10月の日経平均株価は、すさまじい乱高下だった。
14日には、欧米各国が金融機関への公的資金の資本注入に踏み切ると発表したのを機に、それまで空売りを仕掛けていた勢力が一斉に買いに転じた。日経平均株価はなんと、前日比1171円高の暴騰。
ところが、わずか2日後の16日には、1089円安という史上2番目の暴落に見舞われた。強烈だったのがヘッジファンドの売り。金融危機で損失を抱えたファンドには、出資する顧客からの資金の引き揚げ要求が殺到。一種の「取り付け騒ぎ」状態となった。ファンド側は、「現金化できるものは何でも売る投げ売り状態」に追い込まれたという。
そして、翌週には、急激な円高が進行。1ドル=100円くらいだった円が、90円割れ寸前まで一気に急上昇。
輸出企業の採算悪化を懸念し、28日には、また株が暴落。一時26年ぶりに7000円の大台を割り込んだ。このまま6000円台突入か?・・・と思いきや、それから3日連続で反騰し、30日には9000円台を回復。
史上2番目から4番目の下げ幅が、10月に集中したというからオドロキだ。
原油価格も荒っぽい値動きだ。つい数ヶ月前には1バレル150ドル寸前まで行った原油相場が、60円台割れ寸前まで暴落。実に、半値以下にまで落ちてしまった。
9月は、欧米で巨大金融機関が次々に破綻もしくは危機に追い込まれ、信じがたい業界再編が一挙に進んだ。「この1ヶ月間で、過去10年間を上回る変化があった」と言われたばかりだ。
10月には、この乱高下ぶり。
やはり、古い世の中の枠組みが壊れつつあるようだ。言ってみれば、今までは固体のように動きが遅かった世の中が、液体のように、激しく流動するようになった。
これも、地球大変化の一環なのだろう。
例によって、「いよいよ、待ちに待った資本主義の崩壊だぁ~!!」と叫んでいる勢力があるのは、ご愛嬌・・・(?)