宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

スコット・マンデルカー博士のお茶会

2010年06月30日 | ワンダラー ~ 宇宙人の魂を持つ人々
   
知る人ぞ知る精神世界の名著・「宇宙人の魂を持つ人々」の著者、スコット・マンデルカー博士が来日しています。ニューヨーク出身のマンデルカー博士は、現在、風光明媚な台湾の花蓮に住んでいるので、日本がかなり近くなりました。筆者は、マンデルカー博士とスターバックスでコーヒーを飲む機会があり、かなりの長時間にわたって博士の熱弁を聴くことができました。
 
マンデルカー博士は、宇宙からの訪問者、ワンダラーや、ウォークインの概念を広めたことで知られています。ここでいう「ワンダラー」というのは、地球人の両親から生まれ、肉体的には一般の地球人となんら変わりはないのだが、過去世は宇宙のどこかにある他の天体にいたという、宇宙からの転生者。もちろん、博士自身もワンダラーだし、「私の周囲に集まってくる人々は、例外なくワンダラーだ」と断言。ちなみに筆者も、博士から「100%の確率でワンダラー」という認定を受けてます(笑)。

日頃の主張内容がブッ飛んでいるとはいえ、本人はいたって気さくな普通の人。十年以上も前からアセンションを真正面から論じており、97年に翻訳された「宇宙人の魂を持つ人々」は、この点でも日本におけるパイオニア的な存在。90年代の前半から「アセンションの伝道師」を開始したエハン・デラヴィ氏あたりに次いで、最も早くから日本に「アセンション」の概念を紹介した一人に挙げていいでしょう。

いまや、2010年の夏至も過ぎました。アセンションを語るマンデルカー博士の口調も、さらに熱を帯びてきています。アセンションへの姿勢は、まさに真剣そのもの。この一点に、人生どころか、存在のすべてを賭けているという感じ。スターバックスを出てからも、地下鉄の駅まで熱く語り続けていた・・・。
 
そんなスコット・マンデルカー博士が熱烈に推薦するのは、ご存知「チャネリング界の聖典」こと、ラー文書。「これさえあれば、他のチャネリング文献など必要ない」というほど、博士にとって絶対的な存在です。というのも、ラー文書は、第六密度の存在である「ラー」からの情報が、自我意識が混ざらない完全なトランス状態に入ったチャネラーによって忠実に伝えられた、最もピュアなチャネリング情報だからだという。(つまり、その他のチャネリング情報は、大なり小なり、第四密度から来ていたり、チャネラーの自我意識が混ざったりしているということ。名指しはしませんが・・・)。
 
そこで筆者が、携帯インターネットで本ブログを見せ、「日本で『ラー文書』をグーグル検索すると、ほぼ確実に目に入る位置に、本ブログが表示される」というような話をしたところ、いたく感心された。「将来は、日本で定期的な『ラー文書』の勉強会を開きたい」とのこと。どうやら、ラー文書のメッセージを、この東アジアの地に根づかせることが、博士の大きな目標であるようだ・・・!?
 
ラーがいる「第六密度」というのは、ポジティブとネガティブが、再統合される密度。原始的な未分化の状態である「第一密度」から、動物や植物のような個体へと分離が進んで「第二密度」となり、自我をもった人間たちに分かれる「第三密度」へと進む。われわれの地球は、この「第三密度」に属している世界です。

第三密度の世界では、他者に奉仕し、「大いなるすべて」への一体化を目指すポジティブ側の勢力と、自己に奉仕し、支配と征服を目指すネガティブ側の勢力が、一緒に暮らしているのが特徴。そのため、軋轢が絶えないし、いつも混沌としています。このような環境でうまく生きていくためには、この世界に特有のノウハウが必要で、慣れない人 (ワンダラー) には難しい。
 
そんなポジティブとネガティブは、第四密度に至って、完全に分離が進み、別々の世界に住むようになる。「僕はネガティブ、君はポジティブ。お互い、別々の道を歩もうよ」というわけだ。地球は今、第三密度から第四密度への移行の真っ最中。われわれ、地球上に生きる存在は、どちらかの選択を迫られています。

そんなポジティブとネガティブが再統合されるのは、第六密度の話。「アセンションとは、ポジティブとネガティブが統合されて、一元論の世界になることだ」と言っている人も多いですが、ラー文書によれば、そうではない。むしろ逆でして、「ポジティブとネガティブが完全に分離し、別々の世界に分かれること」を意味しています。ポジティブとネガティブが統合して一元化されるのは、第六密度に移行するときまで待たなければならず、まだまだ気が遠くなるほど先の話。「もうすぐ、ポジティブ側に一元化される」と言っている人たちは、4Dポジティブ (第四密度のポジティブ側に属する世界) あたりからの視点で見た情報を伝えていると考えられます。
 
