宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

今度こそ本当に、中国バブルは崩壊

2014年04月07日 | 東アジアの夜明け

   
今の世界を見ると、「急速に変化しているな」と、しみじみ思う。
 
「世界の警察官」だったアメリカは、軍事費を大幅に削減し、世界秩序を維持する役割から降りつつある。シリアの内戦でも、「化学兵器を使ったのはケシカラン。攻撃するぞ」とアメリカ大統領は宣言したが、結局、実行されなかった。ロシアがクリミア半島を併合しても、経済制裁を発表したくらいで、介入するような動きはない。
 
在韓米軍の司令官も、「軍事予算が削減されたので、もう朝鮮半島を防衛するだけの軍事力を維持できない」とコメントしている。アメリカは、韓国から徐々に撤退する方向だ。 
 
世界から手を引きつつあるアメリカに代わって、中国が太平洋とインド洋に手を伸ばしている。でも、中国の場合は、国内がガタガタな状態だ。

今まで10年以上もの間、「中国は崩壊する」という話をさんざん聞かされてきた。筆者も、そう言い続けてきた(笑)。でも、現実はそれとはウラハラに、中国経済はますます勢い盛んになるばかり。中国は、いつまでたっても崩壊するどころか、ますます発展してゆく。「中国は崩壊するぞ」と唱える人たちは、まったくのオオカミ少年と化したのだ。
    
ところが、「今年は、本当にヤバイ。いよいよ、オオカミ少年が本当になるときが来たようだ」という声が、世界各国で高くなっている。というのも、マネーゲームが、いよいよ本当に限界に来ているからだ。
 
上海や南京・杭州その他の不動産は、急速に値下がりしてきたので、現地に行った知り合いも驚いていた。マンションの売り出し価格を大幅に下げるので、先に買った人たちが怒って暴動を起こしたり・・・。日本のバブル崩壊でも、そういうことは多かった。ただし、日本人の場合、暴動を起こすことは、まず無いのだが。

それだけではない。他のいろんな指標も、中国のマネーゲームがいよいよ限界だということを示している。

たとえば、中国では、大量の鉄や銅を作るため、ものすごい量の鉄鉱石や銅鉱石を輸入している。銅鉱石の場合、輸入量が世界の4割を占めるとか。

普通は、輸入した銅鉱石は、金属工場で銅を作るために使われるんだけど、中国の場合は、それに止まらない。それを担保にしておカネを借り、高利回りの金融商品に投資する・・・なんてことが広く行われている。

たとえて言えば、クレジットカードでおカネを借りまくり、それでパチンコをやっていた人が、限度額いっぱいにまでキャッシング枠を使い切ってしまったときにやる手口みたいなものか。

「残念ながら、アナタは、キャッシング枠を使い切ってしまいました。もう、おカネを貸せません」と言われた。そういうときは、ショッピング枠で商品券とかを購入して、換金業者のところに持っていく。そこで、商品券を売って現金をゲットする・・・というわけ。それと同じように、中国では資源を輸入して、それを元手に資金を集めて、バクチを打っている。本当に、バクチ好きな国民だ。
 
今までは、国をあげたバクチがうまくいって、経済を活性化してきたけど、問題は逆回転してきたときだろう。実際、シャドーバンキングの高利回り商品の償還が滞ってくれば、輸入代金を決済できなくなる。そうなると、銅鉱石を輸入できなくなる。

「そのせいで、銅の価格が世界のマーケットで急落している」というから、バクチ好きの恐ろしさは想像を超える。でも、多くの専門家がそれを指摘している。

 
>約1か月前の3月7日、銅の国際相場は、7200ドル/トンレベルから一気に6500ドル/トン近辺まで急落した。実に約10%の急落であるから、市場関係者は「何が起こったのか?」と驚いた。

>この状況は一過性のものではない。4月から6月にかけて、さらに銅価格の下落の可能性もある。理財商品で集められたカネ自体も、建設関係や鉱山開発などに投資されているので、運用成績が不調でデフォルトが発生すれば、さらなる悪循環を招く懸念がある。
 
ブロゴスより)


いつも、「危ない、危ない」と言われ続けているのに、なんだか、誰にも本当のことは分からないようなブラックボックスの中国経済だけど、こういった「銅の相場」とかはゴマカシがきかないので、こういうのを見れば、だいたい状況がわかるというもの。
  
エコノミストは、こういうデータを集めて、判断を下す。経済が本当に危ないときだけ、「本当に危ないです」と言えば良い。そうすれば、オオカミ少年にならなくても済んだのに(笑)。

これだけでなく、「いよいよ本当に、中国バブルは崩壊」という事態を示す根拠は、他にもたくさんある。これは、ホンの一例にすぎない。
    
そんなこんなで、「中国」という国家そのものが、いきなり崩壊するかどうかはともかく、バブル経済は崩壊して終焉。「少なくとも、今までみたいな経済成長はできないでしょうな」という点で、多くの専門家の意見が一致している。
 
   
・・・ここからは、願望も混ざった意見になるけど、やっぱり、中国には崩壊してもらいたい。ああいう巨大な統一国家ではなく、もうちょっとバラバラになってもらいたいものだ。
 
四川省や山東省などは、たとえ独立したとしても、人口1億もいる大国だ。広東省はもっと大きくて、経済規模は韓国にも匹敵する。全部の省が一斉に独立したら、それぞれが、インドを除くアジアのほかの国々と、ちょうど同じくらいの規模の国になる。
 
もちろん、これらの省が、ある日突然、「中国から独立します」と宣言する・・・なんてことは、あり得ない。台湾でさえ、いまだに独立宣言していないというのに、大陸でそんなことをマジメに考えている人など、普通はいない。
  
でも、北京の共産党政府が崩壊して、地方をコントロールできなくなれば、独立宣言はしないまでも、実質的にバラバラな状態になるだろう。軍閥割拠で、大陸はいくつかの軍区に大きく分かれる。過去2千年以上の歴史の中で、数え切れないほど繰り返されてきた事態だ。
 
そもそも、東アジアでは、ヨーロッパほど、キッチリと国境を定める必要がない。香港や台湾がいい例だ。建前としては「中国」という国家が続くにしても、実態としては、香港みたいな自治都市や、台湾みたいな事実上の独立国とか、韓国のような衛星国といった、バラバラな地域がたくさんある、緩やかな国家連合になるのがベストだ。
  
そうなったら、何年かは大陸が混乱するだろうけど、しばらくすれば、以前にも増して力強く、東アジア全体が発展するに違いない。
  
ヨーロッパ諸国も、ドイツ帝国・オーストリア帝国・ロシア帝国・オスマントルコ帝国・・・があった頃は、帝国同士がぶつかり合って、いつも険悪なムードだった。でも、1914年の第一次世界大戦で、これらの帝国は、みんなガラガラと崩壊した。それからも紆余曲折はあったものの、いまやヨーロッパは、東欧の一部を除いて、すっかり平和な文明圏になった。
  
