あわてて支度をして、警察まで出かけてきたが、果たして何が起きたのか、悲しみよりも
何が起きたのか、そして主人の一夫はどうしたのか、まだ何も信じられず、本気にもなれなかった。受付で名前を言うと「奥様ですか。こちらへ」と案内をされた。
奥を通り過ぎるといったん外へ出て別の箇所へ案内された。そしてある部屋の前に来るとそこには」霊安室」とかけられた札があった。
狭い部屋の片隅に台が置かれてそこには白布をかけられ物が置かれていた。「こちらはご主人に間違いありませんか。」案内してきた警察の係りの人が声をかけた。
時子はそこで始めて現実に戻った。一夫はそこでい静かに眠るように死んでいた。「這い間違いありません」と答えると「実は今朝電話で連絡があり、こちらの所轄のビルの清掃者のかたが
作業のためにある階のトイレの個室を開けたところ、この死体を見つけて連絡してきたんです。
こちらとしても変死体として取り扱い、意志を通じて検死をしました。 病名は雲膜下出血による志望と分かりました。何しろ個室の中でしたので、汚れたままになっていますが、
お引取りを願います。」
事務的な報告を聞きながら時子は何故か涙も出なかった。「分かりました。ご面倒をおかけして申し訳ありません。これからすぐ連絡を取り引き取らせていただきますので、しばらくこのままお願いいたします」と言うのがやっとであった。
不思議なくらい冷静であった。そして親戚や葬儀社そして身内に連絡を取り、一夫を乗せた
車で自宅へ運んだのである。
暑い夏が始まる6月の末のことで、汗だくになりながらあれこれと手配をしていたのだが、不思議に疲れも暑さも使えも感じなかったのである。
ただひたすら、早く一夫の体をきれいにして休ませてやりたいとの一心だけであった。
何が起きたのか、そして主人の一夫はどうしたのか、まだ何も信じられず、本気にもなれなかった。受付で名前を言うと「奥様ですか。こちらへ」と案内をされた。
奥を通り過ぎるといったん外へ出て別の箇所へ案内された。そしてある部屋の前に来るとそこには」霊安室」とかけられた札があった。
狭い部屋の片隅に台が置かれてそこには白布をかけられ物が置かれていた。「こちらはご主人に間違いありませんか。」案内してきた警察の係りの人が声をかけた。
時子はそこで始めて現実に戻った。一夫はそこでい静かに眠るように死んでいた。「這い間違いありません」と答えると「実は今朝電話で連絡があり、こちらの所轄のビルの清掃者のかたが
作業のためにある階のトイレの個室を開けたところ、この死体を見つけて連絡してきたんです。
こちらとしても変死体として取り扱い、意志を通じて検死をしました。 病名は雲膜下出血による志望と分かりました。何しろ個室の中でしたので、汚れたままになっていますが、
お引取りを願います。」
事務的な報告を聞きながら時子は何故か涙も出なかった。「分かりました。ご面倒をおかけして申し訳ありません。これからすぐ連絡を取り引き取らせていただきますので、しばらくこのままお願いいたします」と言うのがやっとであった。
不思議なくらい冷静であった。そして親戚や葬儀社そして身内に連絡を取り、一夫を乗せた
車で自宅へ運んだのである。
暑い夏が始まる6月の末のことで、汗だくになりながらあれこれと手配をしていたのだが、不思議に疲れも暑さも使えも感じなかったのである。
ただひたすら、早く一夫の体をきれいにして休ませてやりたいとの一心だけであった。