まあ、この話をしだすと長くなるので(笑)、この辺にしておきますが、われわれワンダラーは、そのために地球にいるのだという。そして、第四密度への移行が終わったら、もといた星に帰るんだそうな。「さぞかしウンザリするだろうけど、そのときまでは地球にいてくれ」という、厄介な契約期間がめでたく満了する。
 
いやあ、それにしても、その日が待ち遠しい。ありがたや・・・・・。合掌。
  
 
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異常気象 2010 ブラジルと中国で大洪水

2010年06月23日 | 異常気象
 
「気象庁は、滅多なことでは異常気象とは言いません。でも、今年は掛け値なしに異常気象です」・・・という、日本の気象庁のコメントに象徴される、2010年の気候。「北極から、冷たい空気が異常に広がってきた」結果、北京やニューヨークが史上最大の豪雪でマヒし、北半球の多くの地域で人々が寒さに震えた。そんな中で、皮肉にも、冬季五輪が開催されたバンクーバーは記録的な暖冬。スキー場にはヘリコプターで雪を運びこむハメになった。ブラジルでは、史上最大級の熱波。世界中で、気候が狂っている。
 
もっとも、当の気象庁も、「今年は冷夏だ」という予想を撤回し、一転して「今年は例年にない猛暑になるだろう」と言い出すなど、北半球の気流と同様に混迷を深めている。今度は、「赤道から、熱い空気が異常に広がってきている」んだそうな・・・。

気温もさることながら、驚くのは湿度の高さだ。空が晴れているときでさえ、空気中から水滴がにじみ出してきそうなほどの蒸し暑さ。だが、梅雨の日本は、まだ平和なほうだ。今年は、世界各地で豪雨が降っている。あちこちで、大洪水が起き始めた。

ブラジル北東部で起きた、豪雨による洪水では、死者が22日までで41人、行方不明者が600人以上に達している。行方不明者を千人以上と伝える地元メディアもあるという。自宅を離れた避難民が12万人もいるというから、民族大移動みたい。
 
しかし、被害人口にかけては、やはりスケールが違うのが中国だ。先月初めから続いている大雨で、江西省をはじめとする南部の10省に大洪水が発生した。22日現在、199人が死亡し123人が行方不明になったという。20万棟の建物が倒壊し、3千万人近い被災者が発生しているという報道もある。
  
日本でも、南九州では記録的な豪雨が続いている。「観測史上、もっとも活動が活発化している」という薩摩のシンボル・桜島の噴煙も、豪雨にかき消される勢いだ。

これには、古代シュメールの英雄・ギルガメシュもびっくりだろう。エンリル神の怒りが、世界中に広がっているのか・・・!?
   

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日本の宇宙開発

2010年06月22日 | こっくり亭日記
 
はやぶさ君の奇跡的な成功で、日本の宇宙開発に注目が集まり始めた。民主党の事業仕分けにより、17億円から3000万円にまで削られていた後継機・「はやぶさ2」の開発予算も、復活がささやかれている。

日本の宇宙開発は、長年にわたって、官僚主義と予算不足の制約に苦しんできた。その上、「これは軍事技術に転用できるから、ハンターイ!」と大騒ぎする左派政党 (今じゃ考えられないことだが、昔はそんな連中が最大野党だった・・・) が、なにかにつけて横ヤリを入れてきた。そんな数々の障害にもめげず、日本の宇宙技術はここまで進歩してきた。これは、ひとえに「優秀な技術者のおかげ」としか言いようがない。

週刊ダイヤモンド6月12日号の、「2010年 宇宙ビジネスの旅」という特集記事によると、世界では、宇宙関連の民間企業が急速に台頭しているようだ。

アメリカのオバマ政権は、2011年度の予算教書で「民間活力導入」の基本方針を示し、注目を集めた。久々に月の地上まで宇宙飛行士を送り込むことを目指していた、有人月面探査計画は残念ながら中止。長いこと宇宙への輸送を担ってきたスペースシャトルとは、今年限りでサヨウナラ。代わりに、「今後は、民間企業が無人の宇宙貨物船を開発する」という話になっている。

ホントかよ?・・・と思うところなのだが、実際にアメリカでは、宇宙ビジネスを展開するベンチャー企業が急速に台頭してきているらしい。最も注目されているのは、「南アフリカ共和国出身のイーロン・マスク氏が設立したロケット開発会社、スペースエックス社」だそうな。

この会社は、設立してわずか4年後の2006年に、500キログラム級の衛星を打ち上げるファルコン1ロケットを打ち上げ、2009年にはマレーシアの人工衛星を打ち上げるなど、商業ベースでの宇宙ビジネス展開を進めている。民間ならではのコスト削減で、「打ち上げ費用を従来の半分以下に抑えた」というのが売りだ。

イギリスのヴァージン・グループは、すでに宇宙観光旅行を商品化することに成功している。ホテル王のビゲロウ氏が設立したという、「ビゲロウ・エアロスペース社」は、2015年の宇宙ホテル開業を目指し、着々と手を打っているという。
 
