量子力学のおかげで何が分かったのかといえば、まずは何よりも、「原子の構造」が分かった。
というのも、それまでは原子といえば、「原子核のまわりを電子が回っている」という図が定番だった。まるで、太陽のまわりを地球が回っているみたい。
でも、量子力学のおかげで、この図は修正された。どうなったかというと、「原子核のまわりを電子の雲がとりまいている」という図に変わった。
電子は、誰も見ていないところでは波動になって広がる。原子核のまわりでは、ボワーッと雲のように広がっている。
まるで、1個の梅干しと、1粒のコメでできている仮想オニギリみたい。見た目は、数えきれないほどのおコメでできたオニギリに見える。でも、食べてみると、あら不思議。じつは、梅干しと1粒のコメでした・・・。
つまり、タネを明かせば、一粒の電子。それが雲のように広がって、丸い原子になっている。その意味で、これはトンデモない水増し疑惑。
でもって、ここがカンジンなところなんだけど、上の図で、色の濃いところは、電子が存在する確率が高い。色が薄いところは、電子が存在する確率が低い。
とはいうものの、この「電子雲」の図を日頃から見慣れてる人でない限り、まずピンとこないだろう。日常生活で身近なものの中に、これと似たものがあるかっていったら、全然ない。だから、分かりにくいのは当たり前。
そもそも、前回も書いたけど、量子力学に関して「分かる」などということは、まず期待できない。こればっかりは、「慣れる」しかないのである(笑)。
それはともかく、この電子雲がどういう雲なのかというと、「電子が存在する確率の雲」。たくさんのパラレルワールドにいる無数の電子たちが、一斉に出現して1ヶ所に集まっている・・・という感じ。
これこそが、われわれが暮らす物質世界の、真の姿なのだ。まさしく、闇夜にボーッと浮かび上がる幻影のような「電子雲」こそが、物質の本当の姿。なにもかも、これが集まってできている。これが並び方によっては、あのガチガチに硬い鉄 とかコンクリートとかにもなるんだから、実によくできているものだ。
もっとも、いくら幻影にしか見えないからといって、「原子の構造って、なんだか幻影みたいですね?」などと言えば、専門家から「これは幻影などではない」と言われてしまう。そこで、「それなら、何なのですか?」ときくと、「これは確率分布なのだ」という答が返ってくる。
「じゃあ、これはあくまでも数学理論上の仮想的な存在なんですか?」とさらに聞けば、「いや、電子雲は物質として確かに存在している」と言われる。
つまり、この「電子雲」は、やっぱり現実の存在なのである。
ただし、「確率」っていうくらいだから、日常生活で接する堅固な物質と比べると、かなり怪しい存在には違いない。
電子が存在する確率が50%のところでは、半分くらいボヤけて存在している。存在確率が10%のところでは、ほとんどボヤけて存在している。その意味では、影が薄い幽霊みたいなものだ。
電子の実体は、もともと1粒の粒子。だから、電子雲のどこかにいる。どこにいるかは決まってないけど、原子核のまわりを高速周回している。電子がどこにいるかを突き止めたら、電子雲は消える。「存在する確率が100%」の電子1つだけが残って、幽霊みたいな残りの連中はすべて消える。
このように電子は、人間が見ていないところでは、雲のように、というより、ホログラムのように広がっている。物質は、この水増しシステム(?)みたいなもののおかげで成り立っている。これがなければ、物質世界もない。
もちろん、この量子力学の話を聞いて、「物質は、存在するかしないか、どっちか1つに決まるはずだ。どちらともつかない『確率50%の存在』なんて信じられるかいな?」と思った人もいた。その中でも特によく知られているのは、かの高名なるアインシュタイン博士。「神はサイコロを振りたまわず」という名言を吐いて、死ぬまで反対し続けた。でも結局のところ、百年近くたった今も、誰も量子力学の結論を否定できずにいる。それどころか、ますます動かしようのない事実として固まっている。
どちらにしても、この物質世界は、どこまで本当の意味で「実在」しているのか。それが、かなり疑わしく見えてくるのは事実。
われわれ、物質世界で生きる者にとってはあまりにも重大な事実なんだけど、なぜか、あんまり世間には知られていない・・・。
↑ 電子顕微鏡で見たシリコン原子の配列
お好きなんですね、こっくりさんは。そういうのが。(^_^)
猫が騒いでる。
カエルが泣いている。
あと5時間
何の味もしなかったです。
何をやっているんだ、俺は。(^_^;)
今週はあともう1日。…仕事、仕事、仕事の生活もまあいいか。(笑)
今日は終わったら自分へのご褒美をあげよう。(-.-)