What Me Worry? カーモデル製作記

気の向くままに、のんびりと

007 私を愛したスパイ(映画:1977)

2017年05月27日 12時09分21秒 | 映画
ロジャー・ムーア主演作ということで。

007シリーズは好きですが、一番出演数が多いロジャー・ムーアの作品はちゃんとは観ていなかったんですね。(当時テレビ放送で見たのは記憶が曖昧)
世代的にはドンピシャなのに。

個人的に007といえばショーン・コネリーとダニエル・クレイグがイメージで、
ピアース・ブロスナンはちょっと頼りないなあと思っていました。
ロジャー・ムーアはその中間といったところでしょうか?

ショーン・コネリーは強さもあり、人懐っこい笑顔もありで多少ふざけたシーンも洒落た感じ。
でも007って結構「おバカ映画」の要素も多いんですよね。

この作品は何と言ってもジョーズ(リチャード・キール)の登場が強烈。
まずは見た目がね。身長2m18cm、体重143kgだって。顔も一度見たら忘れない。キャノンボールではジャッキー・チェンと組んでましたね。

さらに役柄で「不死身」ですから。鋼鉄の歯で何でも食いちぎるとか、設定がおバカすぎ(笑)
まあこの時代ならではですよね。

アクションシーンも今の時代から見るとノンビリしたものです。

それでも、ロータス・エスプリの登場シーンはワクワクしましたね。これはしょうがない。クルマ好き、スーパーカー好きには外せません。
ボンドと並ぶとすごく小さい。トヨタ2000GTの時も同じように感じたな。ショーン・コネリーもロジャー・ムーアも身長高いからね。

アストン・マーチンのような格好良さとは違って、当時は「最新鋭」という感じだったんでしょうね。
水陸両用の設定も、思ったよりもふざけていなくてワクワクします。

ボンドカーではないですが、個人的にツボだったのがミニ・モークが登場すること。
「007は二度死ぬ」と同じで、敵の拠点で大暴れするシーンで出てきます。これは狙ってるのかな?

メカに関しては、敵の基地であるアトランティスのデザインがイイですね。
ググったら「沖縄海洋博に登場したアクアポリスがヒントになっている」と書いてます。
その名前に「もしかして?」とチェックしたら、プロデューサーが手塚治虫。
やっぱり手塚治虫ってすごいんですね。こんな日本人はもう現れないのかも。

その特撮部分はCGなんてない時代ですから、ハリボテも含めて全部作ってるんですよね。
実物大と模型とがあると思うんですが、その違いが気になりません。これは上手いなあと思いました。
さすがに背景を合成するシーンはバレバレですが、最小限に抑えられています。

これまたお約束のボンドガールは、メインのアニヤ・アマソワ(バーバラ・バック)はイマイチ好みじゃなくて、敵の方のナオミ(キャロライン・マンロー)の方が好きです。ボンドも思わず目で追ってしまい、アニヤ少佐にヤキモチ焼かれるという、解りやすいお色気キャラ(笑)シリーズに重要な役どころです。


70年代の映画は名作が多くて色褪せないものが多いですが、この辺の作風は時代を感じてしまうかもしれません。若い人が見たらバカにしてしまうかもね。
ボンドが常にスーツ姿で背筋を伸ばしたビシッとした姿も、典型的な当時の色男描写ですが、今見ると古臭いんだろうな。最近の映画のチャラチャラした主人公を見ると気になるのは歳をとった証拠(笑)

そんな私も懐かしさ反面「うーーん」となるシーンも多かったです。ゴールドフィンガーとかはそう感じなかったんだけどな。
ショーン・コネリーの方は60年代だから、その違いだろうか?

ちなみに、オープニングはシルエットで浮かぶ全裸(っぽい)女性たちがダンスをしたり銃身で鉄棒したりするという、恐ろしくシュールなもの。

これドラッグやってるとしか思えません。これも70年代っぽいですね。

監督 ルイス・ギルバート
出演者 ロジャー・ムーア、リチャード・キール

007シリーズ

(ジャンル:映画) 2017年:(32)