今年は、それから100周年。今度こそ、中華帝国が崩壊する番だろう。
   
その後の東アジアは、すばらしい文明圏になる。広大な中国大陸を、韓国・台湾・香港・シンガポールが取り囲み、その周囲には先進国の日本や、資源の豊かな東南アジアもある。貿易は、世界の半分以上を占めるようになるだろう。欧米がすっかり小さく見えてしまうほど、東アジアが世界の中心になるに違いない。
  
「願望が混ざっている」と言っても、遅かれ早かれ、いずれは確実にそうなっていく。できるだけ、早いに越したことはない。その時期はもう、すぐそこまで来ている。
    
「これからの地球の進化は、日本が中心になる」と言う人も多いけど、筆者の見たところでは、「日本」というより、「自由で繁栄する東アジア」こそが、21世紀の地球の進化の表舞台になるはずだ・・・。
  


中国・韓国の、「歴史信仰」

2014年04月05日 | 東アジアの夜明け

それにしても、中国と韓国による「歴史問題」の攻勢は、すさまじいものがある。日本にとっては、もちろん迷惑だが、世界各国にとっても迷惑だ。中国の習近平主席は、「ユダヤ人大虐殺の記念館の前で、ドイツの首相と一緒に記者会見したい」と要望して、ドイツ政府から即座に断られた。先日は、イギリスとフランスの政府に、「われわれは、第二次世界大戦の戦勝国だ。ともに、戦後秩序を守っていこう」という手紙を送って、各国をビックリさせた。
 
なぜか、「敗戦国はかくあるべきだというお手本」にされてしまったドイツは、かなり本気で嫌がっている。
 
でも、欧州諸国の目は、ロシアとウクライナに向かっている。クリミア半島は、住民投票によって、ロシアへの編入が決まってしまった。19世紀からの伝統的な係争地である上に、冷戦が終結して以来、初めての「力による国境の変更」だ。欧州諸国の関心は、そこに集中している。とても、東アジアの「歴史問題」などにかかわりあっているヒマはない。

東アジアの「歴史問題」が、普通の国々のそれとは大いに異なる、とてもユニークなものだということに、欧米諸国もやっと気がついたようだ。「中国と韓国は、なんだか、ちょっと変だな?」という空気になってきている。それというのも、この2国が儒教の国だからだ。

キリスト教にはバイブルが、イスラム教にはコーランがあるように、儒教にも聖典の「四書五経」がある。でも、ただでさえ意味不明な漢文で書かれている上に(・・・日本と違って、中国・韓国には訓読の書き下し文なんかないから、普通の人にはまず読めない)、儒学のセンセイ方による観念的なお話が多いので、あまりにも難解きわまる。
 
筆者のような宗教マニアならともかく、一般の人がまず読まない四書五経に代わって、儒教の屋台骨となってきたのは、「歴史」。
 
儒教で一番重要なエッセンスは、なんといっても、「先祖供養」と「親孝行」にある。古代の中国では、この2つさえシッカリとやっていれば、「若いのに感心な奴だわな」という具合に、人間としての評価が急上昇して、役人に推挙されたり、出世につながる道となった。
 
というのも、儒教では、キリスト教みたいな「天国と地獄」も、ヒンドゥー教みたいな「輪廻転生」も信じない。だからといって、宗教である以上、死後の対策(?)を何も打ってないわけではなくて、死んだときにどうするかも、ちゃんと考えてある。それこそが、「先祖供養」。

ときどき、祖先の霊を招いては、「一緒にお酒を飲みましょう」とかなんとか、慰霊する。それこそが、子孫の務めなのだ。こうしておけば、自分が死んだときにも、子孫がせっせと供養してくれることを期待して、安心して死ねるというもの。中国人が、「あの世」も「生まれ変わり」も信じていないのに、死ぬことが不安にならなかったのは、そのせい。つまり、「先祖供養」こそが、宗教としての儒教のエッセンス。

それは、自分の個人的な祖先だけに止まらない。それだけでなく、天下国家としても、3千年以上も昔の「古代の輝かしい文明」を理想としている。「われわれが生まれるより遥か昔の古代には、すばらしい時代がありました。今は、到底それに及ばないヒドイ世界なのだが、なんとかして、あの頃の理想世界に近づきましょう」というような、とにかく過去に目を向けたがる、超・保守的な宗教なのだ。だから、「すべからく、歴史に学ぶべし」ということになる。

儒教にとって、「歴史」とは、信仰そのもの。儒教の信者にとっての「歴史」は、イスラム教の信者にとっての「コーラン」にも相当する。
    
自分が信じているものを、「他人にも信じてもらいたい」、もしくは、「信じないのはケシカラン」と考えるのが、信者に共通する心理と言ってよい。中国人も韓国人も、「俺たちが信じてる歴史を、日本人も信じろ」と、強引に迫ってくる。まるで、新興宗教の信者による、ムチャな勧誘にソックリ。

日本人がアキレて、「アナタがた中韓人の信じている歴史には、根拠がまるで欠けている。ていうか、ウソ八百もいい加減にしろ」などと言おうものなら、聖典コーランや預言者マホメットを冒涜されたときのイスラム教徒さながらに怒り狂って、手がつけられなくなる。
 
韓国人は、特にそうだ。中国人の儒教を「ブドウ酒」に例えるならば、韓国人のそれは、蒸留して思いっきり濃くした「ブランデー」みたい。だから、信仰を否定されたときのブチキレ方も、半端ではない。 
 
結局のところ、日本と中国・韓国の間に横たわる深いミゾの背景には、そういう宗教対立がある。イスラム教の中東と、キリスト教の欧米が、いまいちシックリ来ないのと一緒。神道・仏教の日本と、儒教の中国・韓国とでは、それに匹敵する宗教的な対立がある。だから、うまくいかないのは仕方がない。
 
右翼も左翼も、儒教にはあまり興味がない人が多いから、どうも、そのあたりの感覚がピンと来ないみたい。最近は、日本の国会でも、野党の議員が「歴史問題」のことばかり繰り返し質問しては、歴史論争に明け暮れている。

左翼の議員は、「アナタがたは侵略戦争を否定するのか?」と、与党に迫る。これは、「中国や韓国との関係が悪化したのは、アナタがたの歴史認識のせいだ」と言って、与党を攻撃することにより、政権に揺さぶりをかけようとしているからだ。その一方で、右翼の議員も、「韓国と朝日新聞による歴史捏造を否定しないのか?」と、与党に迫る。こうして、どちらのサイドからも、歴史論争による攻撃が、絶えず仕掛けられることになる。
 
