波紋

一人の人間をめぐって様々な人間関係が引き起こす波紋の様子を描いている

思いつくままに   「人の心と畑」

2016-02-08 16:35:34 | Weblog
私の家の前に小さな庭がある。冬の間は枯葉で覆われ、其の様子は人の気配がなく侘しい。
しかし3月を過ぎると少しづつ青い芽が出るので少し手入れをして花の種や球根を植えて、わずかな花の咲くのを見ながら心の癒しを図るようにしている。
しかし種でも球根でも撒かれる土地の状態で育ち方は違うし、全く芽が出ないでおわることもある。もっといえば其の種がとりについばまれたり、石ころの間にあって芽が出なかったり、茨の中で芽を出そうとしても強い茨に負けてしまうときもある。しかし少し手入れに時間を掛け、
よく耕し肥やしや除虫剤などを入れて種をまけば花は確実に育って、より美しく大きな花を咲かせ見る人に喜びを与えてくれるのである。
そこまで考えているうちに私はふと自分自身の心を想像していた。自分の心の土地は今いったいどんな状態にあるのだろうか。気ままに好きなことを考え好きなことをしていることで、良い土壌になっているのだろうか、「自分の心」を畑と考えればどんなていれをしているのだろうか。
日々起きる障害(虫)や困難(茨)に、負けていないだろうか。
其のことを忘れていると良い種(子供)でも球根(家族)であっても、其の成長は望めないかもしれない。自らの心を常に努力しながら手入れをして栄養と肥やしを加えながら良い状態を保つことに注意をしなければならない。
これでよいのだと人のことを思わず、何も気にとめず傲慢になっているとすればいつの間にか
其の心の畑はいたんでしまうことになる。
人の心も手入れを怠ると水気もなく硬くなりカチカチに鍬も入らない状態になっているのだ。
それで自分に良いことだけを望んでいても、結果は出ないことになる。
まだ冬の寒さはもうしばらく続くことだろう。しかしこんなときだからこそ、自らの心を省みて
出来ることの手入れをしておきたいものである。