チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

蚕の成長

2012年05月31日 09時37分39秒 | 日記
今年始めて「小石丸」という品種の蚕を20頭飼育している
20日に東京農大から連れてきたときは1センチだった
今日はかったら5㎝10日間で5倍
その間二回脱皮を繰り返している
脱皮の度に体長も体重も増えていてたくましくなってきた

しかしこの蚕は日本在来種なので中国との掛け合わせが無く
純粋日本人?のせいか体が小さいし食も細い
昨日セキドが発見したのだが胸のあたりに足が無く
ちょうどウエストがくびれた状態になっている

蚕は蚕でもみんな同じ形ではにのだと驚く
この小石丸の繭はちょうど落花生の形のように
真ん中がくびれた状態で中指の第一関節くらいの大きさにしかならない

当然糸の量も少なく大きな繭の糸が1600メートルくらいあるのに
此方はドウモその半分
そうすると効率を尊ぶ養蚕農家は飼育するのは避けていく
いくら皇室で飼われている由緒正しい品種といえども
効率には負ける

しかしブランド品としての地位は確固たるものが有り
繭は高値で取引される

では着る立場に立って本当に小石丸の糸はいいのだろうか
これはまた微妙な問題だ

さて当方の小石丸たちは今桑の葉をトトとトトとかじっているが
この中でも成長の早い子と遅い子が現れた
みんな平等ではない
小さい子が大きい子に近づいていくと
ぼんぼんと頭で追いやられている

こんな蚕始めて
気に入らないとぴんぴーんと頭を振って遠ざける
「気が強いねえ」
「きっとプライドがたかいんだろうねえ」
とはなしながら見守っているが
さてさてどんな繭を作るのか非常に楽しみだ

そうそうセキドに云わせると
「顔が麻呂みたいですね」ですって
口が大きく気が強い
小石丸の糸は細くて強いと云われているが
この気の強さゆえかな

とにもかくにも蚕それぞれ

最近はみんな平等という考え方がはびこっているが
同じように育てていても決して平等ではない
平等である必要も無いと思う

それぞれが違ってそれがいい


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情・仁・義

2012年05月29日 09時37分24秒 | 日記
この三つの文字が並ぶと「新国劇」の三文字と重なる
と書くと「古いなあ」と仰るかもしれない
しかし新国劇の芝居は見たことがないが
赤城の山も今宵限りの名台詞「国定忠治」
名優島田正吾や緒形拳が演じ続けた「白野弁十郎」

白野弁十郎はあのエドモン・ロスタン作の
「シラノ・ド・ベルジュラック」の日本版
新国劇の創始者澤田正二郎が大正15年が初演という新国劇の財産

ただし新国劇は解散して劇団がないが
その思想受け継いでいる「劇団若獅子」の皆さんによって
今六本木の俳優座で「白野弁十郎」が公演中 6月3日まで

前振りが長くなったが
昨夜あの豪雨の後俳優座まで出かけた
三田佳子さんの長男森宮 隆さんが白野に恋文を代筆してもらう
二枚目生馬の役を演じるのだという

三田さんと隣同士で観劇
母親としてそしてまた女優の目から視るという忙しさ
母親としてははらはら、しっかり夢中に視ている
幕間では
女優として「あそこはこうしたほうがいい」「もう少し白塗りでもいい」
「注意なさるの?」
「いえいえ訊いてくればね」

「ああやって経験積んでまた失敗もして一人前になっていくでしょう」
と先輩としての言葉

舞台も面白かったが
母親としての三田さんも可愛かった

終わって年配の紳士たちが階段を下りながら
「なんだか久しぶりに日本を感じた芝居だったねえ」
「同感!」
と思わず口に出たチャコちゃん先生
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緊張の糸

2012年05月28日 09時46分44秒 | 日記
ロンドンオリンピックの出場を賭けて
女子バレーは昨夜5セットまでがんばった
2セットをとれば出場権がとれると云うことで
選手の気合いがハイいていた