これは、中国と韓国の悪影響が、日本にも及んだ例だろう。内憂外患で世間の人々が困っているというのに、宮廷にいる偉い人たちは、不毛で観念的な歴史論争に明け暮れている。「お前の信じてる歴史は、まちがいだ」、「いや、お前の歴史こそ、まちがいだ」・・・と、対立がエスカレートしては、八つ裂きの刑で血まみれの殺し合いになる。これは、朝鮮王朝の五百年間で、ウンザリするほど続けられた姿。
 
もともと、日本はそういう国ではない。それは、朝鮮の伝統だ。彼らが「歴史」に異常なほどコダワっているからといって、日本人までが、つられて歴史論争に明け暮れるのは、まったくバカげている。野党の議員さんたちには、早く目を覚ましてもらいたいものだ・・・。
 



宇宙人が出てくるドラマは放送禁止 ~ 韓流 in 中国

2014年03月26日 | 東アジアの夜明け

 
中国で、またまた興味深いことが起きている。なんと、「宇宙人が出てくるドラマは、放送禁止」だというのだ。これだけだと何のことだか分からないのだが、ことの背景は意外と深い。

中国で、韓国ドラマが久しぶりにヒットしている。「星から来たあなた」というドラマで、宇宙のどこかの星(・・・コンサル星か?)からやってきたステキな男性と、どちらかといえば凡庸なヒロインが恋に落ちるという、まさに夢みたいなファンタジー恋愛ドラマ。

日本では、韓国ドラマブームは終了したと言われている。最後まで韓流の灯を守っていたTBSの「韓流セレクト」も打ち切られ、あとはNHKが放送している時代劇があるだけ。これが終了するとともに、日本の地上波テレビ放送から、韓国ドラマが完全に姿を消すことになる。

韓国が、政府と国民、さらには海外移民までそろって、ハチャメチャな反日ネガティブキャンペーンを繰り広げてきたおかげで、日本における韓国のイメージは極端に悪化した。いまや、「韓国」といえば、「反日キチガイ国家」というイメージがすっかり定着している。これでは、韓国のドラマや音楽に人気が出るはずもない。テレビに韓国の芸能人がホンの何秒か出演しただけで、たちまちテレビ局に苦情が殺到し、デモ隊に取り囲まれかねないほど嫌われている。もう、日本のテレビで韓国ドラマを放送するのは無理。

もちろん、今でも衛星放送やネット動画、レンタルDVDなどでは、韓国ドラマを視聴することができる。筆者も、たまには見るだろう。でも、日本で韓国ドラマがブームになることは、もうないだろう。

これは、韓国にとって、計算外の打撃だった。というのも、観光業と映画産業が盛んな国、言ってみれば「香港」みたいになりたいな・・・というのが、長いこと外貨不足に苦しんできた韓国の、国家的な目標であり、夢だったからだ。

そんな「観光・エンターテインメント立国」を支える最優良顧客は、なんたって、隣国の日本人だった。アジア全域に広がったとされる韓流だけど、ドラマでも、音楽でも、日本で動くカネはケタ違い。現実には、「日本が、海外売上の70~80%を占めている」と言われてきた。

日本は、音楽のマーケットとしては、アメリカと並び世界で1、2位を争う巨大市場で、韓国とは何十倍も市場規模が異なる。つまり、韓国の音楽マーケットは、日本と比べたら「県ひとつ分」くらいでしかない。これは、AKBや嵐の熱狂的ファンによる、信者のお布施みたいなCDマトメ買いによるものもあるけど、場末のカラオケボックスで歌っても確実に印税が支払われるという、抜群の裾野の広さと信頼性があるからできることだ。
   
せっかく、「観光エンタメ立国」を目指しているというのに、しょっぱなから、これほどアテになる巨大マーケットを敵に回すとは・・・。韓国の国家戦略は、すっかり計算が狂ってしまった。
   
でも、これでメゲるような韓国人ではない。捨てる神あれば、拾う神あり。なんと、「中国でドラマが久々にヒットした」という。しかも、日本人の観光客が来なくなって閑古鳥が鳴くソウルに、中国人の買い物客がドッと押し寄せ、街をワガモノ顔に占拠し始めたではないか。「これからは、中国だ!」と、韓国の観光・エンタメ業界は色めきたった。

日本でも、10年ほど前から、「中国人の金持ちが大勢、銀座にやってきて、高級ブランド品を買い漁っている。彼らの財力は、たいしたものだ」と評判になっていた。

この、中国人の海外ショッピングブームが、1~2年ほど前から、ちょうど日本での韓流ブーム終焉と入れ替わるようにして、韓国にも押し寄せてきた。

中国では、ちょうど日本のバブル末期のような内外価格差が発生しており、ブランド品は外国で買ったほうが安いし、北京や上海に行くより、ソウルに行くほうが旅費が安かったりするらしい。それに、いくら急速に経済発展したとはいえ、ショッピングの楽しみは、まだまだ外国のほうがずっと上なのだという。

とはいうものの、この中国人の韓国ショッピングブームに、バブリーな印象はない。中国人の多くは、格安航空券で韓国に来て、民宿とか、サウナのザコ寝部屋のようなところに泊まって宿泊費を倹約し、パーッと買い物するだけで、そのまま大荷物を抱えながら中国に帰ってしまう。「これでは、観光客とは言えない。単なる、買い物客だ」と言われるゆえん。

中国人は、韓国に、いったい何を買いにくるのか。いろいろあるけど、一番の売れ筋商品は、韓流ドラマに出てくる化粧品だという。

韓国が「観光の切り札」とするキラー・コンテンツは、なんといっても「韓流ドラマとK-POP」。ドラマで女優が身に着けていた、化粧や衣装、アクセサリーを見て、「あれが欲しい!」と思った人たちが、韓国までショッピングにやって来る。これがなければ、観光立国は成り立たない。

つまり韓国では、「観光」と「ドラマ」が、切っても切れない関係にある。

韓国が、「観光客のマーケット」としてアテにしているのは、なんといっても、かつては日本、いまは中国という、両隣の2大国だ。でも、歴史や文化にしても、都市の景観にしても、気候風土にしても、韓国には、これといった見どころがない。そんな韓国が観光立国として栄えていくためには、是非とも、宣伝媒体としての「韓流」を流行らせることが必要だ。

でも、日本と違って、中国では、「韓流ブーム」がなかなか起きそうで起きなかった。理由はいろいろ考えられるけど、なんといっても最大の理由は、社会主義国である中国に、「表現の自由」がないこと。