そんな中で、日本で健闘しているのが、あのライブドアの堀江貴文氏。ホリエモンは今、「従来の100分の1以下、1000万円以下のコストで打ち上げるロケット」の実現を目指し、各方面から資金を集めてがんばっているようだ。 (それにしても、雑誌でホリエモンの姿を見たのは久しぶりだ・・・)。

今までの日本の宇宙開発は、100%政府主導で、商業化には出遅れていた。打ち上げるのは政府の衛星ばかりで、商業衛星に弱いのが、日本の弱みとされている。欧州のアリアン・ロケットの打ち上げのうち、9割を商業衛星が占めているのとは対照的だ。
 
もっとも、日本政府も何もやっていないわけではない。先日の5月の連休中には、民主党の仙石由人氏と、前原誠司・国土交通大臣 (じつは、『宇宙開発担当大臣』も兼ねているらしい。知らんかった・・・)が、ベトナムを訪問して、人工衛星を必死で売り込んだ。これは、日本が官民をあげて、何年も前から取り組んでいた案件だった。大河が流れる南の熱帯国・ベトナムは、もともと水害が多い。将来の発展を考えれば、気象衛星が必要不可欠だ。ここは、ぜひとも押さえたいマーケット。残念ながら、援助とセットで売り込んだフランス陣営に、最後の土壇場で持っていかれてしまったが・・・。
  
まだまだ、これからといった観のある、日本の宇宙ビジネス。
 
ホリエモンとは違って目立たないものの、各地の町工場でも地道な技術開発が進んでいる。もちろん、三菱重工をはじめとする大企業の技術者もがんばっている。昔も今も、やっぱり、そこが日本の強み。これは、世界に定評がある。

ここで思い出すのは、故・カール・セーガン博士の名作SF、「コンタクト」。これは、宇宙人が地球に送ってきたナゾの機械 (じつは、カンタンに宇宙人に会いにいける便利な機械だった) の設計図をもとに、アメリカやロシアで組み立てようとしてみたが、どうしてもうまくいかず、「やっぱり、こういうことは日本人に限るわな」という話になって、日本で製作することになり・・・というストーリー。日本で組み立てられたナゾの機械により、ヒロインは、みごと宇宙へと旅立つ。日本に対する国際的な評価を、象徴するストーリーと言えるだろう。
 
もっとも、日本の宇宙予算は、ざっくり「米国の10分の1、欧州の3分の1」とされる規模でしかない。もちろん、国家規模を考えれば仕方がない面もあるのだが、ここは世界最先進国の気概をもって、アグレッシブに取り組みたいところ。

もっとも、宇宙予算をジャンジャン増やせば、財政赤字がさらに増えるのでは・・・と、心配する向きもあるだろう。でも、いくら目先の財政支出を削減したところで、新しい産業を創出しない限り、将来の税収も先細りでジリ貧になるのは目に見えている。ここは、宇宙ビジネスに賭ける時だ!?


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はやぶさ君、地球に帰還

2010年06月17日 | こっくり亭日記


JAXA

はやぶさ君が、長い旅を終えて、地球に帰還した。

7年前に日本が打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ」は、プラネタリウムや科学館で大人気になり、いまや「はやぶさ君」と呼ばれている。

遠く離れた小惑星イトカワに着陸して、詳しく現地調査した。遥かなる、宇宙ロマン。その結果は、小惑星の形成過程を考える上で、まったく新しい知見をもたらした。日本の惑星探査では初めて米科学誌「サイエンス」から特集号として発表されたというから、日本の宇宙技術も誇るべき水準に達したと言える。
 
民主党政権は、事業仕分けで惑星探査機の予算をメチャクチャに削ってきたのだが、この大成功に、菅直人首相は強い関心を示しているという。東工大出身ならではの、技術魂を目覚めさせてくれるか?(笑)
 
通信途絶してから、だいぶたった後で奇跡的に再発見されたり、燃料漏れやバッテリー放電などの致命的な故障が遠隔操作で修理されたり、しまいにはエンジンが停止したり・・・。苦難の旅路はプラネタリウムやTVでも取り上げられ、感動を呼んだ。最後は、砂漠大陸のオーストラリア上空で大気圏突入し、燃え尽きた。
 
惑星探査で、着陸した探査機が、離陸して地球に戻ってきたのは初めてだ。小さな探査機が離陸できたのは、重力がほとんどない、小惑星ならではのこと。大きな惑星から飛び出すためには、地球から打ち上げるときと同様、ロケットが必要になる。もっとも、その分、着陸するのが奇跡的なまでに難しかったわけだが・・・。小惑星の砂を回収してきた可能性もあるので、調査分析が注目される。もっとも、小惑星の砂から、ナゾの伝染病が発生、地球人類滅亡・・・てなことにならなければよいのだが(笑)


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集中力が勝負 ~ ダスカロス

2010年06月17日 | 精神世界を語る
  
エレメンタルの作り方を身に着けることが、一流のヒーラーへの第一歩だということは分かった。では、エレメンタルを作る上で、もっとも重要なことは何なのだろうか?

