チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

大麻の湯文字

2013年06月29日 09時38分00秒 | 日記
日本の大麻ではないが輸入大麻の糸で湯文字をつくってみた
作って下さったのは「満月さん」
使ってみると身体が軽くなった感じ
絹の湯文字は上流階級のもので庶民はきっと此の大麻の湯文字を
着けていたのであろう
そんな直感がした

それにしてもあの苧麻でできた湯文字より暖かい
どうしてだろうか同じ植物繊維なのにと首をかしげるが
苧麻は非常に細い糸でだからこそ「上布」と呼ばれたのであろう

チャコちゃん先生の憶測では
苧麻はかなり近代にちかいころに輸入された植物なのだが
たぶん布の方が先に輸入されていて
その布に合わせて糸取が始まったのではないかと思う
とにかく細くて美しい

そこへ行くと大麻はもちろん細くて美しいいともとれるが
誰でも栽培できたしどこでも糸取をしていたのでとても庶民的な布であったのだろうと思う
特に「紡績」の発達によって糸はより細くなり布はしなやかになったと思う

今回は手で紡いだ大麻の糸を使っているので温かいのに涼しい
この感覚解るだろうか
たぶん私たちの先祖は
麻は大麻で上布は苧麻のことを指していたのではないか

早く自由に栽培できるようになると
私たちの夏はもっとしのぎやすくなりそうだ
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桑蚕を見てきました

2013年06月28日 09時07分19秒 | 日記
もとはといえば蚕は桑の木の害虫だったわけ
しかしアノ蓑虫のように糸を葉っぱと葉っぱに繋いで繭を造っている姿を見て
古代の人たちがその繭から糸を引いて見たら
細くて美しい糸が出来るのでそれでは家の中で育ててみようと
卵を収穫して何百年いえ何千年も掛けて
今のような蛾になっても飛べない蚕を作り上げそれを「家の繭」と呼んだ

農薬や肥料を施さない桑の木には
自然に桑蚕が戻ってきた
いま家蚕は何回も雄は交尾するが
桑蚕は一回しかしない
交尾した後はどこかに飛んでいってしまい卵を見つけるのも苦労
そういうことは本来自然にまかさなければいけないことだが
とにかく人間は糸がほしくて様々な研究をし
卵の数も多くしたし一年中その卵が孵化する研究も成功している
その結果
強い糸は出来たがしなやかで柔らかく絹本来の優しさが失せてしまった

桑蚕は自分だけのシェルターである繭を作り上げたけど
その繭からとった糸はことのほか美しい
きっと昔の人は此の美しい繭を宝のように大事にしたに違いない
そのいとが本当に美しい
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ボンレスハム収まりました

2013年06月26日 10時01分37秒 | 日記
チャコちゃん先生今度は「胸当て」というのを考案
これは胸を茗荷巻する晒しの役目を絹や麻に代行させたもの
と言っても分からない方が多いだろうが
授乳をしたりまた元々巨乳のかたは
きものを着るのが億劫になる
なぜならおっぱいが帯の上に乗っかる格好になるからだ

これがいやで胸に晒しを巻いたり和装用のブラジャーってものにお世話になったりする
晒しを巻くのが一番美しい胸元を作るが
これは一人ではナカナカできない
それで結局「きものを着るのはヤメタ!」となる

この胸当てこそがそう言う方々の救世主だね
そればかりではなく
洗濯板などの汚名を被っている方もふっくら胸元になる代物だ

胸元がスッキリすると年齢が8歳若返る
なんで8?
突っ込まない突っ込まないつまり30代以下の胸元になるわけ
8っさい以上身体が若返る

見たい方や試したい方はどうぞ我が秋櫻舎へ

さて湯文字で上がってきたボンレスハムは
この胸当てでしっかり押さえられてしまい
ウエストまでスッキリするすばらしいもの
自画自賛と冷やかすなかれ
使ってみた方の笑顔がチャコちゃん先生には大ご馳走

これから浴衣シーズン
浴衣の下は湯文字と胸当てで涼しく過ごそうではありませんか
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ボンレスハムをどうするの?