2006年に、宮廷時代劇の「チャングム」が大ヒットしたときには、中国でも本格的な韓流ブームが起きそうだった。でも、中国政府が、それにストップをかけてしまった。なにやかやと規制をかけたおかげで、韓国ドラマを中国でテレビ放送するのは難しくなった。
   
日本と同じく、中国でも、テレビで見れないようでは、なかなか人気も出ない。それから、7~8年。日本では、韓流ブームが起きていた。筆者も、「バリでの出来事」とか、「ごめん、愛してる」とか、そういうのを結構よく見てた。それとは裏腹に、中国では韓流コンテンツが雌伏のときを過ごしていた。

韓国人の、市場開拓にかける情熱はすさまじい。韓国ドラマ業界は、ネットの動画や、衛星放送に活路を見出した。そして、最近(2013年末~2014年)になってついに、久々のヒット作が生まれたのだ。その名も、「星から来たあなた」。ステキな宇宙人の男性が、大活躍するストーリー。

もちろん、中国でも、テレビ放送よりもネット動画のほうがマイナーだ。しかも、中国のインターネット回線は遅く、画質は日本より遥かに劣るという。それでも、韓国ドラマを見たい人は多い。多くの中国人が韓国ドラマをネット視聴し、予想外のヒットにつながった。ドラマに出てきた韓国系フライドチキンの店に、長い行列ができたほどだという。

静まり返っていた韓国ドラマ業界は、久々の明るい話題に沸くこととなった。でも、どんなに視聴者が多くても、ネット動画じゃ、たいした売上にはならない。かつては、1作のドラマを、ウン億円という巨額で日本のテレビ局が買ってくれていた。「あの頃の夢を、中国でもう一度!」というためには、まず、韓国ドラマを中国のテレビで放送できなくてはいけない。だが、今度も、中国の当局が壁になった。当局がテレビ放送を許可する可能性は、ほとんどないと言われている。

その理由が、振るっているというか、実に中国らしい。

なんと、「宇宙人・異世界人・超能力者が出てくるようなドラマは、民衆に迷信をはびこらせる恐れがあるので、放送禁止」なのだという。

う~む、確かに、それは分からないでもない。古来から、中国で王朝が滅びるときは、必ずと言っていいほど、民衆の間に奇妙な新興宗教が広がり、教祖が信者を扇動して大反乱を起こしてきたものだ。中国の権力者が、迷信を忌み嫌うのは今に始まったことではない。

この、「宇宙人が出てくるドラマは、迷信的だから禁止」というのが、当局の本心なのか、それとも、「中国で韓流ブームが起きるのを未然に防止する」というのが真の目的で、「宇宙人」はその口実にすぎないのか。それは、分からない。

朝鮮日報・中央日報などの韓国メディアを見たところでは、どうも、韓国では後者と解釈されているようだ。つまり、「中国も、ドラマ産業を次代の産業として育成しようとしている。そのための最大のライバルである韓国ドラマを、彼らは排除しようとしているのだ」と、韓国人は考えているようだ。

確かに、そういう面もあるだろう。でも、それだけとは限らない。上に書いたような理由で、中国の当局が「民衆に迷信がはびこること」を嫌っているのもまた、事実と思われるからだ。

「チャングム」のヒット以来、中国でも、同じような宮廷時代劇が次々と作られた。可憐なウイグル族の女優・劉詩詩(リュウシーシー)が主演した「歩歩驚心」(邦題・宮廷女官ジャクギ)は、アジアに広がるヒット作となった。

さすがに、中国もマネるのは早い。中国と韓国は、文化的にも同根だし、同じようなモノを作るのは、そう難しいことではないからだ。韓国も、「中国にドラマをマネされるのではないか」という疑心暗鬼におちいっており、上記の韓国メディアにも、そういう論調が登場した。

まあ確かに、韓国のドラマは、パターンが決まっている。まず、主役は、ゴウ慢で金持ちのキザな男、ヒロインは、どちらかといえば凡庸だけど、シンが強くて健気な女・・・と相場が決まっている。ここに、準主役の男女が絡む。たいていの場合、準主役の男女は、2人とも家柄・学歴・外見とも、非の打ち所のない完璧オトコに、完璧オンナ。言うまでもなく、さんざん横恋慕したあげくフラれて、ヒロインの引き立て役になる運命だ。韓国のドラマは、まず例外なく、この男女4人による四角関係が中心になり、例外は滅多に見かけない。

こんなにパターンが決まっているのだから、マネるのも、その気になれば簡単だろう。とはいうものの、韓国のドラマ制作スタッフや、俳優陣の力量は高く、制作費もケタ違いだ。これに、他のアジア諸国が追いつくのは容易でないと思われる。それに比べて中国ドラマは、全体的に作りがアバウトで見劣りする。
 
もっとも、例外は時代劇で、やっぱり中国の歴史ネタは、韓国のそれとはスケール感があまりにも異なる上に、香港のカンフー映画の伝統もあって、題材には事欠かない。
 
だんだん話が脱線してきたけど、上記の「歩歩驚心」は、「現代人の女性が、タイムスリップして18世紀の清朝の女官となり、皇子たちと数々の恋愛を繰り広げる」というストーリー。前半は明るく楽しく、後半は皇子たちの後継争いが熾烈になって、実にシリアス。
 
そんな中国ドラマの傑作に、当局からケチがついた。なんと、「タイムスリップものの歴史ドラマは、歴史を歪め、民衆に迷信をはびこらせる恐れがあるから今後は禁止する」と言い出したのだ。台湾人の主演男優が、「これじゃ、何も作れなくなる」と怒っていたが、どうにもならない。
  
これを見る限りでは、おそらく、「宇宙人が出てくるドラマは禁止」というのは、当局の本心なのではないかと思われる。もちろん、中国政府が韓流ブームを嫌っており、排除したがっているのも、まず間違いないのだが、それとこれとは話が別だ。

やっぱり、宇宙人には居場所がないのか・・・。もっとも、幽霊が出てくるドラマも「迷信だ」という理由で禁止されているから、疎外されているのは宇宙人だけではないのだが(笑)。
  
(後日追記・・・これを書いた2週間ほど後に、中国政府は、ネットの動画を含むドラマ放送の規制強化を発表しました)。
 


中国・韓国が変えた、日本人の意識

2014年01月06日 | 東アジアの夜明け

 
早いもので、2014年がやってきた。2013年には、大きく意識が進化した人々もいたし、そうでない人々もいた。

2013年は、アベノミクスが予想以上の成功をおさめて、株価がハネ上がった。年末は、安倍首相が突如として靖国神社に参拝して、世の中が騒然となった。秋の伊勢神宮参拝に続く、神社参拝の第2弾。