ダスカロスによれば、なんといっても、それは「集中力」だという。

何事も、練習が肝心だ。バイオリンを弾くのと同じで、練習しなければ、誰にもできない。中には、生まれつき出来る人もいる。でも、それは前世における練習の成果なので、結局は同じことらしい。

最初に練習するのは、集中力を鍛えること。

>ひとつ、みんなに質問をさせてほしい。毎日の生活の中で、意識全体を集中するようなことはいくつあるかな。少ないだろうね。 (キリアコス・マルキデス著 『メッセンジャー』より)

「意識を集中する」たって、何か特別なことをするわけではない。むしろ、単に意識を集中するだけで、ほかには何もしない。「ぼーっとしないで、周囲をよく見る」というような話。 ダスカロスが推奨する精神集中行は、「散歩」だ。

>意識を集中する訓練をすれば、人生のいろいろなことに気づくようになる。最初は毎日15分間、練習をする。その時間に散歩をして、周囲のすべてのことに気づくようにする。どんなことでも逃してはいけない。・・・蟻や花、音、声など、みんなにね。すべてを意識し、すべてを感じ取るんだ。 (同上)

仕事とか、勉強やスポーツのときに意識を集中する人は多いだろうが、散歩で意識を集中する人は少ない。そこをあえて、ギンギンに集中力を発揮して、散歩をするのだ(笑)。 驚くのは、周囲の景色や音が、やけに鮮明になること。いかに、日頃はボーッとしているかを実感する。最初は、このようなことに慣れていないので、15分間も続けるのは難しい。でも、効果はバツグンだ。

>この練習を始めると、この15分が1日の中で一番完全に、集中して生きていることを学ぶようになる。通常、起きていると思われている状態が、実際は半分くらい催眠術がかかっているような状態だということを発見するだろう。そして、この15分間、世界への意識が十倍に広がることを発見する。普通は、物質界から受ける印象のほんの一部しか覚えていないものなんだ。 (同上)

普通は、物質界から受ける印象の、ほんの一部しか覚えていない・・・。たしかに、それは言えている。誰もが無意識のうちに、細部をハショっている。いつも細かいところまで見落とさないのは、名探偵シャーロック・ホームズくらいのものだろう。ダスカロスによれば、この精神集中行を通じて、物質界での意識が高まるだけではない。サイキック界での認識力が向上するという。

>普通は、物質界から受ける印象のほんの一部しか覚えていないものなんだ。だから、サイキック界に行ったとしても、その体験のどのくらいを持って帰れることだろうか。つまり、まず物質世界で練習して、それからサイキックな次元で練習するのがいい。練習次第だ。 (同上)

サイキック界では、集中力が勝負だ。集中力さえあれば、認識するのも、何かを創造するのも、自由自在。それらは、なんといっても集中力にかかっている。

なんという、貴重な助言だ。さあ、せっせと散歩をして、集中力を鍛えようではないか・・・!!
 

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エレメンタルを作る ~ ダスカロス

2010年06月13日 | 精神世界を語る
 
ダスカロスによれば、無害なエレメンタルを作り出すことにより、猛獣すら大人しくさせることができるという。気性が荒々しいトラやライオンも、エレメンタルを送り込まれた効果で、ネコみたいに静かになるらしい。ダスカロスは十歳のころ、サーカスの檻の中のライオンを、この手法を使って飼いならしたことがあった。大人になってからも、動物園の檻の中に入って、ライオンと一緒に遊んでみたり、口の中に頭を突っ込んで人々をギョッとさせたという。このため、感心した動物園長から、「飼育係にならないか」とスカウトされたほどだ。

旧約聖書でも、預言者ダニエルが、ライオンをあっという間に飼いならして、皆をビックリさせる場面が出てくる。「さすがは、ダニエルだ」と感心した人々は、彼の預言を信じることにした。ここで使われたのも、同じ手法だ。預言者は、自分のマインドの中でおとなしいライオンのエレメンタルを作り、それを現実のライオンに投影させたのだという。
 
関係ないけど、この話を見て、大阪のとある動物園の話を思い出した。そこでは、トラの檻に貼り紙があって、ただ一言、「かみます」と書いてあったそうな。ここは、日本中どこでも、「猛獣・危険」とか、「立ち入り禁止」などと書くところだろう。「かみます」とは、さすが、大阪の貼り紙!!・・・というわけだ。もっとも、上海の動物園には、子供が猛獣の檻の中に入って、仲良く一緒に遊べる施設がある。やはり、大陸のスケールにはかなわないか・・・(苦笑)。

話が脱線してしまった。ここは、猛獣のことより、エレメンタルの作り方が気になるところだろう。

ダスカロスは、聴衆にエレメンタルの作り方を指導した。

>「では、左手に美しいオレンジを持っているのをイメージしてみなさい。できるだけ完璧な形で頼むよ。右手でちょっとひっかいて、匂いをかいでみて。オレンジの香りがするかね。手の中にしっかりと持って、なるべく現実に近いものをイメージするように。これで、物質世界に誕生するかもしれない、エーテル体のオレンジのモデルを作り上げた」