2013年06月25日 09時28分52秒 | 日記
チャコちゃん先生はきものの研究を始めて
一番重要だと思ったのは着物の下着
若くて贅肉がなく肌もぴちぴち張っているときは
極端に言って洋服の下着でも何の不都合はない
しかし
年と共に肌の衰えが出始めると
「ぶるん」とした柔肌?の処置に頭を悩ます

そこで登場したのがわが愛いする「湯文字」
日本最古の下着なのだが
これを知る人が少なかった
というのは当たり前にお母さんたちが身に着けているので
あらためてそのことを考えることもなかったが
しかもつけやすいように力布を紐にしてしまって「腰巻」といって使っている人が多く
ただの下着に格下げされていた

これからがチャコちゃん先生のすごいところだよ

もともとの湯文字の形には上の方に必ず「力布」という晒がついている
これは意味があると思い母に昔ながらの形のものを作ってもらい
いろンな体型の人たちに付けてみたら
なんとみんなヒップアップし下腹の出た人はきゅっと上がっていく
こんなすごいものが日本にはずっとあったのだよ
とうれしくなって

いまから35年前京都の小物問屋で発売を始めた
しかし付け方にコツがあるので買った人が便利を求めて力布の先にひもをつけ
ほとんどの人がただの下着に格下げしまったら
いつの間にか売れなくなって契約を破棄された

でも使い続けているチャコちゃん先生の周りの人は
出産の後もまた腰痛になった時もなにもきものの下だけに使うものではないと
湯文字ちゃん一気に表舞台に躍り出てきた

そうしたらなんと
力布で持ち上がった我がボンレスハムをどうしてくれるという方の声が多くなり
そこでまたチャコちゃん先生考えた
アッお客さま次回は明日ーーー
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大菩薩峠

2013年06月22日 10時04分31秒 | 日記
国語の教科書に出てくる中里介山の小説
しかも膨大な登場人物がいてそれぞれの生き方や宗教観などが書かれている
といってもチャコちゃん先生全編を読んでいない

だけど中里介山が言ったという言葉がやけに頭に残っている
「女遊びはかまわない、其れは魂を傷つけぬから
恋はいけない、魂を傷つけるから」
この言葉を聞いたのは高校生の頃
小説かぶれの兄からだがそれがトラウマとなって恋をするのが怖かった

大菩薩峠という本はそんな思い出をチャコちゃん先生に残していた

そして昨日国立小劇場で劇団若獅子による大菩薩峠の芝居を見た
いつもの文楽の劇場と雰囲気がまるで違う
まず紳士が多い
60%が紳士だ
「なんでこんなにオトコの方が多いのかしら」
とご一緒した三田佳子さんにつぶやくと
「新国劇だからよ、昔からソウナノよオトコのフアンが大勢いらっしゃるの」
「ほー」

新国劇に緒形拳が在籍の頃一度は行きたいと思いつつ目的を果たせなかったがーー
その緒形拳も大菩薩峠の主人公机龍之介をなさっている
新国劇と言えば辰巳柳太郎、島田正吾その前の創設者澤田正二郎
また俳優も演出家も早稲田出身者が多く
観客もドウモ早稲田のにおいがする男達が多い

大菩薩峠がどうしてこんなにもオトコを惹きつけるのだろうか
体制に反発しながら世直しを素直にやれずアウトローとなって生きていく
剣も智もありながら世の中に適応できない
そう言うオトコの心情が男達の心のツボを押さえるのであろうか

三田佳子さんの初舞台が此の大菩薩峠の「お濱」役
新国劇始まっていらい島田正吾と辰巳柳太郎が日を分けて主人公の机龍之介を演じた
お二人が同じ役を演じたのは後にも先にも此の役だけだそうだ
そのお二人の相手役を28歳の三田佳子さんがつとめた
プログラムに写真が載っていたが美しく妖艶
「いいですねえ」
「ははは28歳ですからね」

ところで此の舞台を見たのは三田さんのご長男「森宮 隆」さんが机龍之介を追う兵馬の役で出演
母の心で舞台を見つめる三田さんの横顔が不安と慈愛に満ちていて
演技をしていない素の美しさに見とれてしまった
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新釈「金色夜叉」

