どうやら「十二因縁」というのが、お釈迦さまの悟りの核心部分だったようだ、というのは分かった。次は、「十二因縁って何・・・?」ということになるだろう。
ひらたく言えば、「十二因縁」とは、人が生まれてから死ぬまでの、原因と結果の連鎖のこと。・・・と言ってしまえば、なんでもないようだが、ここにはブッダが初めて解き明かした、重大な「輪廻の秘密」が含まれているのである。でなきゃ、二千数百年前のインドで、ブッダがあれほど有名になるはずもない。現代人にとっても、目からウロコが落ちる発見だ。
十二の因縁を並べると、下記のようになる。並べる順番もキッチリと決められていた。この順番を入れ替えることは、仏弟子にあるまじき大罪。仏弟子たるもの、絶対に順番を入れ替えてはならない。
無明 → 行 → 識 → 名色 → 六処 → 触 → 受 → 愛 → 取 → 有 → 生 → 老死
これを順番に観ずることを、「順観」と呼ぶ。これは、原因と結果が生じる順番。「これがあるから、あれがある」という話。無明があるから、行がある。行があるから、識がある。・・・生があるから、老死がある、という調子で続く。
順観の逆を、「逆観」と呼ぶ。今度は、「あれがないから、これがない」という話。老死がないから、生がない。生がないから、有がない。・・・行がないから、無明がない、という具合に続く。順番は、さっきと逆になる。これまた、順番を勝手に入れ替えることは厳禁。仏弟子にとっては、人を殺める(あやめる)以上の大罪だ・・・(!)。
ここで、ひとつひとつの内容について検討しはじめたら大変なことになる。そういうことは、仏教理論の専門家にオマカセだ。
ここは、仏教に詳しくなることより、ブッダが解き明かした「輪廻の秘密」を知ることに意義がある。これこそ、精神世界ファンならではの強みが生きるところ。なんたって、古代インド人と同様、輪廻思想に空気や水のごとく慣れ親しんでいるのだから(笑)、古代インド人の話を理解する上で、これほどの強みは他にない。
ここは、要点をザックリとつかむに限る。そこで、「十二因縁」が持つそれぞれの意味をザックリ書けば、こんな感じ。
1. 無明(むみょう) 何も分からないこと。これが、すべての苦しみの原因
2. 行(ぎょう) 前世のカルマ
3. 識(しき) 生まれる前の、人間のモトができた
4. 名色(みょうしき) 母の胎内にあって、胎児が成長
5. 六処(ろくしょ) 母の胎内で、目鼻がついた。さあ出よう
6. 触(そく) 赤ちゃん誕生。 o('@')oバブウ あちこち触って、この世にコンニチワ!!
7. 受(じゅ) ものごころついて、感受性が発達
8. 愛(あい) 性欲が目覚め、異性を求める
9. 取(しゅ) 自分の求めるものに執着
10. 有(う) 執着こそ、生きる原動力!! また、カルマを作っちまったい
11. 生(しょう) この人生のカルマのおかげで、また将来、生まれ変わる トホホ
12. 老死(ろうし) 楽しいときは、ホンの一瞬だった・・・。人は老いて死ぬ、ああ苦しい
スピリチュアルの宝庫 →
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます