チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

細帯の普及

2015年04月28日 09時43分08秒 | 日記
ここのところいきなり「夏日」で着物も一気に単衣
江戸時代の衣替えを見ていると
5月5日~単衣とあるが
これは旧暦なので今の6月中旬にあたる

当時は土が露出そているし緑も多く
屋敷が多いので風の通りも良い
今の暦の5月5日がそのままのような気候であったであろう

しかし今年は5月5日の立夏まで待てず単衣の出番
それにチャコちゃん先生を細帯を締める

細帯は幅4寸はない3寸5分か3寸で作っている
長さは1丈1尺
胴を三回巻ける
美空ひばりの歌にあったけど「乱れ髪」だったかな
ぬかしは二重だったのに三重巻いてもまだ余る―――とか

帯は女にとって体調や精神の見定めにもなる

細帯は半幅と違って緊張感が伴う
というのはヒップラインと下腹が気になるからだ

久しぶりに取り出してみたが
今日一日緊張感を持って行動しないとだらしなく見えてしまう

衿は詰めて前もしっかり鎖骨を隠す
腰もギュッと締め上げる
軽やかに見せるにはそれだけの工夫も必要?

若いときも細帯に凝っていた時期があって
その頃電車に乗ると
「帯ほどけていますよ」とよく注意をされた
しどけないけどきりっとしていないといけない帯結びが「片流し」だ
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風雲急を告げている感じ

2015年04月24日 11時30分53秒 | 日記
世の中が急速に変化しているのを感じているのはチャコちゃん先生だけではないでしょう
最近30代の若い方が良く尋ねていらっしゃる
「私達は日本に生まれ日本人として生きているのに日本の事をあまりにも知らない」
それが我が国の高学歴の方達が多いので驚く

日本の文化を着物を通じて発信しているチャコちゃん先生
そう言う若い方に
「どうしてもっと積極的に発信して下さらないのですか?」
とお叱りを受けている

結構齢を重ねているチャコちゃん先生だが
何だかいつも「もっと私より詳しい先輩がいらっしゃる」
と引いていく癖があり一歩下がってしまう

この度アジア系の女性に煮え湯を飲まされたとき
更に「日本の女」としての誇りを傷つけられたとき
ここで始めて日本人としてしっかりしなければと思い知った
いまでは
其のアジア系の女性に感謝!「ありがとう」と毎日繰り返している

着物は日本の文化そのもの
何がと言えば形から、着方から、色から、柄から、作法から、しまい方から
そのすべてがきものを着る事で理解できる事があまりにも多い

しかしそれはあくまで着物を生かしたき方でないと日本の文化の神髄には近づけない
着物がただのフアッションでないところに大きな秘密があると思う

其れを静かにそして熱を込めて発信していきたい
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DV加害者の女性は着物きるといい

2015年04月23日 10時12分48秒 | 日記
ここのところ「衣食住」はどうして「衣」が先に来るのだろうとずっと考えていた
そして一つの結論が出た
「衣」こそ人が生きる上で精神と肉体に特に「魂」に影響を与えるものはないーーと

食にかんしては
ここのところ「不食」という言葉をよく聞くし
現実に「不食」の人たちが公の人数で日本では4万にもいるという
その方達は水も飲まないで生きていて
ただ仙人のように山に籠もっているのではなく
弁護士だったり、大学の教授だったり、はたまた医者だったりと
きちんと日常生活も普通に送っている

なんでも直ぐヤルチャコちゃん先生10日間「不食」の生活をしたけど
好いことづくめ
時間がたっぷりできた
不食のお陰で身体がスリムになった
宿便が見事に出た
更に睡眠時間の短縮日の出と共に目が自然に覚めて爽快

これだけ好いことなのに未だ続いていないのは
意志が弱いこともあるが
「絹を始め自然素材の物を身につけ、石けんや化粧品もすべて絹やフルボ酸」にしたら
何もがんばって「不食」の道を行かなくても
「衣」が全てを解決してくれると解った

怒りの感情も90秒で消える
喜びの感情しか細胞が受け付けない

巷では母や妻が子供や夫、または恋人にDVを与える人が増えているそうな
男を洗脳し支配する女達
そのどちらにも穏やかな平和な心は居着かない

そういう女達を集めて着物を着るきっかけを作ろうと立ちあがった
30代の女性がいる
嬉しい
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半衿の表情