(キリアコス・マルキデス著『メッセンジャー』より)

エレメンタルは、このようなやり方で作られる。聴衆は、「毎日1~2回、数分ずつかけて、マインドを使って何か物体をつくってみるように」と指示された。次のレッスンまでに、自宅で練習してきなさいというわけだ。鍵を握るのは、集中力。できるだけ雑念を排除して、意識を集中するのがコツだ。

最初は、花とか果物とか、毒にも薬にもならないようなエレメンタルを作ることから始める。上達してきたら、スズメや鳩のような、動物を作ってみる。もっとも、それには危険が伴う。ダスカロスは、聴衆に警告することも忘れなかった。

それは、「犬のエレメンタルを作ってみたところ、言うことを全然きかなくなってしまった」という、ドジな男の体験談だ。力強いエレメンタルの作り方を学んだ男は、愚かにも、「この方法でエレメンタルの番犬をつくれば、エサをやらずに家を守れるぞ!?」と考えたという。
 
>(この男は)四十日間、かなり集中してエレメンタルにエーテルを吹き込んだ。そして、犬はコントロールできないほどにまでなってしまった。夜になると、隣り近所の人々に、その犬が吠えるのが聞こえるくらい、強力なものにしてしまったのだ。(同上)

言うことをきかなくなったエレメンタル犬は、ワンワン吠えるので、うるさくて仕方なかった。しまいには、犬は暴れだした。なんと、作り出した本人に襲いかかるようになってしまったのだ。犬は飼い主に似るという。エレメンタル犬の場合は、特にそうだ。犬は、本人から攻撃性を受け継いでしまった。皮肉な話だが、ダスカロスによれば、それはよくあることらしい。

>必死になって彼は私のところに来て、「助けてください」と頼んできた。もう犬をコントロールできなくなってしまい、犬が彼を襲うのだ。大変な努力をして、そのエレメンタルを溶かした。そして悲しいことに、彼をサークルから追放せざるを得なかったのだ。(同上)

それにしても、この男は、よくぞここまで強力なエレメンタルを作り出せたものだ。そんな風に感心してしまうのは、筆者だけだろうか・・・。

もちろん、こんな失敗談だけが出てくるわけではない。腹心のイアコヴォスによれば、エレメンタルはヒーリングをする上で、とても役に立つ。彼は、治療にあたって不安に襲われた女性患者に、「青白い光の玉」を作って投影し、気持ちを落ち着かせることに成功した。

もっとも、このようなエレメンタルをつくるには、かなりの集中力が必要だという。そうしないと、すぐに溶けてしまって、使い物にならないんだそうだ。
 
 
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エレメンタル ~ ダスカロス

2010年06月05日 | 精神世界を語る
 
最初は半信半疑だった、キリアコ。だが、ダスカロスは、そんなキリアコの目の前で、悪霊に憑依されていたユダヤ人の娘を、あっという間に治療してしまった。さすがは、「20世紀最高のヒーラー」と言われるだけのことはある・・・!?
 
憑依していたのは、ナチス・ドイツの亡霊たちだった。彼らは、ドイツに攻め込んだ連合軍によって殺害されたあとも、ユダヤ人への憎しみをひきずっていたのだ。

もっとも、ダスカロスによれば、ほとんどの場合、人間にとりついているのは、人間の霊そのものではなく、「エレメンタル」と呼ばれるものらしい。人間の思考や感情によって創られた、小さな命を持つ存在たちだ。実際のところ、ヒーリングにおいて、「除霊」などという、おどろおどろしい話になることは滅多にない。ほとんどの場合は、エレメンタルの作用をどうにかしさえすれば、なんとかなる。

人間の思考や感情は、目に見えない。ただし、目に見えないというのは、物質世界の話。それらは、意識世界においては独自の生命を持ち、「アリ塚の中のアリのように」(by ルドルフ・シュタイナー)うごめいている。そして、エレメンタルとなって独自の活動を開始する。こうなると、創り出した当人といえども、コントロールすることはできない。それどころか、当人のところに戻ってきて、害をおよぼすこともしばしばだという。目に見えないだけに、本人にも自覚できないところが厄介だ。

ダスカロスによれば、タバコ、ギャンブル、アルコール中毒などの依存症は、当人が創り出したエレメンタルが、出たり戻ったりを繰り返しつつ、より多くのエネルギーを吸収していくサイクルの中で形成されるという。

こうした依存症、中毒症状に限らず、エレメンタルは当人の運命を大きく変えていく。ダスカロス自身、過去世でイタリア人だったとき、印刷機を発明するという考えに熱中していた。この執着が作り出した強力なエレメンタルは、現世で戻ってきた。ダスカロスが政府の印刷局でタイピストをやることになったのは、その結果だという。