その気合いに魅せられてつい見入ってしまったが
二セットとったとその瞬間からプツンと糸が切れた感じがした
選手たちの体から張りが無くなったのだ

其れは微妙に伝わってくるのだが何かが溶けていく
いままで1メートル飛んでいたのが99.8センチになる
そう言う微妙な違いなのだが
勝負にかけるパワーが弱まる
一人だけで無く選手全体の安堵感が微妙なミスを呼ぶ

たぶんこう言う微妙ささえ克服する人が名選手と云われる人なのだろう

オリンピックに出ると言う目標は達したが
自分がなぜバレーをやっているのかと
自答した人が緊張の糸など張らないし緩まない

すべてにおいてそうなのだと思った
常に自分自身に問いかけた行動が出来るようになれば

慌てたり落ち込んだりはしない

チャコちゃん先生この「なぜこれをやるのか」
と言う問いかけをしないで仕事に手を付けることが多く
後で失敗しミンナニ迷惑を代える

なるほどなるほどと魅せてもらったバレーボールの中継だった
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女性誌

2012年05月27日 16時19分16秒 | 日記
最近の女性誌は自然回帰ですわね
腹6分目にしよう
早寝早起き
無理しない運動

もうまるで坊さんだよ
ある雑誌ではそこそこ名の知れた女性たちの一日が時間割で
6人中5人が5時起き22時就寝
朝食果物だけ6人
昼食弁当4人外で食べるとしたら和が中心
夜は一汁一菜だって

「食べ過ぎは万病の元」
「少なく食べて健康に」
「野菜中心の生活があなたを綺麗にする」
等々本屋に行くとこのテの本がずらりと並ぶ

チャコちゃん先生チョコチョコと拾い読みしてなるほどとも思う

基本的にみんな食べ過ぎているとは思う
今の半分くらいの量にすると
国内での自給自足は軽い
輸入をしたいばかりにやたら栄養学が発達したのが戦後

そういうことを見直しているのはいい風潮だが
今度は
「食べるものだけでは栄養が足りないのでサプリを飲みましょう」
とくる

「きちんと食べて栄養を取る」
というと
「もう食材そのものに力がないのでサプリも併用しないとダメです」

いろんな方向から攻めてくる
でもしつこく
「地産地消がいい」
と言い張っているチャコちゃん先生
「その土ももう犯されているんですよ」
またもや脅される

「元気を維持したかったらこのサプリを勧めるわ」
あれがいい、これがいい、アレガ必要、これも必要
物を持ちすぎた日本人
今度はサプリまみれの民族になるのかなあ
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今日の比佐子つれづれ

2012年05月26日 12時05分13秒 | 日記
今日は装束から見た柄のお話しをするつもり
日本は奈良時代に律令政治が整って
身分に合わせた装束がその地位を決めた

よく天皇陛下の礼服を「衣冠束帯」
と言ういい方をするマスコミが多いが
「衣冠」と「束帯」は全く別のもの
束帯格が上で衣冠は日常着
表からすぐ分かるのは冠も束帯がきちんと長い
長袴の裾がつぼまって活動的なのが衣冠

別にこういうのをしらなくてもいいや
と思っている方も多い
グローバルと云われるこの時代
外国に行ってそれなりの階級の方と話し合うと
必ず日本の衣装のことが話題になる
そういうとき知らないのは日本人として恥ずかしい

また女房装束の事を今では十二単という呼び方に落ち着いているが
その装束も現在のきものの形に影響を与えている
しかも格のある文様というのは
天皇陛下や諸王その他の上位クラスの人たちが身につけた装束の文様を云う

そういうことを紐解いて
いまのきものの着方の参考になればいいと思う

本日13時30分からお茶の時間を含んで16時まで
飛び入り大歓迎
会費3150円
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森ゆう子さんと平野貞夫さんの本

2012年05月25日 09時30分35秒 | 日記
お二人ともに興味ある本をお出しになった
森ゆう子さんは「検察の罠」日本文芸社
平野貞夫さんは「消費税国会の攻防」千倉書房

森さんはご自分の足で調べたことを書き
平野さんも1987年から88年の消費税導入を巡る政治家の駆け引きを
衆議院事務局日記として記録したものを公開した
今の国会とはあまりにも違う大人の駆け引きで
まだ国民のために必死で戦う政治家もいたことがこの本で分かる

