ちが良いんだよ」
「若々しく長生きしてください」

そう70歳を超したと思うので大事にしてねと心から思う

自分の胴回りに合わせ、手先の寸法を加減したり
また古くなった帯も仕立て買えて美しくなったり
色んな知恵を授けてくれる

本当に有り難い
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湯文字スカート

2015年01月17日 10時38分08秒 | 日記
チャコちゃん先生は40年前から「湯文字」の効用を説いてきた
昨日も其の年齢でそんなにピンピンしている人は珍しい
それは湯文字のせいですか?
といわれた

湯文字だけでなく着物を着続けているのもある意味効用があったのかもしれない
湯文字のすばらっしさを洋服にもということで
セキドが「湯文字スカート」なるものを考案し作った

巻きスカートなのだが湯文字の要素の仙骨を調整して骨盤を平行にする
という要素を兼ねているので
つくるそばから売れていく

チャコちゃん先生はミニが好きなのでロングではなくミニに作ってもらった
温かくて腰が締まり非常に心地よい

先日当方のウエブ家庭教師のロイパパが
「腰が痛くて」
と顔をしかめていたので
湯文字をつけていただいたら即効に効いてそれから手放せなくなったという

手作りなので
しかもその方の体型に合わせて作るので時間はかかるがお勧めの逸品になった

チャコちゃん先生
「そんなの買う人いるかしら」
と内心思っていたのだけど今はセキドのアイデイアに降参
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お下がり

2015年01月16日 17時43分15秒 | 日記
昨年長年経理を担当していたT嬢が退社し
彼女に丸投げしていただけに
チャコちゃん先生大弱り
とにかく数字音痴の上とにもかくにもなにごともお任せだったので
昨年から四苦八苦している

お役所というのは
そこで働いている人たちのためのもので
私たちには何と冷たい

所が本日商工会議所にっさまざまなそうだんに出向いたら
突然行ったにもかかわらず
なんとなんとすこぶるい丁寧

そこでチャコちゃん先生の会社内容に触れたとき
その方の目が突然輝いて
「ボクきものを何十枚と持っているんですよ」
「何十枚?」
「そうなんですよ」
祖父の叔父の物また遠い親戚の物
「きものをきたいな」
といったらわんっさかあつまったのだそうだ

「ご自分で着付けを?」
「むろんです」
お休みの日はそう言うお下がりを着て東京散策するのが無上の喜びしちから

ご相談に行ったが
ほとんど着物談義で盛り上がってしまった
でもさすがに要所は締めていただき
いろいろと当社ののこれからを研究をしてくださること

着物のご縁だね
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