政教分離・信教の自由が保障されている日本だけど、やはり、国の基本は神道にある。一国の総理が、伊勢神宮や靖国神社に参拝するのは、日本という国の基本といえるだろう。欧米諸国だって、信教の自由を保障しているとはいうものの、国の基本がキリスト教にあるのは、誰の目にも明らか。しかも、靖国神社に祀られているのは、日本のために死んでいった英霊たちだ。

とは言うものの、個人的には、靖国神社に参拝するのはいいとしても、右翼の人たちが言うほど必要不可欠なこととも思えないので、「反対する人が多いのに、無理に参拝することもないんじゃないか?」と思っていた。神社なんて、他にも沢山あるんだし・・・。でも、左翼や韓国がいつもにも増して猛反対しているのを見て気分が悪くなり、「こんな連中が反対するのなら、賛成」と思うに至った。

先日、香山リカ氏が、「私たちリベラル派(・・・要するに、左翼)が、秘密保護法に反対しているのを見て、『あの人たちが反対するのなら、良い法律なんだろう』という声がネット上にあふれていた。私たちリベラル派は、これほど嫌われているということを自覚しなければいけない」とコメントして話題になったけど、まさしく、その通り。

それが証拠に、靖国神社への参拝客は、いつもの年より大幅に増えているという。火がついたような勢いで左翼と韓国が反対を叫べば叫ぶほど、日本国民の反感がつのり、参拝賛成の人が増えていくという図式(笑)。いまや、靖国参拝は、「どちらでもいいよ」という人までが賛成に回り、賛成多数になっている。
 
 
それにしても去年は、日本人の韓国に対する感情が、一気に悪化した年だった。 2012年の前半までは、韓流ドラマとK-POP、観光旅行のおかげでグングン上昇していた好感度が、後半から劇的に反転して一挙に悪化し、いまやメチャクチャに悪化している。

観光バスが数珠つなぎになるほど栄えていた新大久保のコリアンタウンも、ガラガラになって閑古鳥が鳴き、「売り上げが半分以下に落ちた」、「飲食店の3分の1が閉店した」といった悲鳴が聞こえてくる。韓国への観光旅行も、大幅に減った。特に、現地で一番よく遊び、よくお金を使う「韓流おばさん」たちが行かなくなったため、観光業界の売り上げは落ち込みが大きい。キムチやマッコリの売り上げも激減し、K-POPの売り上げも半減どころじゃない落ち込みぶりだ。日本企業の韓国への投資も、たった一年で、半分近くに減った。

どれも、「韓流が世界に広がっている」とは名ばかりで、実際のところ、買ってるのはほとんど日本人ばかりだった。キムチやマッコリ、K-POPなど、「輸出先の8割は日本」と韓国の新聞が書いていたから、まず間違いない。伝統的に外貨不足に悩んでいる韓国にとっては、かなり強烈な打撃だろう。

これに対して、韓国人からは、「ええ~っ、なんで?」という驚きの声が聞こえてくる。というのも、韓国が「反日」なのは、今に始まったことじゃないからだ。ずっと前から、あの国は年がら年中、日本の悪口ばかり言っている。それも、日本の常識では考えられないほど、ハチャメチャな罵詈雑言や呪詛が多い。大統領が、海外に出てまで日本の悪口を言って回るのも、今に始まったことではない。韓国人は誰もが、子供の頃から日本の悪口を見るのも聞くのも慣れきっているため、「反日」が日常の思考の中に完全に溶け込んでいる。もはや、自分たちが「反日」だということさえ自覚できないほど、「反日」は韓国の文化そのものになっている。

だから、「反日」を自覚することなく、日本のマンガやアニメを愛好したり、日本人と仲良くしている韓国人は、意外と多い。「日本人は、韓国は反日だといつも言うけど、そんなことないよ」とか、「周りの人はみんな、日本が好きですよ」という人も決して少なくない。

でも、だからといって、「なんだ、韓国って、意外と親日なんだな?」と思うのは、まだ早い。

これは筆者には、よく分かることなのだ。というのも、前にも書いたけど、個人的に、韓流ドラマやKーPOP、キムチやマッコリ・・・そういったものが大好きだった。それでいて、韓国をよく批判していた。よく酒を飲んで政治問題を語る左翼の知人にも、「いつも疑問に思うんだが、左翼の人たちは、なんで韓国寄りな発言ばかりするんだ? あれは、反日キチガイ国家だよ」という話をしたところ、「そうやって批判する割には、妙に韓国の文化が好きだな。プルコギやサムギョプサルを食べながら韓国を批判しても、説得力がないぞ?」とアキレられてしまった。

でも、それとこれとは、別問題。

つまり、日ごろの行動を見る限りでは、「韓流ファン」。それでいて、観念においては、「嫌韓」。これは、矛盾してるようでいて、しっかりと両立する。それと同じように、日常生活においては「親日」だという韓国人も、観念においては「反日」であることが、大いにありうる。・・・ていうか、韓国人には、そういう人が多い。

なんで、観念においては「反日」や「嫌韓」になるのかと言うと、それは明らかに「歴史問題」のせいだ。

まあ、韓国も、いずれは変わるだろう。韓国人の意識も少しずつ変わってきているし、情報が出回ったおかげもあって、「歴史問題」を乗り越えた本当の意味での「親日」の人も、だんだん出てきている。
 
  
それはともかく、韓国の主張する「歴史問題」に、日本人の反感がつのって、日本人の意識は大きく変わりつつある。

左翼に言わせれば、「日本人は不健全なナショナリズムに走り、排他的になってきた」ということになる。「日本では、長らく経済が低迷したおかげで、生活が苦しくなったため、隣の国を非難してウップンを晴らしている」というのだ。彼らが「問題だ」と言うのは、在特会のデモ隊が新大久保や鶴橋でやってた、「ヘイトスピーチ」のこと。

もっともらしい話だけど、これは当たっていない。というのも、在特会が「日本から出て行け」と叫んでいた対象は、「韓国」ではなく、「在日」だったからだ。これは、微妙なようで、重大なポイント。「在日は、生活保護を受けてぬくぬくと暮らしている特権階級だ。ケシカラン」と言って怒る人たちが出てきたのは、確かに、「日本経済が長らく低迷して苦しくなった」こととも大きな関係があるだろう。筆者としては、もしも日本に「在日」がいなかったら、さぞかし退屈な国になっただろうとしか思えないので、こういう人たちが出てきたのは残念だ。

でも、それと、2012年の後半あたりから韓国嫌いな人が増えてきたこととの間には、ほとんど関係がない。日本人が韓国嫌いになったのは、ひとえに、韓国があまりにも反日キチガイ国家なのを見て、日本人がウンザリしたおかげ。単に日本の悪口を言ってるだけなら、それほど気にしなかっただろうが、韓国の場合は「やりすぎ」というか何というか、やりかたが異常すぎるので、さすがに日本人の反感を買った。その一言に尽きる。
 
