筆者が「典型的なET人格」と思う、歴史上の人物は何人もいる。
三島由紀夫は、その中の一人。
なんで、ここで文学者の名前が出てくるのかというと、個人的に、精神世界マニアであるのと同じくらい、文学マニアでもあるからだ。
三島由紀夫の作品といえば、「豊饒の海」4部作は圧巻だった。
4部作の最後を書き終わり、「豊饒の海」完・・・と書いて、三島由紀夫は自衛隊の駐屯地に向かった。そこで、ご存知のとおりの割腹自殺を遂げた、という次第。
「輪廻転生」をテーマにした文学としては、まちがいなく世界の金字塔だろう。
もうひとつの注目作は、「美しい星」。
SFならともかく、純文学としては滅多にない、「UFOと宇宙人」を真正面から取り上げた異色作だ。SFとしてではなく、普通に「宇宙人」が登場する。これほどスピリチュアルな文学は、世界の文学史上にも例がない。
ニューエイジ思想がすっかり定着した今ならともかく、昭和30年代にこれを書いたのには、ビックリさせられる。当時の文芸評論家たちも、「三島は、なんでこんな小説を書いたの?」と、首をひねるばかりだったという。
三島由紀夫の作品は、いろいろ読んだけど、「豊饒の海」と「美しい星」の2作品が、飛び抜けて好きだ。
文学者としては、安部公房や谷崎潤一郎が最高峰で、三島由紀夫はその次くらいに位置する人だと思うんだけど、この2作品は別格。
文学作品として優れているだけでなく、精神世界の隠れた古典でもある。
三島といえば、「右翼」を連想する人も多いだろう。「英霊の声」や「憂国」を書き、「などて、すめろぎは人となりたまいし」と、天皇の人間宣言を嘆いた。
日本刀を持って自衛隊の駐屯地に突入し、自衛隊員に決起を呼びかけた「市ヶ谷クーデター事件」は、世界的にも有名だ。
でも、これもETソウルには、よくあることなのだ。
「宇宙からの転生者」なら、「地球はひとつだ。国境など幻想なのだ」とばかりに、「日本」に対するコダワリなんか無いかといったら、そんなことないのである。もちろん、そういう人もいるのだが、そうでない人も多い。
ワンダラーの古典・「オイカイワタチ」でも、日本は特別な国であるとし、天皇陛下を「世界の救世主」と位置づけている(・・・正確には、今の天皇がまだ皇太子だった頃、『皇太子殿下は世界の救世主』と言っていた)。
それはちょっと過激なので、いかがなものかと思うのだが、それに近いノリの人は決して少なくない。
筆者も、大学生の頃には、「正月は皇居の参賀、お盆は靖国神社に参拝、秋は三島由紀夫の憂国忌」という調子で、「日本の伝統精神」をいつも力説していた。
それを見た周囲の人からは、「お前、それじゃ右翼じゃないか」と言われたものだった(笑)。特に、家族は左翼ぞろいだったので、家庭内でボロクソに言われた。
でも、やっぱり、右翼ではないのである。というのも、こちらの関心は、政治というより、精神世界にあるからだ。
一見、政治の話をしているように見えても、それは、あくまで精神世界の延長上にある。
日本は、もともと神道の国だ。その日本の精神世界関係者に、日本の神々、ひいては天皇を根本に据えた世界観が多いのは、注目に値する。
その点、筆者の場合は、単に、日本の伝統文化とその精神が好きなだけかもしれない。
ただし、反日キチガイ国家は嫌い。誰に何と言われようが、それだけは断言する(笑)。まあ、嫌いと言ったって、本当はたいして嫌いなわけでもないんだが。
それはともかく、「日本」は、それ自体が、精神世界の大きなテーマ。日本は、選ばれた特別な地なのだ。地球のアセンションに、大きな役割を果たすことになる。
ただ、正直なところ、現在の地球における精神世界の中心地は、日本じゃなくて、アメリカだとは思うんだけど・・・。
(続く)
「豊穣の海」というのはそういう話だったのですね、知りませんでした。
以前、三島を少し読みましたが中途挫折しました。