2015年04月22日 09時03分27秒 | 日記
いよいよ着物その者の姿が美しい季節になった
そうなると一番のポイントは胸元
そう半衿の表情だと思う

チャコちゃん先生は現役編集者の頃
色んな職業の女達の着物姿を撮影してきた
特に花街の女達の半衿つけは参考になった

華やかな表の表情の中で
半衿こそが主役と取材の度に思ったものだ
特に一流の花街では男師さんが半衿を付ける作業し
着付けもする

其の芸者さん達の体型や動き方の癖を知っているので
その人一人ずつ半衿の付け方を変える
何日間か男師っさんにツイテ取材をした

先日片付けをしていたら当時の写真が出てきて
其の写真を見て改めて半衿つけの重要さを認識したものだ

そう言う取材の成果を素人の婦人用に改良したのが
比佐子流の半衿の付け方

チャコちゃん先生の姑は着物も縫ってくれていたのだが
半衿だけは「比佐子さんがつけなさい」といっていた
いちど着けて貰ったが
それはそれは丁寧につけてあったが
きにくい事おびただしい
「わかったでしょう?」

手が自分の身体の癖を知っているので
自分で半衿を付けるのが正解らしい
秋櫻きもの塾では半衿つけから始めている
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精霊になる

2015年04月20日 09時57分46秒 | 日記
「精霊」を見たことも感じた事もないが
自然豊かなところに行くと必ず精霊がいらっしゃるらしい
しかし
其の精霊も人間が山を削り海を埋め立てはたまた野を壊していくので
精霊の住処がだんだん遠くへ押しやられていく
住めない精霊も多いだろう

其の精霊だが
「齢を重ねて益々光り輝く」事が精霊達の生き方だそうな
うん
チャコちゃん先生は思うね
齢を重ねると枯れるのではなく
もっともっと生々しく生きなければいけない
過去の経験キャリアをもっと生かさないと人類は愚かな人間どもの巣となる

枯れるのやめよう
年を数えるのはやめよう
其れは単なる数字だから

20年前アーユルベーダ-の勉強をしていたとき
「ナカタニさん老化は病気だからね」と
恩師の蓮村博士に諭された
それ以来老化という病気に罹らない日常をここらがけている

先週の土曜日両国に5月場所の前売りを購入に行ったが
どういうわけか「老化」の団体が
同じ服を着て大勢集まって居た
みんなもっと輝く方法があるのにと残念でならなかった
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消化は昇華

2015年04月19日 11時43分31秒 | 日記
友人のTさんが
「よくよく考えたら消化は昇華なのよね」という
今回一週間かけて本や資料の整理をしていたが
とにかく「捨てよう」という気分から
段々離れてきて
もちろん多く処分はしたのだが

チャコちゃん先生自身の仕事の姿勢が其の処分の中から解ってきて
仕事に対して
また自分自身に対して
「こういう所を手放そう」と思っていたことが
「もう消化したから手放しても好い」
と思えるようになった

と話していたら
「其れこそ昇華でしょう?」

なるほど
着物のことを研究することになって50年近く
チャコちゃん先生の姿勢が全くぶれていない
其のぶれていないことを今後はもっと大事にしなければいけないと思った

常に仕事の根底に「日本人として生まれたのはどうして?」
と言う問が必ずある
今でもそう思うが
其れは私自身が日本という国を選んで生まれたと思っている

去年から「魂を磨く」と云うことをテーマに生きているが
そう思ったときから余分な肉が取れてちょうど着物を着始めた体型になった
ついていた肉を昇華したのだと思う

肉体をスリムにすることは「魂」についていたかさぶたも落ちた
後は自分の本音で生きること
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着物を着て出かけるいい季節

2015年04月18日 10時30分41秒 | 日記
昔はこれから立夏の間を「帯つき季節」といった
コートもショールも手放して
帯姿を見せる絶好の季節だと
この季節花の帯はいそがしい

サクラは終わり
ぼつぼつ初夏の花の柄になる
所がこの初夏の花の咲き方が早い
あっという間に華やかに咲き
帯の花柄を追い越していく

チャコちゃん先生はこの頃は
花を追いかけず
檜垣や蜘、空、星など無機質なものをを合わせる事が多い

鉄線など二度咲きする花は使い勝手が良いがーー
これまた素材が考えられていないことがある
しょうぶの花が描かれているのに素材が縮緬だったり
塩瀬ならまだ許せるがやはり麻か絽縮緬にしてほしい