 
もうひとつ、日本人の意識を大きく変えつつあるのは、中国の海軍力膨張だろう。これは、日本だけでなく、台湾やフィリピン・ベトナムその他にとっても、それ以上に深刻な脅威となっている。

これまた筆者は、中国の料理や文化、時代劇などが大好き。最近は見てないけど、以前はマニアックな大陸の武侠ドラマにハマって、抜け出せなくなったほどだ。それでいて、ずっと前から「反中」、「中国の脅威」を唱えている。矛盾してるようだけど、それが人間の常というものだろう(笑)。

それは、こちらだけでなく、中国の側でも変わらない。韓国の場合と同じく、中国でも、「日本の文化は好きだが、それでいて日本に敵意を燃やしている」という、奇妙な「親日なのに反日」の中国人が増えている。

まあ、中国も、いずれは変わることだろう。もっとも、あの国の場合は、国民の意識が変わるより先に、政治体制が潰れそうだが・・・。
 

これまで、日本人の多くは、日本の国内か、せいぜいアメリカくらいしか意識していなかった。アメリカを意識すると言ったって、しょせん太平洋の向こう側にある遠い国だから、強く意識しなくて済んでいた。それが、東アジア諸国に目を向けた結果、危険な反日国家の存在についても、強く意識するようになってきた。これは、左翼が言うような「偏狭なナショナリズム」などではない。むしろ、逆だ。日本人の意識が、東アジアに広がったおかげで、現実が見えてきたのだ。


これによって、日本の文化の独自性も、強く意識されるようになる。

神社に参拝して、日本の神々や英霊を祀るのは、日本人として、ごく自然なことだろう。

日本が、「神の国」に戻るときが来た。いよいよ、日本人の意識が大きく変わってきた。それをウチワで煽って、せっせと燃料を補給してくれたのは、左翼と韓国、それに中国。これも、やっぱり運命というものなのか・・・。
 
その一方で、台湾や、東南アジアの国々には、日本が大好きな人が多い。日本人も、台湾や東南アジアが好きな人が大半で、相思相愛の関係になっている。これらの国々との間にも「歴史問題」はあったけど、韓国のような儒教国家と違って、南の国の人たちには「歴史問題にこだわる」という発想がもともとないから、乗り越えることができた。
 
一部の硬直した体制の国々を除いて、アジアの意識は、一体化へと向かっている・・・。
  


激変する直前の東アジア

2013年11月29日 | 東アジアの夜明け

最近は、東アジア情勢がますます盛り上がって、目が離せない。こうしている間にも、地球規模の変化は着実に進行している。

中国の勢いがものすごいので、周囲の国々への圧力が強くなり、摩擦が大きくなっている。でも、これだって、いつまで続くことか。中国は、内部がガタガタだ。

一方、日本と東南アジア諸国との関係は、とても良くなっている。オーストラリア・フィリピン・インドといった、中国の脅威にさらされている国々は、「日本やアメリカと連携しなければ」という雰囲気になっている。まさに「敵の敵は味方」という状態で、中国以外の国々が、だんだん一つにまとまってきている感じだ。これというのも、中国という悪役のおかげだろう。

そんな中で、韓国だけは、この世界的なネットワークから離れて、フラフラと中国にスリ寄っている。

韓国も、本来はネットワークの一員のはずなんだけど、日本との間に、韓国ならではの「歴史信仰」が引っかかっている。これは、新興宗教の教義と同じで、もともと観念的で実体がない。「日本人の歴史認識はまちがっとる、ケシカラン!」というのは、単なるアタマの中の理念。どこまで行っても、脳内問題にすぎない。

これについては筆者自身、よく韓国を批判するわりには、それが実際の行動に反映されてないから、よく分かる。韓国人や台湾人と一緒に台湾料理を食べた後、新大久保の韓国カラオケに行く・・・というような日々を過ごしても、なんら違和感を覚えない。以前は、ついでに韓流食品を買い込み、韓流ドラマも見ていた。

つまり、理念においては「嫌韓」だけど、行動においては「韓流」。しょせん、観念と現実は違う・・・ということだろう(笑)。

ただし、理念の問題も、甘く見ることはできない。地球人類の歴史には、理念の対立が原因で戦争が起きたことは珍しくないし、むしろ、本当の利害対立より悲惨な結果を招くことが多かった。それこそ、「あいつらの考えてることは、汚らわしい悪魔の思想だから、火あぶりにして人間ごと灰にしてしまおう」・・・ということにも、なりうる。おカネや土地をめぐる対立だけでは、なかなか、そこまでは行かない。

昔も今も、「考え方がバラバラな者たちが集まっている」というのは、地球人類にとって最大の試練なのだ。だから、要注意ではある。

首都ソウルのすぐ近くにまで北朝鮮の国境がせまり、トンネルまで掘られているというのに、韓国人の警戒心は、もっぱら日本に向けられている。冗談抜きで、日本に対する戦争準備みたいなことまで始めている。「本当は、日本より北朝鮮のほうが危険だ」とアタマでは分かっていても、カラダが動かない(笑)。まさしく、「反日」という理念に縛られたカナシバリ状態で、正常な行動が取れなくなっている。

理念にこだわるあまり、しばしば現実の利害関係を見失うのが、儒教の国にはアリガチな傾向で、中国にも似たようなところがある。

今も、「防空識別圏」の設定が大問題になっている。日本の領海や領土の上空にまで、中国空軍の縄張りだと主張しているわけだから、「本気で戦争するつもりなのか?」と大騒ぎになった。でも、日本やアメリカが空軍機を飛ばしたら、実際には反撃してこなかった。米軍は、その気になれば中国本土を爆撃できる戦略爆撃機B52を飛ばしたが、中国空軍に動きはなかった。

しかも、中国政府は「日米に対抗して、中国空軍もスクランブル発進した」と勇ましく発表したけど、日本政府が「そういう事実は無かった」と否定したため、すっかり中国のメンツは潰れた。どうも、「我が国は東アジアの覇権国になったのだから、それらしく振る舞うべきなのだ」という理念に動かされているだけで、現実の空軍力がそれについてこれてないみたい。

中国ももはや、正常な行動が取れなくなってきている。中国がやってるのは、しょせん最後の悪あがきでしかない。ロウソクが消える前の、最後の炎だ。中国が暴れれば暴れるほど、逆に「東アジアの夜明けは近い」と感じさせる。