これはホンの一例で、私たちの今の性格や状況は、輪廻が始まって以来つくってきた、「数々のエレメンタルの総合的な結果」なのだそうな。

もちろん、エレメンタルが意識世界から作用をおよぼすのは、それを創り出した当人に対してだけではない。それは、アチコチに飛んでいって、他人にも作用する。

ダスカロスによれば、一般に「霊が憑依した」とひと括りにされる現象でも、死んだ人の亡霊や、ましてや生きている人の生き霊が、まるごと憑依しているケースは、意外に少ないらしい。ほとんどの場合、憑依しているのは、エレメンタル。小さな命とはいえ、ときには病気や精神障害はもとより、数々の不幸を引き起こすこともある厄介な存在だ。

人間の霊は、追い出すことはできても、滅ぼすことまではできない。彼らは、永遠の存在なのだ。その点、エレメンタルなら、消滅させることができる。まずは、悪いエレメンタルを発見し、消滅させる技術を身につけることが、一流のヒーラーになるための第一歩。

人は、エレメンタルを日常的に創り出している。

たとえば、ダイヤのネックレスに強い執着をもつ人間がいたとしよう。そういう人が、銀座の宝石店(別に、銀座じゃなくてもいいのだが・・・)に行き、七色の虹のように輝くダイヤを見て、「あのネックレスが欲しい」という、強い欲望を起こしたとする。すると、ダイヤのまわりには、執着の念が集まってきて、ボンヤリとした雲のようになり、サイキック体としての形をとりはじめる。やがて、「ダイヤが欲しい」という欲望のエレメンタルが形成される。そこに、強い集中力、強い欲望があるほど、より強力なエレメンタルが誕生する。

この人間を、宝石店から遠く離れたところに連れて行ったとしても、エレメンタルは消えない。ダイヤのネックレスのイメージが生き生きと浮かんできて、「あれが欲しい」という欲望に駆られ続けることになる。それは、エレメンタルの作用。

エレメンタルは自然にできるだけではなく、意識的に創りだすこともできる。良いエレメンタルを創るのは、真理の探求者が身につけるべき特技のひとつだ。そこで、ダスカロスは弟子たちに、エレメンタルをつくる練習をやらせることにした。

>「では、まず自分の席に楽にして座って」とダスカロスは言った。(中略) 「目を閉じて。そして、頭の中に蛇をつくり出しなさい」

>数分たった。すると、ダスカロスはこちらが催眠術にかけられてしまうような声で言った。「両手で蛇を持ってみて。想像するほどひどいことではない。あなたに従うエレメンタルだ。首のところと尻尾でつかんでいると想像してほしい。ほら、動いているだろう?」

>「では、何人かでこの蛇に生命を吹き込んでほしい。この蛇はあなたを噛んだり、傷つけたりすることはできない。無害なエレメンタルだ」

(キリアコス・マルキデス著 『メッセンジャー』より)

こうして、弟子たちは蛇のエレメンタルをつくってみた。カギを握るのは、集中力。さすがは、ダスカロスの弟子たちだ。たちまち、みごとな蛇のエレメンタルがつくり出された。でも、弟子たちがそれを怖がっているのを見て、ダスカロスはがっかりしたようだ。

物質世界で、毒蛇と出会ったとする。蛇は、興奮して人間にかみつこうとしている。かまれたら、死ぬかもしれない。まさに、絶体絶命の危機だ。この無害なエレメンタルは、そういう場面で役立つらしい。それは、どのような場面でも、蛇を落ち着かせることができるという。そのために創り出した無害なエレメンタルだというのに、弟子たちには誤解されてしまったようだ。


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ダスカロス

2010年06月04日 | 精神世界を語る

キリアコス・C・マルキデス博士(キリアコ)の著書「メッセンジャー」シリーズに書かれていることが真実なら、「20世紀最高のヒーラー」こと、ダスカロスは、まさしく驚天動地の摩訶不思議な人物だった。

ダスカロス(先生)と呼ばれるスピロス・サティは、エーゲ海に浮かぶキプロス島の人。トルコとギリシャの境界にあって、戦乱のあげく、北と南に分裂してしまった島国だ。

著者のキリアコも、前世からの縁で(?)キプロスに生まれたが、ダスカロスとの初対面は、アメリカに移住して学者になった後だったという。もっとも、子供の頃から「島で一番の霊能者」として知らぬ者のない存在だったらしい。

ダスカロスは、病気治しで有名だった。次々に病気を治してしまうのだが、報酬を一切、受け取らなかった。どうやって生活していたのかが不思議なところだが、定収入がちゃんとあった。退職して恩給で暮らす、元・公務員だったのである。

最初は疑わしげな目で見ていたキリアコも、目の覚めるような数々のヒーリングを見て、すっかりダスカロスのトリコとなった。やがて、本業の「社会学者」より、ダスカロス言行録のライターとして有名になる。

