思いきりセンチメンタルな午後

物凄く暑い日の午後、久しぶりに大好きなＣＤを聴いていた。
　それは決して忘れられない、懐かしい思い出の曲が入っているが、その
シリーズを聴くと
　　　　　心が潤うような・・・
　　　　　懐かしいような・・・
　　　　　胸がキュンとするような・・・
　　　　　切ないような・・・
　
　そして、そのメロディーは、甘く、ソフトに、ある感情をともなって
私の心の奥底のひだの隅々まで広がっていく。
　それは幸せな気分ではないけれど、私の心の琴線が大きく揺さぶられ
ているような感じだ。上手に表わせないが、そんな心ふるわせるような
空間に浸りきれるのは、実はとてもステキで幸せだと思う。
　それはもしかして、感性人間の私だからこそ味わえる「珠玉のひと時」
なのかも知れない。およそ小一時間、やさしさや、はげしさなどを超越
したけれど、まだ枯渇していない、その思い出のゆらぎの中に私は浸り
きっていた。現実をすべて忘れて・・・
　いつか私の心の湖は、静かでやさしいさざ波を立てていた。