アジアには、地球の人口の大半が集中している。地球の変化のカギを握るのは、やっぱりアジアだろう。いよいよ、世の中が激変する大詰めが来たようだ・・・。

韓国人の「歴史信仰」

2013年11月15日 | 東アジアの夜明け

 
それにしても、最近の韓国・パククネ大統領の強情さには、ビックリさせられる。日本政府が「道徳的な歴史観」を韓国人と共有しないつもりなら、日韓首脳会談はお断りだという。

「歴史」というのは、普通の国にとっては「過去の事実」を意味するものだけど、儒教の国にとっては、そうではない。むしろ、宗教的な信仰の対象みたいなところがある。

これに興味が尽きないのは、宗教系の掲示板における、信者とアンチの対話を連想するから。日本人と韓国人による「歴史論争」は、これにソックリ。これは「歴史論争」というより、「宗教対立」なのだ。

早い話が、「何を言ってもムダ」の一言に尽きる・・・ということ。カタクナに信じ込んでいる人は、「事実」になど見向きもしない。まさしく、何を言ってもムダ。信者が考えを変えることなど、あり得ないんで、他人にはどうすることもできない。

韓国の歴史教育には、一貫した流れがある。戦前の日本の歴史教育が「イザナギ、イザナミの神による国生み神話」から始まったのと同じく、韓国の歴史教育は「檀君神話」に始まり、「先進国だった古代朝鮮が、未開の日本に文化を伝えた」ということが、しきりに強調される。

しかし、その文化的な弟子である日本は、あろうことか、近代に入って大恩ある朝鮮を侵略し、「人類史上、最も悪辣で残虐な植民地支配」を行って、韓国人をメチャクチャに殺しまくり、何もかも奪いつくした・・・ということになっている。

韓国に、歴史とか伝統とか文化とか、そういったものが乏しいのは、「日本に徹底して破壊されたからだ」ということになっている。もちろん、事実はそうではない。単に、もともと無かっただけだ。むしろ近代に入ってから、日本人によって文化を植えつけられたというほうが、よほど実態に近い。

韓国では、小学生がこの「反日・愛国の歴史観」を徹底して刷り込まれる。イスラム教徒の子供がコーランを暗記させられるように、韓国の子供は、これを一生懸命に勉強させられる。今でも、それは変わらない。

確かに、これを本気で信じ込んでいたのでは、日本に好感を持てと言ってもムリだろう(笑)。小学生のときに刷り込まれたことというのは、オトナになっても簡単には抜けないから、影響はこの先もまだまだ続く。

こればっかりは、信仰の領域だから、どうにもならない。問題の本質が、新興宗教と同じ構造になっているのが、なんとも興味深いところ。

 
もっとも、今はインターネットの時代。IT先進国の韓国で、いつまでも情報鎖国を続けるというのは、さすがにムリがある。若い世代には、ネットの情報を通じて、普通のマトモな歴史を知る人たちも出てきた。

第二次大戦の直後に、日本の小学生が、歴史の教科書にクログロと墨を塗って修正させられたのは、よく知られている。戦前は、過剰な愛国心を植えつけるため、ウソばかり教えていた。でも、それが占領軍の改革でバレてしまった。その結果、「自分は、ウソばかり教えられていたのか・・・!?」とショックを受け、それからというもの、人間不信で社会不信になった・・・という人が続出した。

おかげで、この世代には今でも、日本人でありながら、何かにつけて「日本が悪い、日本が悪い」と言い続ける、「反日左翼」という不思議な人たちが少なからずいる。

いまの韓国も、それに似ている。ネットを通じて本当の歴史に目覚め、刷り込まれた「歴史教育」がウソまみれなのを知った若者は、もほや韓国政府の言うことなど、まったく信じなくなってしまうことが珍しくない。

そういう人は、逆に極端な日本びいきになり、やたらと日本をホメたたえて、上の世代を驚かせる。こういう人たちは、「イルボン」(日本)と「ヒロポン」(麻薬の一種)をかけて、「イルポン」と呼ばれる。イルポンの考え方を知りたかったら、某・有名海外反応サイトに行けば、すぐ見つかる。
 
イルポンの人たちの言動もまた、とても興味深いものだ。韓国人でありながら、妙に韓国の悪口ばかり言うところも、日本の「反日左翼」に似ている。でも、彼らは別に左翼ではない。単に、「日本が好きなだけなんだよ」という感じ。

失礼ながら、ネットを通じて真実に目覚め、脱会するに至った新興宗教の信者に、あまりにもよく似ている(笑)。


「韓国人には何を言ってもムダ」とはいうものの、「イルポン」の存在には、かすかな希望が感じられる。

実際のところ、歴史マニアならともかく、普通の人は、ホントは歴史になど特にこだわってはいない。ましてや、外国の歴史にこだわる人なんて、あんまりいない。それは、日本や韓国に限らず、どこの国でも同じ。

だから一見、歴史教育の刷り込みが深いようでいて、実は、変わるのは意外と早いかもしれない。


かつて、筆者はよく在日韓国人の友人と一緒に遊びに行ってたけど、「日韓の歴史問題」に興味があるのは筆者だけで、友人はまったく関心がなさそうだった。本国と同じく、朝鮮学校でもオナジミの反日教育をやってるはずなのだが、勉強が嫌いなタイプの人は、そんなのテキトーに聞き流してるみたい。

まあ、「日韓の歴史問題」については、日本人の友人に話しても、ほとんど興味を示さなかったから、こういうことに心から関心を寄せる人というのは、どこの国でも限られているようだ(笑)。

新宿でプルコギを食べたところ、友人は「なんだ、このプルコギは? 砂糖をドバーッと入れたみたいな味だな」とブーブー文句を言い始め、しまいには店員を呼んで、「甘すぎる」と文句を言った。店員は、「日本人の味覚に合わせた味になっております」とかなんとか説明していた。「ここはダメだな。やっぱり、新大久保に行こう」ということになり、改めて新大久保に焼肉を食べに行くハメになった・・・というのも、過ぎてしまえば美しい思い出。

個人的に、スシやテンプラなら、いくらでも食べられるけど、焼肉をそんなに大量に食べるのはムリがあった。

とはいうものの、「焼肉は、韓国から日本に伝わったものだ」というのには、やっぱり違和感がある。
 
日本でも、高度成長期には食生活が洋風化して、肉の消費量が急に増えてきたけど、昭和50年代には、まだ「ビフテキ」が高級な料理の代名詞だった。ましてや、韓国が経済成長して、肉をよく食べるようになったのは、つい最近のこと。

「焼肉の本場は韓国」とされているのは、「もんじゃ焼きの本場は月島」っていうのと同じで、そこで発明されたからってわけじゃないのには留意が必要だろう。単に、焼肉屋さんには韓国人が多いのと、韓国人には焼肉が好きな人が多いってことにすぎない。
    