最初のインタビューを始めるに当たり、ダスカロスは言った。「質問に答える前に、まず聞いておきたい。君は輪廻を信じているか?」。

キリスト教会で、輪廻転生は、公式には否定されてきたのだが、精神世界関係者の間では公然の秘密だったと言える。ダスカロスたちは、どんな話題でも、輪廻を当然の前提として話を始める。「実のところ、人は生まれ変わっているのだ!」などと、彼らが主張することはない。それは、最初から当たり前の前提であり、改めて問題にするまでもないからだ。(本ブログも、同様なスタンスで書かれています)。

「私たちは、四回もの前世で知り合いだった」と、キリアコは告げられた。途端に、ダスカロスの顔が不気味に見えてきたという。キリアコは、まだ輪廻になじみがなかったのだろう。

ダスカロスは気にせず続けた。インドでも、スペインでも、前世のキリアコは政治的な混乱に巻きこまれた。せっかく何度もダスカロスと一緒に生まれて、覚醒する一歩手前まで行ったのに、いつも世俗のことに気を取られて最後の詰めができないという。

ダスカロスは、イアコヴォスという若者を弟子にしていた。いつも一緒に生まれ変わって、お互いに過去世を思い出せる関係なので、まだ十九歳とはいうものの、付き合いは四千年にも及ぶという。「あのときは、大変だったね」と、二千年前の思い出を語り合える間柄だ (見る人によっては、実にシュールな会話と言えるだろう)。イアコヴォスたちも、ヒーラーだ。みんなで体外離脱して、トルコやイランにまでもヒーリングしにいくという。

すっかり感心してしまったキリアコは、「ボクもヒーラーになって、世のため人のために働くぞ」と決意した。満足そうな、ダスカロス。


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宇宙人首相、ついに退陣

2010年06月03日 | こっくり亭日記
 
「宇宙人」こと、鳩山首相が退陣を表明した。在任期間は、わずか8ヶ月余り。アセンションの本に推薦文を付けたり、「米軍基地の移転先を、インド人の占いで決めている」という報道がなされたほどスピリチュアルなお方だけに、精神世界で人気が高いアメリカのオバマ大統領ともども、関係者の期待(?)が集まっていた。
 
「マスコミや官僚に、よってたかって潰された」という見方も根強いのだが、本人に問題があったのも事実だろう。右往左往する奇妙な言動には、内外を問わず疑問の声が上がってた。
 
政権交代を実現した功績は、もちろん大きい。でも、民主党政権がいつまで続くか、先行きが暗くなってきた。ここで自民党時代に逆戻りなんかしたら、フランス革命の後の王政復古みたい。社会に閉塞感が満ちてくるだろう。もっとも、悪いことばかりではないかもしれない。バルザックやスタンダールの文学だって、復古王政時代の閉塞空間の中から生まれてきたのだ・・・!?
 
それにしても、誰がやっても長続きしない、日本の首相。戦後の復興期を別にすれば、そこそこ長く続いたのは、中曽根康弘首相と、小泉純一郎首相くらいしか思い浮かばない。あとは、できては潰れ、できては潰れ・・・という、短命政権の繰り返し。昔の田中角栄・福田赳夫の頃だって、政権の長さは二年が相場で、今とたいして変わらなかった。今は、一年も続けば長期政権に見えてしまう。

もはや日本の首相は、誰にも務まらない、世界で最も難しいポストと化した感さえある。「政治家が小粒になった」とよく言われるのだが、実際のところ、ジュリアス・シーザーや織田信長をタイムマシンで連れてきたとしても、現代日本の首相を長く続けるのは難しいだろう(笑)。

いまや、政治家個人の資質もさることながら、制度に欠陥があるのは歴然としている。「アメリカの大統領みたいな制度を取り入れてみたらどうか」とか、「思いきって、衆議院と参議院を統合してみては」といった、制度の見直し案はいくらでもあるだろう。問題は、制度を改革するのが限りなく不可能に近いということ。というのも、こうした制度改革には避けて通れない、憲法改正があまりにも難しいからだ。日本では、憲法改正の条件が厳しすぎる上に、「憲法を改正したら、世の中が悪くなる」という強固な信念が社会に根を張っている。もちろん、理由がいろいろあるのは分かるけど・・・(笑)。
 
それはともかく、新しい時代を感じさせる宇宙人首相の登場だったのだが、やっぱり、地球の現実の壁は堅かったか(笑)。幸夫人を金星に連れて行ってくれたという、かのUFOも、今度は助けに来てくれなかったようだ。だが、宇宙人首相が退いても、その理想までが失われるわけではない。いつか誰かが、受け継いでくれるはずだ!?
 

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暴発寸前の北朝鮮 ~ いよいよ大詰めか!?