というのは、どうも描写にヴィジョンが浮かばないというか、安倍公房や谷崎潤一郎のほうがはるかにビジュアル的ですね。
話は、精神世界とは離れるけれど、こっくりさんにとっての長編小説傑作10作品を知りたいな。一応純文学作品で。
海外10作品、日本10作品を選定してもらえませんか。
ぜひお願いします。時には今回のように文学ネタも交えたブログにしてください、面白いですから。
長年のこっくりファンより
現実世界でエゴの承認欲求を満たすことが出来ない負け犬が妄想の世界で特別な人間ごっこをしていると言うコンタクティーに対する辛辣な内容だったと思うのですが。
俺様は今電車の中で汗臭い連中に押しつぶされているが、精神的にはこの俗物どもを遥かに上回る高みにいるのだと考えて自分を慰めるシーンがあったと思います。
それは、なかなか難しい注文。
ベスト10ともなると、定番の名作が多くなり、かなり限られてくるとは思うけど・・・。海外文学は、それでも候補が多すぎて難しい。
考えておきます(笑)。
とりあえず、海外文学で好きなのは、ミルトンの「失楽園」、あとはカフカ・フォークナー・バルザック。
日本だと
谷崎潤一郎 少将滋幹の母、葦刈、春琴抄
安部公房 砂の女、燃え尽きた地図、人間そっくり
三島由紀夫 豊饒の海
川端康成 みずうみ
太宰治 人間失格
夏目漱石 行人
そういえば、文学ネタを取り上げたことが無かったなあ。
いつも、歴史と哲学の話ばかり。「3大・文系ジャンル」の中で、ちと冷遇してました。
見る角度によっては、そうとも取れるし、別の角度から見れば、本当に「宇宙から地球を救いに来た人」にも見える。
そういう風に、できているのです。そこが、書き手としての技術。
なによりも、三島由紀夫自身が、本気でUFOマニアだったのは周知の事実でして。
本ブログも、最初の頃はそうでした。
わりと、スピ系の話をチャカして笑うことが多いんだけど、やっぱり、本当は、自分もコテコテにスピ系だっていう・・・(笑)
海外文学で10作品選んでくれ、と突然言われてもそう簡単には選べませんよね。これは失礼しました。
ですが、海外文学でどれか一冊といわれたら、どうでしょうか?
私だったらいろいろ考えた末に、やはり
バニヤンの「天路歴程」を選ぶかもしれません。(続編もかなり面白い。)
天路歴程は、大真面目な本なのか、滑稽本なのか、もちろんその両方を含んでいるのだろうけれど、その後の文学、作家に多大な影響を与えたであろうと思われますが、いまだに天路歴程を越える絶妙な作品はなかなか見当たりません。
ということは、ある意味でバニヤンを中心にして、いろいろ味付けを変えたものが、その後のすべての作家たちの仕事といえるのかもしれませんね。
それは残念ながら、まだ読んだことがないけど、その代わり、ミルトンの「失楽園」が、上のコメントにも書いたけど、世界文学の中でも一、二を争うくらい好きです。
ミルトンもバニヤンも、両方とも17世紀・清教徒革命の頃のイギリス人。
あの頃のイギリスは、やはり意識レベルが高かったのか?
では、一度暇なときにでも読んでみてください。きっと気に入りますよ。
「解説」によると、
「聖書を除いては世界中で一番多く読まれると言われる『天路歴程』……」と書かれています。きっと欧米、又は、キリスト教圏では今でもそうだと思います。最近では時代が変わりましたので、ハリー・ポッターにでも抜かれたか??
もし読まれるなら、
以下に優れた翻訳を上げておきますね。
『天路歴程 正篇』
『天路歴程 続篇』
訳:池谷敏雄、新教出版社
昔は、プロテスタントが嫌いだったんですよ。カトリックとの縁が深かったもので・・・。
「それを言ったら、ミルトンはどうなの?」と言われるかもしれないけど、やっぱり、ちょっと違うし(笑)
これから読みます。なるべく早く。
こっくりさんとは、感覚的に似ているところが多いので、ブログを読んでいるとスカッとします(^^)
現実世界では、本当に共感してもらえることが少ないので。(笑)