問い:学校に登校しづらい子どもたちのなかに、起立性調節障害(OD)が見逃されていると聞きますが、ODとは?
回答:
ODの半数以上が不登校になり、不登校のうち3−4割がODを併発しているといいます。コロナで体を動かさないことでODの症状もでやすくなっています。
OD自体、珍しい病気ではなく、小学生の約5%、中学生の約10%に存在し、小学校高学年から多くなり、中学生で急増します。ちょうど初潮や身長が急激に伸びる思春期の体の病気です。
自律神経のバランスが崩れ、脳や全身に必要な血液が行き渡らずに、立ちくらみやめまい、動悸、朝起き不良、倦怠感や頭痛・腹痛など、様々な症状が現れます。起床時に症状が強く現れて、登校できなくなる子もいます。ストレスも発症に大きく影響します。
午前中に調子が悪く午後になると徐々に楽になります。季節の変わり目や気圧の変化で症状が悪化します。
「新起立試験」など実施し診断をつけます。
早期に診断し、学校・家庭と連携した適切な対応(規則正しい生活、睡眠時間の確保、適度な運動、水分・塩分摂取)や治療をすることで、症状の軽減や回復が可能です。
特に、怠けや仮病ではなく病気であることを周囲が理解することが何より重要です。
岡山県教育委員会による『起立性調節障害対応ガイドライン』https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/604493_5061359_misc.pdf もご参照下さい。