ネヴァダ州の砂漠地帯のど真ん中にあるアメリカ軍の極秘研究プロジェクトの中心、グレーム・レイク基地こと「エリア51」。ナゾの存在が、ついにアメリカ政府によって公表された。
ここは、アメリカの映画やドラマにはよく出てくる人気スポット。なぜ、そんなに人気があるのかと言えば、高度な軍事機密に包まれた研究所だけに、「UFOを開発している」とか、そこまで行かなくても、「民間より20年ほど進んだ超ハイテクがある」といったウワサが絶えないからだ。
でも、最もポピュラーな説は、「ロズウェル事件で墜落したUFOから回収された、宇宙人の死体が保存されている」というもの。さらには、「マジェスティック12」(宇宙人を巡る、アメリカの機密保持と世界戦略を決定する、政府高官や科学者などから構成される組織)の本部になっている・・・(!)とか。話はふくらむ一方だ。
というのも、このあたりでは昔から、UFO目撃談が多い。「飛行機にはありえないほどの高さを、超高速で移動する発光体を見ました」とか、そういう目撃事件が絶えない。
アメリカ政府に対する情報公開請求がいまだに行われている。今回、エリア51の存在すら公式に認めていなかったアメリカ政府が、ついに公表に踏み切ったのは、世の中全体が情報公開の流れにあるからだろう。
「このような重要なアメリカの国家機密が明らかになるのは、いつも民主党政権の時に限られる」という話もあるけど、最近のスノーデン暴露証言を見る限り、国家機密や諜報活動に対するオバマ政権の姿勢は、ブッシュ前政権よりキツいとも言われ、ちょっと怪しくなってきた・・・。
このエリア51は、確かにナゾのスポットとして人気が出るだけのことはあって、「内部の機密保持体制がすごいことになっている」という話は漏れ伝わってきていた。技術者は、担当以外の部署を見せてもらえないし、どの出入り口もオートロックがかかっていて、移動するのにたくさんの鍵が必要。日常の行動も見張られている・・・といった証言が出ていた。
ただし、「宇宙人の解剖が、実際に行われているようだ」という証言は、今までのところ出ていない。
今回のアメリカ政府による公表で明らかになったのは、「ここは、冷戦時代に米政府が開発したU2型偵察機の試験場だった」ということ。
「U2」っていうと、かつて一世を風靡したバンド名を思い出す。だいぶ前のことになるが、某カラオケ・パブでよく会った外人は、いつもU2ばかり歌いまくっていた。筆者もよく一緒に歌ってたのだが、他の客は、誰もそれがU2だと知らず、シラケきっていた覚えがある・・・。
話が脱線したけど、そのU2型機というのは、やたら高いところを飛ぶのが特徴。「当時の民間航空機や、ほかの軍用機の飛行高度よりもはるかに高い6万フィート(約1万8300メートル)を超える高度で行われていた」という。
だから、そんな高いところを飛ぶ飛行機を見て、UFOを目撃したと思い込んだ人たちが続出したのである・・・というのが、この話のオチでした。
新聞その他には、ここまでしか書かれていない。普通に見れば、「なあんだ。UFOだと思ってたのは、実はU2だったのか~」で終わりそうな話だ。でも、ハピズムによると、
>しかしこれは、1955年4月からのことで、すでに今から60年も前の話だ。
>実際にU2型偵察機は1957年に正式採用されており、現在もかなり古い機体であるが、気象観測用のジェット機として使われている。また、軍用として使用されていた時には、旧ソ連に撃墜される事件なども起こしている。よって、その偵察機の試験場だけならば、とっくに役目を終わっているし、また、上記のように1960年、ソ連での撃墜事件以降は存在が知れているのであるから、「自然現象」などとして嘘をつく必要はなくなったのである。
というから、今回公開された情報は、ちょっと古すぎるみたいだ。言われてみれば確かに、「そんな古い話を持ち出すとは、なんだか怪しいな?」とも思える。
ロズウェル事件についても、「墜落したのはUFOではなく、気象観測用の気球だったのだ」という説明のために、アメリカ政府は1000ページを超えるものすごい資料をわざわざ作成したわけだけど、それで解決したとは思われていない。かえって、「なんで、わざわざ、そんな資料を作ってまで事態を収拾しようとしているのか?」と、意図を勘ぐられている。
今回の情報公開も、「長いこと秘密にしていたエリア51の存在を、アメリカ政府がついに公式に認めたことに意義がある」と受け止めている人がほとんどで、「ナゾが解明された」と考えている人は少ないようだ・・・。
(この件に関しては、情報を鋭意主集中。続く・・・) 画像はウィキペディアより