チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

山茶花が咲いた

2011年11月14日 10時41分08秒 | 日記
いつも山茶花はピンクが先頭で咲く
白、赤と続く
今年は「EM]液を薄めて「チャドクガ」が押し寄せる頃
一週間毎朝シュシュッツとふりかけ
寄り付けないようにした

その成果があって
今日めでたく初咲き

ここへ引っ越したとき
バルコニーの柵の周りに何を植えるかと思ったとき
「そうだ山茶花」
「さざんかサザンカ咲いた道ーー」
と童謡が聞こえてきた
チャコちゃん先生単純だから
垣根=サザンカとくる

そのころ愛知のカネボウ蚕糸試験場が
蚕の飼育を少なくして
バイオで蘭を育て始めていた
蘭だけでなく植木にも力を注ぎ
桑を育てる気持ちで植木も育てていた

早速試験場に電話をし山茶花を送っていただいた

そのときチャコちゃん先生はまだ
その地の蚕糸業がなくなるなんて思っても見なかった
広大な土地に桑畑があり
農学博士たちが蚕の飼育に余念が無かった
研究員のお偉いさんは農水省の元お役人が多く
其れを「天下り」ということを
後に知る

この研究所に通って蚕のことを博士達に教えていただいた
蚕は遺伝子の組み換えをするのには優等生
日本の蚕と中国の蚕を掛け合わせる
なんていうのは最も単純な方法で
いろんな種類の蚕を作り出すことが出来る

そういうことは始め面白いと思ったが
「だから着る着物とどう関係するんですか」
という質問をすると
あっけにとられたようなお顔をする

それはともかく
この地で育った山茶花は
チャコちゃん先生のところでずっと生きながらえている
そのとき
ついでに送っていただいた桑の樹も育っている

その場所を尋ねたことがあったが
大型の店舗が軒並み並んでいて
「昔ここで蚕が育っていたのよ」
といっても誰も信用しない

TPP参加を表明したことは
こういう町が一杯出来るということだと思う
「日本の美しい田園風景は残す」
とおっしゃっているが今までも残せ無かったんだもの
腹話術人形には交渉は無理

私達は日々の生活をきちんと守るしかない

優しいピンクの山茶花の花
ピンクは「無条件の愛」を現す色
蚕も人間に「無条件の愛」を差し出している

蚕糸試験場からやってきたサザンカは
蚕と同じように無条件の愛の色で
私達を慰めている





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