こういうことまでこだわっていくことが好いか悪いかは知らない
でも楽しい
そのためうっかりして其の季節を通り過ぎてしまう帯もある
こうやって
着物と季節をコーデネートする楽しみは
平安時代の昔から私達の遺伝子の中に組み込まれている

最近は
遺伝子を代えて着物を着ている人が増えたけど
其れもまたそれかなと思う

着物を自由に愉しみながらも
自分だけのこだわりがあることがフフフという楽しさかもしれない

4月23日は着物を着て江戸探訪
松戸の徳川家の別荘を散策
ご一緒しませんか?
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蛇の目

2015年04月13日 11時50分03秒 | 日記
春の雨の日は蛇の目が好い
風がないので蛇の目のに落ちる雨脚を音を聞いているだけで心が落ち着く
しかし
最近は風の強い日もあって蛇の目の出番が少ない
と言うことは爪革のついた雨下駄も出番がない

時代が変わったのよ
と言われればその通りだが
蛇の目はよく考えられていて
笠に落ちた雨は外側に流れて落ちる
そのため足下に雨が落ちてこないので
つまり雨が外側に飛んでいくので
足下が濡れるなんてことは先ずない

着物の裾を如何にカバーするかと考えた設計であろう
羽二重のものもある
絹をふんだんに使えた時代だ

和紙を柿渋で塗り固めた笠は
そこに落ちる雨の音が好い
いまでは蛇の目を売っているお店も少ないし
なにより製作している人が激変
いまでは室内装飾の一つになって居るとも云う

蛇の目は春雨にこそ似合っている
もっとも最近は
春雨は珍しいスコールみたいな雨が多い国になった

先祖が生活のために考えた
優れた工芸品が次々に姿を消す昨今だ
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幻の絹縮み

2015年04月11日 10時28分33秒 | 日記
アレはいつのころか?
「麻の縮みはあるけど絹にはできないの?」
と無理難題を小千谷の樋口さんに投げかけた
ソの話を聞いていた京都の問屋さんが
「是非うちでやりましょう」
とスポンサーになってくださった

一年後見事にできあがり
その頃矢作春恵先生に書を習っていたチャコちゃん先生
無謀にもしかし堂々と「絹ちぢみ」と言う文字を書き其れをロゴにした
いま思うと恥を知らないその頃のチャコちゃん先生を逆にスゴイと思ってしまう自分がいる

さてこの「絹縮み」まことに着心地が良く
単衣の頃に無くてはならない素材になった
初めはしぼが荒く
其れがまた味があったが
年々しぼが細くなりお品が良くなった

あの中越地震の後「絹縮み」は消えた
麻の縮みはできるが絹はやはり技術がまた別の所にある
しかも担当していた婦人はその仕事から離れてしまった

地震お見舞いに行きながらも
在庫の「絹縮み」を買いあさったチャコちゃん先生

今年も単衣の季節がやって来る
チャコちゃん先生の「絹ちぢみ」をみんなほしがるのだがもうない
最近また樋口織物から出てきたけど
チャコちゃん先生のものとは違う

其れが何と!!昨日ソの京都の問屋さんから
「一反ありましたあーー」
と送ってきた

ほしい方いらして下さいね
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骨を愛する

2015年04月10日 11時02分06秒 | 日記
あなたは自分の身体を丁寧に撫でたことがありますか?
自分の骨とお話ししたことありますか
チャコちゃん先生は
着物を着るようになって自分の骨と仲良しこよしの毎日

人の骨を研究するために
スポーツクラブのサウナにずいぶん通った
一人一人全く骨の表情が違っていて
ソの骨にあった洋服を着ている人がほとんどいなくて
勿体ないなとおもったもの

オートクチュールの仮縫いを取材したことがあるが
着る人の骨のチェックを念入りにしているところを見て
本当に肚の底から驚いたことがある

翻って着物のことを考えると
湯文字を始め日本ではきちんと骨のありかをしり
ソの骨を如何に安定させるために下着や紐の位置などを決めているかを
改めて感じて今がある

昔吉行淳之介の短編に
骨の美しい女性に恋をする話があり
祖の本を読んでから此方
チャコちゃん先生は女の骨に興味を持った

そして着物は骨に着せていくものだと
今では確信している

中谷比佐子式着付けは骨を如何に美しく見せるかに係っている
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