チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

縮緬の着物

2015年02月26日 11時54分54秒 | 日記
おにしぼの縮緬の着物は年を重ねるごとに似合ってくるように思う
全ての筋肉が下へ下へとさがっていく
おにしぼの縮緬も重みが下へさがるのだが
しぼの厚みが全体の身体を柔らかく包みこむので
ふっくらとした着姿で優しさを演出してくれるようだ

筋肉が若くしかも肌がぱんぱんとの時は
おにしぼの縮緬の着物を着ると
存在感がありすぎて太って見えることも多々ある

ほっそりとした方は若年でもいい
しかし年輪を積み重ねて着るおにしぼの縮緬は年配者の見方だ
しかし
其のおにしぼの縮緬も今月限りで暫くお別れ
着てみると解るが
温かいし如何にも冬の着物という感じ

これはまた人生の冬に着るので好いのかもしれないナと
チャコちゃん先生しみじみと着ている

そういえば若いときに一度染めたことがあるのだが
何だかそぐわなかった
其れは着物と身体がちぐはぐに己を主張している感じで
着て歩く度に布が身体から離れて行ってしまうのでイライラしたことがある

仕方がないので解いて布団にしてしまった
またもう一枚は年配の銀座のママに差し上げた
スッキリと細身だったのでとても似合っていた

布にも年齢がある
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江戸散策

2015年02月20日 11時08分26秒 | 日記
お江戸が好き
江戸の臭いがあるところが好き
ビルばかりで江戸のおもかげはないと多くの人が言う
デモチャコちゃん先生は直ぐ見つけるのだ江戸を
東京は至る所に江戸がある

秋櫻舎では「江戸散策」を今月からスタートした
第一回目を江戸東京博物館に

先日江戸東京博物館の館長「竹内誠」さんにお話を聞く機会があった
「江戸と現代」をテーマにしていると
特に江戸があったから今がある
しかも江戸時代の日本人の暮らしぶりがどれだけ外国の人たちに感銘を与えたか
いまこそ
其の江戸人の心意気を現代人は知らなければいけないとおもう
だから江戸を振り返りながら現代を展示している
と言うようなことを仰った

その通りだと思う
江戸があったから現代の着物もある
そんなことで大好きな江戸を仲間達と散策しようと思い立った

今回の江戸東京博物館で
我が意を得たのは「なんばあるき」
口でいくら説明しても全く理解してもらえない「なんばあるき」
それがなんと
大名行列の仲でしっかりと描かれていた

江戸時代までは「なんばあるき」はあたりまえだったのだ
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フルボ酸

2015年02月19日 11時06分05秒 | 日記
初めてこの名前を聞く人も多いと想う
5000年も前の古代の腐葉土から取り出す液体だ
其の液体が人間の皮膚や内臓全てを守ってくれることが
医学的に証明され
其の美容液がチャコちゃん先生の所にやってきた

「よくぞ古代のおひいさま」
学者はこうやって地球からの贈り物を一生懸命探している
石油もそうだが
やはり植物の液体の方が人間には優しい

このフルボ酸と蚕のセリシンを混ぜて
「絹なり」という下着もできた
この下着を着けているだけで身体が喜び
健康になっていく

フルボ酸そのものはアメリカでもオーストラリアでも注目されているが
チャコちゃん先生の所に来たフルボ酸は
純度の高さでは世界一だそうな

さて
この液を身体に塗りたくって
またしゅしゅしゅと口から入れて
外も中も健康になっていこうと思う

うらやましい?
是非いらして下さい

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こう寒いと結城紬

2015年02月18日 13時25分44秒 | 日記
朝目が覚めたら冷たい雨だった
「ハテ何を着よう」
内部の自分自身と相談する
「結城でしょう?」
「そうよね、どの結城が好いかしら」
「春っぽいのは?」
「今日は何処にも行かないので紺にしようかな」
「じゃあ帯は白っぽいのが春らしくなるわね」

「ホイ解った!」とハネ起きる

先日も結城紬を着た友人がやってきて
「人混みの仲に入ると結城紬に包まれていると安心なのよ」
更に着付けを教わりにいらした方
「やはり今自分の外出には結城紬が暖かくていいですね」

そういうこと
真綿から絲を引いて織り上げた結城紬はふわりと身体を包み込み
温かく身を守ってくれる

それにしても最近の糸の恐ろしいほどの堅さ
新しい着物が売れないと悩む前に
もっと絲作りに命をかけてほしいとつくづく思う
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半襟の付け方

2015年02月17日 11時27分53秒 | 日記
着物を365日20年間着続けた事のあるチャコちゃん先生
33歳から53歳までだ
若いからできたことかもしれないが
実に様々なことを学んだ

その中でも印象的なことは芸者さんたちの半襟の付け方だった
西と東、九州、沖縄、北海道、北陸、新潟
と芸者さんのいるところくまなく歩いて半襟の付け方を取材した

地方によって
また廓の階級によって半襟の付け方が全く違った

取材が終わるのに10年かかった
その途中で「きものサロン」で発表をしたこともあったし
秋櫻舎発行の「きもの秋櫻」に載せたこともある

そしていまチャコちゃん先生の中で二つの半襟の付け方が定着した
それを4月4日青山の「ゑに華」さんでご披露するし
また秋櫻舎の「きもの解体新書」でもお話ししようと思っている

この衿付けは芸者さんたちについている「男衆」さんから教わった
どういう雰囲気になるかといえば
みるからに着物姿に艶が出て人柄が温かく見える

このゆったりした表情をチャコちゃん先生は美しいと思う
女が優しく見えるのだ
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座敷童