韓国の「伝統文化」というのは、一事が万事こんな調子で、調べてみるとホンの数十年の歴史しかないことが多い。それを、まるで大昔からあったかのように見せかけているというケースがほとんどだったりする。
    
なんとか「伝統」の看板を飾ろうと、涙ぐましい努力が続けられているのも、ひとえに日本への対抗意識のなせること。この点で日本を上回らなければ、上に書いたような「歴史信仰」の土台が揺らいでしまうから、信仰を守るために韓国人は必死なのだ。先日も、韓国の大手新聞に、「どこの国でも、伝統は作ってでも欲しがるものだ」と書いてあったのには、思わず吹き出してしまった(笑)。
  
ただし、なんでも「○○は韓国が起源なのだ」と言いたがる韓国人とは違って、日本人はどちらかと言えば、「カレーはインド、ラーメンは中国、焼肉は韓国・・・」という風に、どこかからの外来であることを意識して楽しむという風潮がある。だから、「焼肉の本場が韓国」でも、気にする人は滅多にいない。 
 
まあ、韓国人も、時間がたてば変わることだろう。やはり、時がすべてを解決するということか・・・。
  


いよいよ、東アジアの夜明けが近い

2013年11月09日 | 東アジアの夜明け

世界中が激動の世の中だけど、いま一番おもしろいのは、東アジアじゃないかと思う。毎日のニュースがこんなにおもしろいのは、1989年から92年にかけての、ベルリンの壁崩壊から東西ドイツ統一、ソビエト連邦崩壊のときくらいしか記憶にない。

その最大の要因が、中国にあるのは明らかだ。長きに渡る高度経済成長にハッキリと陰りが見え、共産党の施設の前で連続爆発事件なども起き、いよいよ大詰めかと感じさせる。

以前は、中国と言えば「絶賛崩壊中だ」という人と、「大躍進している」という人に大きく分かれてたけど、最近はさすがに、本当に深刻な話が多くなってきて、楽観的な意見を唱える人がめっきり減った。特に、今年の夏頃からシャドーバンキング問題が騒がれ出してからは、日本だけでなく欧米諸国でも、「中国いよいよヤバイ」という声が大半になっている。

過去20年ほど、中国崩壊論は飽きるほど見てきたが、これほど世界中で中国経済の評判が悪くて、一気に悲観論へと大きく傾いたのは、今まで一度も見たことがない。やはり、「いよいよですな」という局面を迎えている。

良くも悪くも、人口と面積において、東アジアの大部分を占める国。ひとつの国家というより、文明圏そのもののような国。それが中国。

最近は、日本の世論調査で、中国の嫌われっぷりが相当なものだけど、日本にとって中国は本来、アメリカと同じで、いまさら好きも嫌いもありゃしない。もう、「そこにあるのが当たり前」と思うしかないほど、大きな存在だ。

筆者は個人的に、中国がもともと好きだ。あの文学と歴史、2千年以上も前から書き継がれてきた東洋の古典は、それ無しの自分を考えられないほど、深く刻み込まれている。今までに何度も自慢している過去の栄光のひとつだけど(笑)、そのおかげで、高校生のときは世界史や漢文が全国規模でトップクラスもいいところだった。本ブログで、仏教や老荘思想・儒教に至るまで縦横無尽に語れるのは、そのせい。

時代劇も、まず中国のものしか見ない。筆者にはテレビを見るという習慣がなく、ネットの動画や、海外ドラマのビデオくらいしか見ない。といっても、中国の時代劇というのはマニアックなジャンルなので、近所のレンタルビデオ屋からいつ消えるか分からず、最後まで見られないこともよくある。
  
話は脱線するけど、かつては韓流ドラマも好きだった。「フルハウス」というラブコメ・ドラマを見たときは、巨乳美女のソン・ヘギョに、目が釘付けになったものだ。でも、そのソン・ヘギョは、安重根記念館に多額の寄付をするなど、今はドラマより反日活動で注目されている。いやはや、かつての自分の浅はかさを、反省せずにはいられない・・・。

それはともかく、本来なら、中国は、好きも嫌いもないほどの存在だと思う。中国は、「日本」という観点からすれば外国なのは確かだけど、「東洋」という観点からすれば、一種の祖国とすら言える。

それだけに、中国共産党の圧政が、気にかかる。最近はさすがに、コテコテの左翼でさえ、中国を美化する人がいなくなってきている。大気汚染、犯罪、暴動、民族弾圧、ハチャメチャな高利貸しと地上げ屋。「マンションで窓を締め切っていても、あまりに空気が汚くて、マスク無しではセキ込む」とか、中国から聞こえてくるのは、ゾッとするような話ばかり。

できれば、中国にはバラバラに分裂してもらいたいと思う。東アジアが、ヨーロッパみたいに多様な世界になればいいのにと思わずにいられない。

ウイグルやチベットが「中国」に征服されたのは、最後の王朝・清のときで、欧州・日本から伝来した鉄砲の威力のおかげだった。それまでは、一時的に支配することはできても、支配が長続きした試しはなかった。鉄砲をバンバン撃ちまくって、ようやく降参させたのだから、欧米によるアジア・アフリカ諸国の植民地化と変わらない。
 
理想の東アジアは、やっぱり、今の中国政府が崩壊した後の、ヨーロッパみたいにバラバラに多様化した東アジアだろう。
 
好むと好まざるとにかかわらず、今の東アジアは、そうなっていない。軍拡路線に狂奔する中国を、アメリカ・日本・東南アジア・オーストラリアその他が、ガッチリとスクラムを組んで封じ込めようとしている。人類史上、スケール最大級の同盟体制だ。もっとも、そんな中で韓国だけは、なぜか逆の方向に向かってフラフラと進んでいるが・・・。

中国海軍は、何を思ってか、パプアニューギニアとかオーストラリアの辺りにまで艦船を出没させている。まるで、かつての大日本帝国海軍みたい。ラバウルやガダルカナルといった、日本にとっては思い出深い地域にまで、中国の艦船が出て行っている。つまり、かつて太平洋戦争で、日本とアメリカが戦火を交えた広大な海域に、なぜか中国海軍が進出している。

日本やフィリピンとの領土・領海紛争は、もはや日常茶飯事だ。韓国の回りの海も、中国の漁船だらけ。韓国の海洋保安官が、武装した中国漁船に襲撃され、殺されたり、脚を折られたりする事件も起きている。

もはや、海軍が勝手に暴走するのを、誰にも止められないんだろう。こんな状況が、いつまでも続くはずはない。いずれ、「中国が崩壊する」という形で、劇的に決着する・・・はずだ。

その後の東アジアは、すばらしい世界になる。それでこそ、東アジアの夜明け。もう、すぐそこまで来ている・・・。