政治音痴で政治家にも政治にも興味の無かったチャコちゃん先生
あの暑い新宿の小沢演説から一気に政治に気持ちが向いてしまった
同志としての仲間にもふえ
あまりにも白紙状態で政治を語り始めたので
諸先輩が多くのことをまた外に出ていないことを教えてくれる

その情報の取捨選択は当然チャコちゃん先生がやら無ければならない

平野さんン近くの方は
「平野さんはメモ魔だから」
と仰っていたが本当に細かく記録されていて
その場に自分がいてそのどちら側で自分だったら戦うのだろうか
などと自分をそこにおいてよんでしまう

国会の中がとても面白い
オトコが国を動かしたくなるのがよく理解できる
其れは権力だけで無く
自分の理想を生かそうとしたらどのような人間にならなければいけないかも分かる

とにかく厚い本まだ全部読み切れていない3800円
アマゾンでは上位ランク

森ゆう子さんの本はまだ発売前なのに予約殺到で増版の声も
本はまだ読んでいないが
ここ三年の検察審議会のウソをきちんと取材してきたことを
しっかりと書き上げたといっていた

途中お知らせなどを読んでいるので大体の内容は把握できるが
真実をきちんと書く人が現れたことが素晴らしい

7月5日に出版パーテイが開かれる
もちろんチャコちゃん先生お祝いに駆けつける

もしご同行をなさりたい方はお知らせください
ご一緒しましょう

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薔薇の虫

2012年05月24日 11時14分46秒 | 日記
いやいや今は花の盛りであるけど
虫も命をかけて動き回っている
今朝は薔薇についた虫を20匹あの世に送り出した
花は咲いているのに葉を食い散らす青い虫
葉の裏を見るといるいる

さすがに素手ではとれなくて
軍手をはめているがそれだと滑ってとりにくい
虫を探しながら分かったことがある

やや弱い木に虫は付くと云うことが分かった
堂々とした木には肉厚の葉が付いているのに
あえてか細い葉っぱを標的にしている

いぢめに遇う人はどこか弱くておどおどしていると言われるが
それと同じなのだと虫をつぶしながら思う
弱い物を攻撃するなんてとても卑怯なのだが
虫もそう

それにしても虫の食べた後はまるでレースのような葉になっていて
これはこれで美しい見事だ!

おりから
「今年はレースが大流行よ」
とお茶を飲みながらタナカが話す
「ここにもあるわよ素敵なレース」

レースと云えば我が小石丸が食べ散らかした桑の葉もレース状
しかし薔薇の虫の創作力より劣る

見とれている場合ではないがあまりにも見事なので
手にとって眺めてしまう

ことし土から改良した薔薇には虫は全く付いていない
人間も基本である腸をじょうぶにすることを考えれば
きっと病知らずなのだと思う

其れには口に入れる物から注意しなければ
戦前の人が丈夫なのは
子供の時のたべもののおかげであろう
農薬は無く
地産地消が基本だったのだから

やっといま私たちも落ち着いてそのことを考え始めた

自然を観察することの重要性をつくづく感じた朝だった
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大反省

2012年05月23日 11時01分58秒 | 日記
毎日毎日反省することしきり
個人的なことはここには書けないが
ちょっとした「慾」が顔を出すと
必ず結果は悲惨

神様はいま「慾」が大嫌いらしい
ほんの些細な欲でもきちんと見極めて結果を見せられる

だのにだのに
お国のお偉いさんたちは「慾こいて」生きているように見えるが
おとがめなしだわ
いまのところ

そして私欲無く「国民の生活が第一」と云ってるお方には
次から次へと矢が飛んでくる
その矢をよけるでも無くと
よくよく見ると矢は全部的が外れ横道にそれているので
「国民の生活が第一」と仰る方は無傷でいる