2010年06月01日 | こっくり亭日記
   
北朝鮮をめぐる状況が緊迫し、注目を集めている。あの国がヤバイのは、いつものことでしょ・・・という見方もあるだろうが、今回は特別と見る識者が多い。
 
なんといっても、3月に、韓国の軍艦に魚雷を打ち込んで沈没させてしまった。この魚雷攻撃で、なんと、韓国軍の兵隊46名が戦死した。これだけの戦死者まで出した以上、いつもの脅しでは済まされない。情勢は一気に緊迫した。マジで、半世紀前に朝鮮戦争が休戦になって以来の緊張感だ。
 
かと思うと、5月には、金正日が中国を訪問した。地続きの中国に、いつものとおり列車で訪問。「50両編成」だかなんだかの、超ダラダラ列車だ。以前の中国訪問時に、線路のワキから列車を銃撃されて懲りたため、金正日がどの車両に乗っているか分からないようにしたらしい。筆者の知人の香港人によると、「以前、金正日が手術のため、極秘で香港の病院に来たことがあった。あのときは3本の列車を編成して、バラバラに広東省を通らせて撹乱してたよ」ということだ。
 
週刊現代で、北朝鮮ウォッチャーの鈴木琢磨氏が語っているところでは、北の政府が刊行したオフィシャルな歴史書・「朝鮮人民の正義の祖国解放戦争史」という本に、「朝鮮戦争のとき、わが軍は、わずか4隻の魚雷艇をもって敵の重巡洋艦1隻を撃沈し、軽巡洋艦1隻を撃破した。世界の海戦史上、たぐいまれなる勲功が上がったのだ」うんぬんと書いてある下りがあるという。
 
つまり、かの国では、「魚雷で、敵の軍艦を沈めた」というのが、建国の父・金日成から受け継がれた「わが軍の栄光の歴史」とされているらしい。今回の魚雷攻撃は、そのイメージと重ねて、軍の栄光を発揚するのが目的だというのだ。

恐ろしいことに、この栄光の朝鮮戦争史では、「魚雷で、敵の軍艦を沈めた」という下りのあとに、「戦車部隊でソウルに攻め込み、ソウル市庁舎の大極旗を引きずり下ろして、代わりに北朝鮮の旗を立てた」という記述があるという。このため、「魚雷の次は、戦車部隊を『大活躍』させるつもりなのではないか?」という憶測を呼んでいる。

いくらなんでも、まさか、いきなり戦車部隊がソウルに突入するとは思えないが (さすがに、そんな暴挙をすれば全面戦争が避けられない・・・)、なんらかの形で戦車部隊を「大活躍」させる可能性は、十分に高いと言えるだろう。

それにしても、「なんで、ここまでやらなきゃいかんの?」というのが、素朴な疑問なのだが、それは例によって、「経済危機によって追い詰められたからだ」という。

経済危機といえば、90年代後半には、「ほんの数年で、北朝鮮国民の10人に1人が餓死した」とされる地獄の時期があった。北朝鮮では、「苦難の行軍」と呼ばれているという。かつての共産中国で起きた、「大躍進政策」(数千万人の中国人が餓死したと言われる、1950年代の事件)をホウフツさせる悲劇だ。
 
この「苦難の行軍」すら乗り切った北朝鮮も、最近のハイパーインフレには参っているらしい。先日は、「デノミ政策が失敗して、責任者が公開銃殺刑になった」という報道がなされた。皮肉にも、デノミをキッカケに北朝鮮経済はパニックに陥り、市民が物資の買いだめに走った結果、ハイパーインフレが起きてしまったという (北朝鮮が実施したデノミ政策については、下記をご参照)。
 
>2009年11月30日、北朝鮮は同国通貨ウォンの100分の1のデノミを行った。北朝鮮では1992年にも「貨幣改革」と称して新旧通貨の交換が行われたことがあるが、当時の比率は1対1だった。今回のデノミには一世帯あたり10万ウォン(非公式レートで約3000円)の上限額が設けられ、それを超える現金は事実上北朝鮮政府に没収される。市民の間では不満と混乱が生じており、政府は対策として銀行預金者に10分の1の「優遇」レートを、また、1世帯あたりの交換額が旧10万ウォンに満たない世帯には「配慮金」として一人当たり新500ウォンを支給する。しかし、混乱が続出し、2010年3月18日には朴南基(パク・ナムギ)労働党計画財政部長がデノミに伴う経済混乱の責任を問われ処刑されていたことが明らかとなった。(出典 : ウィキペディア 『デノミネーション』)
 
このデノミ政策失敗で、軍人の生活が大混乱になった結果、クーデターが起こりかねない情勢となった。再来年にも三男の金正銀に権力を継承させるつもりの、金正日の立場は確実にヤバくなっている。

どうやら、北朝鮮政府が、韓国を相手に危険な火遊びを始めたのは、軍人の不満を静めるのが目的だったようだ。もはや、それ以外に打つ手がないのだろう。経済改革派のデノミ担当者が処刑された今、強硬派の台頭は、誰にも止められない。
 
まったく、隣国のこととはいえ、背筋がゾッするような地獄絵図だ。経済発展がいちじるしい東アジアで、なんでこんな問題が、いつまでも続いているのでしょうか・・・!?
    

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