2013年06月21日 08時53分41秒 | 日記
新派のあたり芸「金色夜叉」を三越劇場で見てきた
チャコちゃん先生が小さい頃姉や兄が
「熱海の海岸さんぽする貫一お宮のふたりづれーー」
と歌った後に
「ミヤさん今月今夜の此の月をボクの涙で曇らしてーーーー」
という台詞が続き
マントを着た兄がお宮に見立てた姉を蹴飛ばす真似をして
家族を爆笑させていた

そんなことがあってなんとも金色夜叉は懐かしく
熱海に始めていったとき一番先に見学したのが海岸にある「お宮の松」

兄に
「お宮の松を見てきました」
と報告したのもやれ懐かしい

金色夜叉は明治30年に尾崎紅葉が読売新聞に発表した新聞小説で
当時は大変な評判だったらしい
尾崎紅葉はその頃体調を崩していて未完のママ亡くなってしまっているので
どういう結末になるのかは誰も分からない

しかしあまりにも此の小説がみんなに読まれたので
「新派」がいち早く舞台に取り上げ此方も大成功

相思相愛の若い恋人同士貫一お宮
しかしお宮は貫一を裏切って大富豪のもとに嫁ぐ
其れを恨んだ貫一はエリート学校を中退し高利貸しの道を歩み
人としての心を封印して生活
筋書きは小説を読むなり芝居を見るなりしていただく事として

今回此の芝居を見ていて
我が国の妃とダブってしまった

お宮が「お金に目がくらんだのではない何か違う世界に飛び込んでみたかったの
自分が全く知らない世界で羽ばたいてみたかったの」
お宮がきちんとした覚悟もなく恋人を裏切って嫁いでいき
現実の生活を始めると自分の夢と希望は打ち砕けていく
そして貫一を裏切った悔悟の念で精神を病んでいく

それにしても新派の女優さん達の着物姿は美しい
しかも大暴れしても決して着崩れはせず
その立ち居振る舞いをみているだけでも参考になる

今や着物姿の美しい人を見るには
こう言う昔ながらの芝居を見るしかないのかもしれない
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金持ち難民

2013年06月20日 09時24分44秒 | 日記
日本から脱出する金持ちが後を絶たないのだそうですよ
身体だけではなくお金の移動も激しいらしい
日本を捨てて一生よその国で暮らすことを決めた人たちが選ぶ国は
ほとんどヨーロッパやアメリカのような文明の発達した国らしい

チャコちゃん先生もし国を捨てるのであれば亜細亜にする
昨夜「カトマンズ」の話を聞いたけど
自然との共存共栄の中で生きている国のようね
国民がみんな穏やかで優しい
話を聞いていて明治維新前の日本を彷彿した

そのほかにもミヤンマーで仕事をしている日本人が居るけど
亜細亜の人はのんびりゆったりしている人が老いように思う

若いうちはちゃかちゃかした国も魅力的だけどーー
出も亜細亜もだんだん文明の発達でせかせかしてきて
「やはり日本が良い」
と戻って来る人もいる

私たちは自分の国を選んで生まれてきたのだから
その国を捨てるなんてもってのほか
財産を温存したくて国を捨てるという考え方どうなのかな?

昔金持ちは文化を残すという目的で
いろんな身の回りの者に贅を尽くしたり
庭造りに精を出したり
職人を育て日本独特の文化を守っていたのだが
それがいまの日本人の美意識に受け継がれているのだと思うのだが

金持ち難民とは
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カラースウイッチ

2013年06月19日 10時58分37秒 | 日記
松尾恵理子先生が
色はその人自身
自分の色を知ることで居心地の良い人生を送ることができる
色と呼吸はきっても切れない関係で
色を知るには腹式呼吸をマスターしなければならない

人には波動と粒子がありその波動と粒子は素粒子の名前で説明することができる
6つの素粒子がそれぞれその人を表す
このようなことを松尾恵理子先生は時間をかけて研究をし
人の生き方の参考になればとワークショップをなさっている
それは「IBUKI]という

