一気に燃え上がった後、散り散りになった初期のオイカイワタチ集団だったわけだが、70年代に再び転機が訪れた。
山本耕一著・「目覚めよ、宇宙人」によると、1974年、あるワンダラーがこう告げられたという。
「祝事は終わりました」。
ここでいう「いわいごと」というのは、地球規模で行われる、ある儀式を意味していた。また、著者による「まとめ」が付いているので、いくつか抜粋してみたい。
★地球と人類は、現在「大周期の終わり」を迎えている。
★この「大周期の終わり」には、天の神様(宇宙創造神)が、地球に対して、ある「儀式」を行われる。
★この「儀式」のことを、「湧玉の祝事の儀式」(ワクタマのイワイゴトのギシキ)という。
★この「儀式」は、その大部分が、神様と宇宙の方々で行われるが、「目覚めた地球人」の参加がないと成立しない。
★この「儀式」に参加するのは日本のワンダラーの役割であり、その役の名を「オイカイワタチ」という。
ここまで読んで、やっと、「オイカイワタチ」とは何なのかが分かった。つまり、「オイカイワタチ」というのは、「湧玉の祝事の儀式」に参加する役割を持つ、日本のワンダラー集団のことだったのだ。ちなみに、個々のワンダラーのことは、「オリカイワタチ」と呼ばれる。オイカイワタチ関連で語られている「メッセージ」というのは、故・渡辺大起氏ひとりが受けてきたものではなく、何人ものワンダラー(オリカイワタチ)によって受け取られてきたものの集大成。
そうなると、今度は、この「儀式」とは何なのかが気になる。
それは、進化が極限まで到達し、ひとつの大周期の終わりを迎えた遊星における、「最後のケジメ」みたいなものらしい。いわば、大人になるための通過儀礼。
ひとつの遊星の進化が頭打ちになり、これ以上進むと、魂が育つ場としての遊星そのものまで破壊してしまう直前に至ったとき、宇宙創造神は、場そのものを一段と高い状態へと進化させる「儀式」を行うのだ。
「儀式」に参加する者たちは、古い世の、すべての人々、歴史上に積み重なった人々の、すべての苦しみ、悲しみを受け、そして、儀式に望む。神は、すべての人々の苦しみと悲しみを聞きとどけられ、それを儀式の場であがなわれる。この「儀式」によって、地球人類のカルマは、すべて清算される。
実のところ、1960年には、この「儀式」を一夜にして終了し、地球人類が一挙に新しいステージへと進化できる運があったらしい。それは、日本の聖地・富士山の、「湧玉の地」で行われるはずだった。でも、なぜか、その機会は失われてしまった。「儀式」は、その後、何十年もかかるプロセスになってしまったのである。
その後、「儀式」は地道に行われてきた。富士の「湧玉の地」から、沖縄の「ひめゆりの地」へと場所を移して儀式は行われ、日本から見れば地球の裏側にあたる南米・エクアドルでも、地軸を貫く形で儀式が行われた。
その一方では、渡辺大起著・「オイカイワタチ」の全5巻の発行が続々と進み、1980年代に入ると、全国各地で講演会が開かれるようになった。そこに、大勢の人々が集まってきた。
これは、「万たるワンダラーの目覚め」を意味していた。前にも書いたけど、特別な使命を帯びて地球に出生したワンダラーは、数が決して多くない。大半は、「塩漬けのリンゴ」と呼ばれる存在だ。
「塩漬けのリンゴ」というのは、「宇宙からの転生者」であることにかけてはワンダラーと変わらないのだが、残念ながら、意識が目覚めるにはホド遠い魂のことを指す。
しかし、ここには、「ある時機が到来すると、腐らないように塩漬けにされていたリンゴは、取り出されて、ワンダラーとして生まれ変わる」という意味が込められている。その数は、「1千万人」ともされている。地球人類を70億人とすれば、その比率は1.4%といったところか。要するに、70人に1人の割合・・・。