またまた読者のコメントで知ったのだが、神田昌典氏と評価経済の岡田氏の対談をニコ動で視聴した。
http://www.nicovideo.jp/watch/1332160619
神田昌典氏といえば、外務省や外資系企業で活躍してきたことで知られ、自分では「占いに関してもプロ級」と言っている著名コンサルタント。おそらく、重要な意思決定は占いで決めていると思われる(笑)。
その神田昌典氏によると、2018年ごろにはお金を使わないで暮らす人々が全体の10%程度になるらしい。今後は、そういう人が増えていくようだ。
たしかに、最近の日本は貧困層が増えて、お金を使いたくても使えない人が多い。いかにして、最低限の出費で生き延びていくか。これも、経験がモノをいう世界。住居費はもちろん、衣食の費用をとことん削る。外食しないで食生活に工夫を重ねる分、かえって健康になったりするから皮肉なものだ。
東京では、住居費がかかるから難しい。でも、最近はルームシェアする人が急増している。何人かで一つの部屋を借りてとりあえず住居を確保し、起きてる時間の大半を外出先で過ごす。外国では、それが普通なので違和感がない。もともと、多忙な現代人にとって自宅とは、寝るために帰り、起きたらすぐに出ていくところ。もちろん、ゆっくりくつろげる環境に恵まれた人もいるけど、「貧乏ヒマなし」という言葉のとおり、ギリギリの生活をしている人ほど、かえって忙しかったりするものだ。
筆者も、貧乏生活を何度も経験している。一方、かなりの高給取りだった時期もあるので、両方を経験していることになる(笑)。
お金がない生活をいかにして乗り切るかは、工夫を重ねるしかない。100円ショップや、スーパーの衣料品など、最近の日本では高望みさえしなければ激安な商品が決して少なくない。実際のところ、すでに驚くほど安い生活費でも生きていける世の中になってきている。
そういう人は、ますます増える傾向にある。生活必需品をロボットが生産するようにすれば、人件費はタダになり、モノはますます安くなるだろう。
神田氏や岡田氏が言うように、年収100万円以下でも、余裕をもって生活できるような社会になれば、生きるのはかなり楽になる。そういう生活を選択する場合は、確実に余暇が増えることになるだろう。年収80万円なら、日当8000円の仕事を100日もやれば稼げる。
そこそこの収入と、豊富な余暇を両立するのは難しい。なかなか難しいけど、個人的には、それが出来ていた時期もある。
かつて筆者は、仲間と一緒に再生に取り組んでいた企業が潰れてヒマになりブラブラしていたところ、とある富裕な家庭の、個人的な家庭教師として雇われたことがあった。「受験地獄」や「詰め込み教育」への批判が多い世の中だけど、自称・「地球を調査するために宇宙から転生してきた情報端末」から見れば、学校の勉強に必要な知識量などタカが知れている。半日ほど英語・数学その他を教えたら、後はヒマなので本を読み放題の生活だった。おかげで、精神世界に関する造詣がさらに深まった(笑)。
精神世界や芸術などを十分に探求するためには、豊富な余暇が欠かせないのは事実だろう。最前線のビジネスマンとしてムチャな働き方をしていたのでは、さすがに無理がある。
とはいうものの、フリーターの生活というのも、大変に厳しいものがある。世間の一般人は、フリーターを「マジメに働くのが嫌なので、気楽な生き方を選んだ人たち」と考えている人が多いが、それは誤解だ。筆者がバイト生活を送っていた時期に、よく現場で一緒になった初老のフリーターなどは、日中の仕事を終えた後、そのまま別の現場に移動して夜勤に突入し、朝まで働いていた。驚くべきことに、次の日も現場に出てきて、平然と働いていた。「いつ寝ているのか?」と不思議になる点にかけては、銀行や商社の猛烈サラリーマンをも上回っていた。「なぜ、そんなに働くのですか?」と聞いたところ、「人間には、たったひとつ平等なものがある。それは何だと思う?」と逆に問い返された。「さあ、なんでしょう?」と言ったところ、彼は「時間だ。時間だけは24時間。みんな同じだ」と答えた。「人と同じだけ働いていたのでは、カネは貯まらんよ」というのが口癖だった。もはや、ほとんど睡眠を必要としない、仙人みたいな境地に到達していた・・・。
どういう人生を送るかは、人それぞれだ。実は、潜在意識でそういう生き方を望んでいた・・・という場合も考えられる。
しかし、「お金がなくても生活できる世の中」を実現できさえすれば、人生の選択肢が大幅に広がるのは確実だ。誰もが、余暇を活かして好きなことをやっていられる。それこそ、ブログの更新が止まることもないだろう。
例によって話が脱線しまくりだけど、とにかく、多くの人々が、より安い生活費で生きていける社会を切実に必要としている。それが、世界を変えていく。あらゆるモノの価格が下がっていくのは、自然の流れだろう。当然のことながら、経済規模は縮小する。最終的には、まったくお金がなくても生活できる社会に限りなく近づいていくだろう。
もちろん、より高収入を稼いで豊かな生活をしたいと望む人々も多いだろう。それはやっぱり、人それぞれの自由選択ということになる・・・。