宇宙のこっくり亭

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盲目的な意志

2009年10月30日 | 釈迦 ~ 輪廻転生からの卒業

人間を、輪廻という名の強制労働へと縛りつける、「根本的な生存欲」。

十九世紀ドイツの哲学者ショーペンハウアーは、これを「盲目的な意志」と呼んだ。

ショーペンハウアーがみずから「わたくしの主著」と呼んだ「意志と表象の世界」は、体裁こそ西洋哲学だが、思想の中身はインドそのもの。

彼は、万生万物の「盲目的な、生きんとする意志」こそが、この仮象の世界を成り立たせる根源と見た。

この有為転変の世界で生きることは、苦しい。たとえ一時的には楽しくても、最終的には必ず苦しい。

芸術によって、その苦しみを癒すことはできる。だが、その効果は長続きしない・・・。

「解脱」を説いたショーペンハウアー。「生きんとする意志」の滅却こそが、最終的な解決だ。
 
西洋では「厭世主義者」のレッテルを貼られてしまったが、影響は大きかった。現代思想の開祖・ウィトゲンシュタインが、若い頃に読み込んだ哲学書は、「意志と表象の世界」だけだったという。
  
大哲学者たちも、みんな、ブッダの思想に魅了されてきた。東洋の叡智が、西洋に流れ込んだ近代。人類覚醒のプロセスは、この頃から、ゆっくりと始まっていたのだろう。

ありがたや・・・・・合掌。
 
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