ヘミシンクで意識世界の奥へ奥へと入っていった坂本政道氏は、やがて、「真っ暗で、何もない空間」にやってきた。ガイドから、「あなたは、ナル・ポイントに到達しました」と告げられる坂本氏。
ナル・ポイント(Null Point)というのは、ロバート・モンローの造語で、「何もないところ」という意味。ちなみに、2ちゃんねる用語の「ぬるぽ」は、“Null Pointer Exception”(解説によれば、プログラムで問題が生じたときに登場するんだそうな)の略で、まったくの別物だ(言うまでもなかったか・・・)。
それはともかく、ここは、あらゆる人の心の奥底にあるという。そして、すべての人の心とつながっている。そして、「大いなるすべて」への入り口でもある。実は、モンロー・ワールドの中心核ともいえる、きわめて重要なポイントだ。
ナル・ポイントは、文字通り、何もないところ。モンロー研でいう「フォーカス12」とか、「フォーカス27」とか、そういう意識世界の階層のどれにも属していない。しかも、あらゆるフォーカス領域とつながっている。ここ自体は、どこでもないのだが、ここからは、どこにでも行ける。
ナル・ポイントは、世界のあらゆる領域の、最果てに位置している。ここまで来れば、世界は終わり。あらゆる世界を通り抜けてきた時空の旅人は、やがてナル・ポイントに到達する。ここは、何もない「無」の世界。一方、後ろを振り返って世界を見れば、そこはまさに有為転変。いくつもの宇宙が生成しては消滅する、諸行無常の世界。何もかもが夢まぼろしに思えてくるという。ガイドいわく、
>あなたは夢の中にいます。それから目覚めることが必要です。この世界は夢の世界です。ナル・ポイントからこちらの世界は夢の世界、向こう側が目覚めた世界です。あなたは大きな存在から分かれて生まれた段階で夢の中へ生まれました。銀河系のコアのそばでのことです。早く夢から目覚めてくださいね。(坂本政道著『ピラミッド体験』より)
ナル・ポイントは、世界の終着駅であるばかりではない。ここは、「大いなるすべて」への入り口でもある。
「大いなるすべて」というのは、あらゆるフォーカス・レベルの頂点に位置する、大宇宙の根源。かつて坂本政道氏は「大いなるすべては、フォーカス119だ」と考えていたのだが、どうやら実際には、もっと上のようだ。「もっと上」というより、本当は、あらゆるフォーカス・レベルを超えた、ナル・ポイントの向こう側にあるらしい。
つまり、「大いなるすべて」と一体になるためには、フォーカス・レベルをとことん上げていくのも手なのだが、それよりは、人の心の奥底にある無の領域、「ナル・ポイント」から入る方が便利だということだ。まさか、ナル・ポイントがここまで重要だったとは。( ´∀`)ぬるぽ・・・。
このナル・ポイントの話を聞いて、ファミコン時代に流行った「クロノ・トリガー」というゲーム(筆者も昔は、やってました・・・)を思い出した。このゲームの登場人物たちは、中世の10世紀とか、未来の23世紀とか、「6500万年前の恐竜時代」といった、あちこちの時代にタイム・トリップするのだが、そんな中にひとつだけ、どの時代にも属さない「時の最果て」と呼ばれる場所がある。ここは、何もない場所。ここでは、時間が流れていない。どの時代から見ても、過去でも未来でもない。それでいて、どの時代ともつながっている。このため、ゲームにおいては、便利な中継点となっている。しかも、時空を超えて世界を支配するラスボスとの最終決戦には、ここから出撃するのだ。まさしく、各フォーカス・レベルと、ナル・ポイントの関係によく似ている(笑)。
ナル・ポイントは、古来から「無」とか「空」と呼ばれ、その存在を知られてきた。ここが、まさしく奥義といえるところ。ここから、「大いなるすべて」までは、紙一重の領域だ。
もっとも、ナルポイントから「大いなるすべて」に入るためには、関門がある。そこでは、「声による共鳴」がカギになるらしい。このカギによって、「大いなるすべて」への扉が開かれる。古来から伝えられてきた真言(マントラ)は、そのためにあったというのだ。ナル・ポイントで真言を唱えれば、波動が共鳴して、大いなるすべてへの扉が開かれる。
ホンマかいな?・・・と思うところなのだが、結論を出すのは、まだ早い。真言(マントラ)の効果については、まだ探究する途上にあるようだ。
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