2012年、平成24年の新しい年が、始まりました。
昨年は、東日本大震災により、2万人近くに上る多くの人命が失われ、まちが破壊され、それに原子力事故という人災まで合わさり、戦後最大の危機に見舞われました。
悲しみ、不安に明け暮れる一年でありました。
唯一の希望は、絶望的に思われるその状況でも、人々が助け合い、乗り切ってきたことと、世界中がこの日本に対し、たとえ小さな国であれ、暖かい支援の手を差し伸べてくださったことでした。
今年は、必ずや、その危機から立ち上がる「復興元年」にせねばなりません。
さて、日本は、「想定しうること」を「想定せず」、被害拡大を経験しました。「想定外」という言い訳を、もう二度と使うことのない国にならねばならないと考えます。
そのために、国や地方公共団体、企業、学術団体などにとって、大事なことは、
一、倫理規定をきちんと備え、かつ、それを遵守すること
一、縦割りや、学問の範囲にとらわれず、学際的に、情報をやり取りし、それぞれの専門分野の内容をきちんと反映した成果を出すこと
一、社会、国民にわかりやすく伝えること、リスクコミュニケーションを怠らないこと
「想定外」の言い訳を許してしまったことは、回り回って、私たちひとりひとりの責任でもあり得ます。
そのような政治のありようを選択したのは、私達であるという現実があるのですから。
では、今後、私達は、どうすればよいか、
一、他人事とはせず、様々な問題に関心をもつこと
一、メディアリテラシーを持って、情報を受け止め、考えること
一、上記のようにして得た、真の情報に基づき、実際に行動すること
行動するとは、
一、長い物にまかれることなく、おかしいことには、はっきりとおかしいと言うこと
一、意見募集には、意見を届けること
一、選挙の場では、真の政治家を選ぶこと
一、環境や社会貢献を目指す企業の製品を購入すること、逆の製品は購入しないこと
一、非暴力の形で、体をはること(例えば、パレード行進、デモなど)
などがあろうかと思います。
日本をとりまく環境は、決して容易くありません。
一、東日本大震災からの復興
一、原子力発電所事故による放射能汚染問題
一、農業だけでなく、医療を含めあらゆる分野に影響を及ぼすTPP参加問題
一、普天間を含め日本の安全保障問題
一、少子高齢化
など
東京都や中央区の課題で言えば、
一、築地市場移転問題
一、中央区保健医療福祉計画や中央区基本計画2008の改定
一、八丁堀労働スクウェア跡地への京橋図書館&生涯教育拠点の新築移転、
一、東日本大震災で露呈した都市機能の弱さへの対応(帰宅困難者、高層難民、通信麻痺、災害医療など)
など
課題は山積みの年明けではございますが、皆様、個々人は、どのような年にしようと思いがございますでしょうか。
私は、個人的には、法律を体系的に学ぶことが、一番の目標です。この4月から、夜間に開講される法科大学院に入学し3年間通う予定です。(夜間であり、小児科診療は今まで通り)
きっかけは、区議の時代に、法律に接して来ましたが、人々の暮らし、自由、財産を守るべき法律が、本当に機能しているか疑問に思うところが多々ございました。それを解釈するためには、法律を体系的に学ぶ必要があると感じました。
そこに、東京千代田法律事務所の梓澤和幸弁護士ら弁護士の先生と、築地市場移転問題関連裁判や、福島県の被災地へ一緒に同行させていただいたことなど、直にお会いし活動する場があったことが、勉強したいという引き金をひくことに至りました。
法律を学ぶことで、
一、都市計画法が、住民の合意形成のもとまちづくりがなされていくのにどう役立てられるか、土壌汚染対策法が、真に健康を守る土壌汚染処理対策を行われ住民の健康を守ることにどう役立てられるかなど、区議時代の疑問や課題を解決していきたいと考えます。例えばの例であり、このような例は、ほかにも多数もっています。
一、医療と法律の境界部分の問題を理解し、よりよい方向性を見いだしたいと思います。
一、親亡き後の安心のため、有効な成年後見制度の広がりを目指したいと思います。
一、残念ながら、刑事事件に至った児童の更正への取り組みを支援したいと思います。(適切な医療・福祉・教育支援があれば、防ぐことができたのではないかという思いをもっています。)
などが、問題意識としてあります。
皆様にとり、2012年が、素敵な一年となりますことを心よりお祈り申し上げます。
ともにがんばりましょう。
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