2015年02月16日 07時04分52秒 | 日記
岩手県二戸市にある金田一温泉場には
座敷童が出ると言う有名な旅館があった
其の旅館の槐の間には各界の著名人が泊まって
願望を叶えたという話が伝わっている

しかし其の旅館が全焼し今はそこに神社が建立されていた
余談だが旅館建築に「億」というお金が集まったと聞く

桑茶の取材に行ったチャコちゃん先生
雪の中を其の神社にお参りした
大きな槐ノ樹が堂々と枝を広げていた

その樹の下をくぐりお参りをした後
いきなり後頭部をばしっとやられた樹に当てられたのだが
額を打つなら解るが通り過ぎた槐の樹の枝が後頭部にあたった

傍にはチャコちゃん先生より遙かに背の高いオトコが三人
みんな無傷
一番小さなチャコちゃん先生の頭をどうしてぶつのだ

二戸の人は
「座敷童が悪戯したんですね大当たりですよ」
とのんきにカバーしてくれるが痛いのなんの

東京に帰っても痛いのが収まらず打ち身は怖いので天才整体師の平田先生の所に
ムリムリ予約を取って行ってきた
やはりと言おうか後頭部を打つと身体全体がゆがむのだ
其れを一時間30分かかって直して頂いた

見えない物が見える不思議な方に二戸でのことを話したら
「あ、まさしく座敷童が出ましたねちょっと雑なことしてゴメンナサイといっていますよ
比佐子先生を応援すると言って合図したんだそうです」

有り難いけど痛かった!
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山笑う

2015年02月15日 09時29分41秒 | 日記
俳句の春の季語「山笑う」
落葉樹の木にそれはそれは可愛い芽が吹き出している
それは子供が口を開けて笑って居るように温かくて微笑ましい
ピンク色に山が染まる

つい前まで華麗な輝かしい色で山を染めていた紅葉は
北風の前についなく去っていき
うっすらと白いお粉を刷いたような雪景色だったが
それもいつのまにか姿をけし
まあ可愛い薄紅色

風は冷たいが春はもうあんな遠くの山にも訪れている
こういう季節の移り変わりは
体の変調も多い

何よりも早寝早起き腹六分

寒いさなかより
暑いさなかより
季節の変わり目にご用心!
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上巳の節句 おひな祭り

2015年02月13日 10時58分32秒 | 日記
おひな祭りが近づいた
この日は全てを水に流すというしきたりから始まったと云われている
元々は中国から渡ってきた節句

水辺に出て口をすすぎ、髪を洗い、厄を落とすために「人形」ひとがた
を作って水に流す

曲がった流れに盃を浮かべその盃が手元につくまでに詩歌を作る
これが「曲水の宴」
平安貴族が趣向を凝らした雅な遊び

水に馴染み水に全ての悪を流して清らかな春を迎える
この頃は花も美しい芽吹きも綺麗
野山で好い空気を存分に身体に入れる
そして芽吹きの力強いエネルギーに身を任せる

自然をこよなく愛する日本人の節句

男達は酒を酌み交わし自然の恵みを満喫
何とも優雅なひとときであろう

鎌倉時代に入って現代のようなひな人形が創作されるようになったと言う

いつの間にか女の子の祭りとなり
水の代わりに悪を退治する桃の花を飾るようになったのも時流か
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山の桑茶

2015年02月12日 10時13分25秒 | 日記
二戸に桑茶の取材に行ってきた
この二戸には昔チャコちゃん先生が全国の呉服屋の女将さんに声を掛けて作った
「女将サンッサミット」のメンバーでも有
その後も親しくお付き合いをしている「田家呉服店」

あの東北大震災の後一年間は全く売り上げゼロの状況で
そして今も尚芳しくない
100年以上も続いている田家呉服店が廃業にならないで済んでいるのは
家業をもり立てようとした子供達の結束だ

跡継ぎの次男が
「田家ブランド」を作りたい其れには養蚕をして好い反物を作る
と張り切り養蚕農家に教えて貰いながら養蚕を始めたが
そのとき岩手大学の先生に「桑の葉のちから」を科学的に教えて貰い
桑茶を作るようになった

其の桑茶の話を聞き雪の中の桑畑も見てきた
秋櫻舎は田家さんの桑茶をこれから広めるつもり

東北の震災をバネにこんなすばらしい若者が成長した
着物に関連を持つチャコちゃん先生
心から応援をしたい

写真は雪の中の桑畑
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美しい紐

2015年02月07日 12時08分48秒 | 日記
チャコちゃん先生が幼いとき
母は何か頂き物があるとそのお返しに「半襟」を渡していた
いつも買い置きがあるのだが
その数が少なくなると町の和装小物屋さんに行く

お供はいつもチャコちゃん先生
ついていくと近くのパフエでアイスクリームを食べられるから
しかしそれもあるが
店の中にひらひらと下がっている腰ひもの美しさを眺めるのも好きだった

母は白い半襟を季節に合わせて選んでいるが
チャコちゃん先生はそこのお店のお姉さんに
「あの紐見せて、この紐見せて」とせがみ
あれこれ手に取って楽しんでいた

家に帰ると外出着から普段着に着替える母に
普段着用の紐を渡すのも楽しみだった

よそ行きの紐は美しい絹
普段着は私の小さいときのきもの端切れを腰ひもや伊達締めにしたもの
此方は店のものより華やか
なんといっても友禅染の紐だもの
錦紗があったり、縮緬や綸子があったり

地味な普段着に派手な腰ひもが腰に巻かれていくのを面白く眺めていた

そういう幼児期の記憶のためか腰ひもに凝るチャコちゃん先生
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