「欲も無くてはね」
と慰めてくれる人もいるが「慾」は難しい
あえて心が下に付いている慾という字を使っているが
心が押さえつけられてしむのが慾なのだと思う

また逆に心の欲するままに生きているとことも慾なのだ
だから心を綺麗にしていないと欲に占領されてしまう

何を言っているのか分からないけれど
つまりは慾を始末できる強い意志が必要だ云いたいだけ
そうすると反省もない

「でも反省するからだんだん賢くなっていくのではないの・?」
「それもありかも」
でも人を巻き込んでしまう慾は矢張り許されない
慾とつきあうのもなかなかーーー

慾というのを静かに考えてみようと思う
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金環日食

2012年05月22日 09時30分28秒 | 日記
昨日は日本中が金環日食の話題で盛り上がっていた
もちろん蚊帳の外という方もいたはず
天体の変化は地上にも変化をもたらす
古代の人は激しくそう思っていたと思う

天体の変化を観察し続けた人たちによって
「五行思想」たる風水の根源の思想も生まれた
いまでもこの天体の動きを静かに観察している人が多い

チャコちゃん先生の手元に「地球歴」という暦が来た
地球を中心に惑星たちがどのように接近し離れていくかを
実に詳しく美しい図に表現している

これを壁に貼り毎日見ていると天体の動きがわかる
しかし
その惑星たちの性格を把握していないと
近づいたり離れたりしてもどう解釈してよいのかわからない
「この世の動きを察知するには天の様子をよく知ること」
とは古代人の常識でもあった

おうおうにして
天の動きを不吉なものに見る場合が多い
しかし決してそうではなくその解釈の仕方では
いい方向に考えられることも多い

今回の金環日食
太陽がだんだん隠されてきたときあの空気の冷えは尋常ではなかった
ひんやりと冷えてきて
挙句鳥のさえずりも消え、風もピタリと止まった
花の色さえグレイになっていった

地球で命をもらっている私たちは
いかに太陽の力で生かされているかを認識させられた

天体を知るということはこういうことなのだと理解した金環日食

自然は時として大きな啓示を与えてくれるものだとチャコちゃん先生思った
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脱皮

2012年05月21日 11時26分45秒 | 日記
先週金曜日から「小石丸」という蚕がやってきた
来たときは体長8ミリくらいでしたが
今日はもう2センチ近くになっている
はやい、本当に大きくなるのが早い

体長は成長すると1万倍になるのだそうだ
とにかく孵化するとすぐムシャむしゃと桑の葉を食べ始める
そして5回の脱皮を繰り返し大きくなっていく

脱皮の時を見たいと注意しているが
まだ一度もその機会に出会っていない
しかし抜け殻が桑の葉の中に混じっているのだから
必ず脱皮をしているわけだ

しかし
チャコちゃん先生蛇の脱皮は観察できた
かなり前だったが
新潟十日町の山奥できものの撮影をしていた
次なる撮影場所を探そうと一人山道を分け入って歩いていたら
蛇に遭遇

しかしその蛇はどうしたことか全く動く気配ない
おそるおそる目を開けて見ると
まさにまさに今脱皮の進行形

千載一遇のチャンスとばかり腹を据えて見ることにした
殻から身が出るたびに蛇の体が一回り大きくなる
完全に身が殻から出た瞬間蛇の体は更に大きくなり
素早く身を草むらに隠してしまった

あれでは絶対にもとの殻には入れない
そのとき
脱皮をすると云うことは一回り二回り大きくなることなのだと理解した
決して元には戻れない、戻らない

感動のあまり言葉無く立ち尽くしていたが
そこへやってきたカメラマンと編集者
「探しましたよ^」
「あれみてたの」
と蛇の抜け殻を指さすと
「あっ抜け殻財布に入れておこう」
と駆け寄ってだらんとした抜け殻を手に持って嬉しそう

とたんにチャコちゃん先生寒気がして不機嫌になってしまった
この二人の男はあの荘厳なまでの蛇の姿を目にしていないから仕方が無いが
なんと世俗的!

「チャコもいる?」
「いらないっ」

抜け殻を財布に入れてどうするのよ
と心の中で悪態を吐く

脱皮をすると云うことは
生死に関わる覚悟がいることを知った瞬間でもあった
それから軽々しく「脱皮」という言葉を使わない
でもこの蚕の脱皮はいつかみたい
と書けよって
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