チャコちゃん先生は
色の勉強はそれこそいろいろしたい方なのでかなりしつこく松尾先生のところに通い
「きものの色は全身をつつむのでもっときものと色の関係を勉強しなければ」
と応援をいただき
当方では「カラースウィッチ」という名できもの選びを中心にしながら
自分の本当の色を探すお手伝いをしている

昨日はこの2か月間で勉強をした面々と
最後の自分の質を確認する「カラオケ総仕上げ」
カラオケで上手に歌うのではなく
いかに自分の質にあった呼吸法で歌うかが基本
そしてその方の質にあった曲を選び肚から声を出して歌う
どれだけ肚から声が出てるかでその人らしさが現れる

また肚から声を出してうたっている歌声を聴くと周りもとても気持ちがよい
うまい下手は全く関係がない
そのとき自分自身の質にあった着物も着て歌う

みんなで審査をして順位を決めた
その審査の基本はその人らしさが出ていてしっくりとしている
聞いていて感動的

おひとりこの「カラースイッチ」を全くご存じないTさんにも審査をしていただいたら
やはり腹から声が出ていて着物の色選びもその質にあった人に感動されたようだ

皆が生き生きと生きるのが一番
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kimonoありました

2013年06月18日 09時45分18秒 | 日記
突然思い出し「あっそうだ」
昨年の10月にいつもきものの洗いをお願いする悉皆屋さんに
8枚の夏のきものをいれた風呂敷包みを「どん」と付きだして
「どうせもう着ないから来年の夏までに綺麗にして下さい」
とお預けしていた
其れを思い出し電話をするのが何となく怖くてセキドに頼む
そうだこういうところがまだ「末っ子気質」

「ああ今シミを抜いてるから其れが上がったら持っていくつもりだよ」
とあっけらかんのお返事
ああとほっとする

でも「もう仕方が無い」
とほとんど諦めていたがドウモ納得できないでいたことはたしか
こんなに一度に物がなくなるのかーーーと
一枚二枚はある

たとうしが薄汚れてくると処分するのだが夏のきものは軽いので
ついーーー
それ以来出来るだけ着ていただく人に差し上げるようにしているのだが
こんなに団体でなくなることは解せない

昔の癖が出て
きもの365日着ていた頃其れは20年続いたのできものの数も半端ではなく
終にい家では収まらなくなって
悉皆屋さんにシーズン毎預かってもらう事にしていた
その癖が出てきて
「来シーズンまでおいていて」
となったのだがそういった本人が忘れて慌てていたのでは世話がない

ご心配かけました「ホッ」
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大人のおしゃれ

2013年06月17日 09時04分33秒 | 日記
ニューヨークの老婦人達の写真集が出た
昨日はその写真集をサチコさんとみながら時間を過ごした
とにかく美しい
一般の方で女優さんでも何でも無い
みんな人生の終幕にいる方達ばかりだが
今此の瞬間をとても愉しんでいる写真ばかり

中には百歳というご婦人もいるのだが
しっかりと赤い爪と唇がやけににあっていて見ている人を幸せにする

ステッキを持っているのに
写真を撮られる瞬間にステッキを後ろに隠してしまってにっこり笑っているのだが
そのステッキが足首の方でしっかり顔を出していて思わず爆笑
ということは足首が細いということになるのだけど

色も原色を着ている人もいらっしゃるが
シックに茶やグレイでまとめ大きな帽子を被っていて華やかに装っている
平均年齢が70歳の写真集

先日本屋で「日本のおばあちゃん」というイラスト集を立ち読みしたのだが
それはそれはおしゃれとは切り離されたイラストであった
皮肉な目がそこになったが
此のニューヨークの老婦人達はカメラマンや編集者に愛され尊敬されていた
だから彼女たちの表情も晴れやかで幸せそう

大人が美しい国はやはり大人の国
チャコちゃん先生の周りには美しい大人が一杯居るので
きもの大人集を作ろうとサチコさんと盛り上がってワインを飲み過ぎちゃたよ
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