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日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

老化は誰にでも訪れる

2006-02-20 06:10:25 | フランス
ふと夜9時過ぎにテレビをつけたら、ちょっと小太りの
タレ目のじいさんがワアワアなんか吠えるように喋っていた。
誰だと思い、テレビに顔を近づけると、歌手のアルノーだった。
金髪の長髪、既存の価値観に反対するような唄を歌っていた
あの若々しい頃の面影は消えて、なんかくたびれた爺さんみたいだった。
無理もない。もう彼は60歳ぐらいだもんな。

その番組を続けてみていると(ちなみに番組名は、
on ne peut pas plaire à tout le monde, 
みんなに好かれるなんて無理、なんてタイトル)
今度は新作映画の宣伝、とか言って、ジェラール・ドパルドューの息子、
ギヨーム・ドパルドューが出ていた。これがまたすごい、老けっぷり。
多分、三十台半ばぐらいだと思うのだが、「ポーラX」に出ていた頃の
面影は消えうせ、そこには無精ひげを生やした、クマのできた眼に、
頬肉の垂れ下がったおじさんが座っていた。って、ちょっと誇張しすぎか。
ああ、老化は誰にでも訪れるんだなあ。

どちらとも言えない

2006-02-18 20:39:22 | フランス
去年一緒に働いていたフランス人女性がいたんだけれど、
彼女は普通のフランス人とちょっと違っていた。まあ、
僕のつきあいのあるフランス人なんてそんな大多数いるわけじゃないんだけど。

一番他人と違っているのは、口癖が「OUI ET NON」だったこと。
質問をするたびに、「ウィ・エ・ノン(どちらとも言えない)」と
よく言っていた。表現としてこれはあるけど、僕の周りでそんなこと
言うやつは彼女以外にいない。もともと、「ウィ」か「ノン」と
はっきり白黒つけるのがフランスでの会話の基本、のような印象を
持っていた僕にとっては結構新鮮だった。
そのうちその曖昧な返事は、彼女の思慮深さの反映だということが分かったが。

こっちのウィ・ノン会話に慣れてしまうと、
たまに日本から来た日本人の相手をするとき、はっきり
「はい」とか「いいえ」とか言い過ぎて顰蹙を買うことがある。
日本の会話は上記のような、とりあえず「どちらでもない」と
言うのがスマートとされるのかも。ていうかそういう文化。

bon enfant(人のよい)という形容詞をすごい否定的な意味で
会話の中で使っている同僚がいた。偽善者ぽい、というニュアンス。
「どちらでもない」というのも本当にどちらでもないのか、
ただ単に答えるのがめんどくさいのか、で偽善者になるもんな。

シャルロット・ランプリングという人

2006-01-26 16:13:16 | フランス
こないだテレビでやっていたフランソワ・オゾンの『スイミング・プール』に
出演していたシャルロット・ランプリング。今週は、『南へvers le sud』
という女性による売春観光をテーマとした新作映画の宣伝のためにテレビに
何度も出演していたんだけど、相変らずそのフランス語のうまさに驚く。
普通、イギリス人というのはすごいアクセントが強くて、外国語が不得手、
というイメージが僕の中で強いのだけど、彼女の話すフランス語はほぼ
完璧だし、聞いているだけだと、ほんと、フランス人が喋っているよう。

これは同じ世代の女優に属し、かつ同じ時期にフランスに来て同じく
女優業を今日までやっているジェーン・バーキンと対照的。彼女の場合、
「わざとやってんのかよ」と思うくらい、いまだに訛りがひどい。
歌唄っても、アクセントが目立つもんなあ。

思うに、訛りとかってフランスに住んだ期間は関係ないのかなあ、などと思う。
逆に住めば住むほど、最初の頃に習得した変な癖が強化されるんだろうな。
そういう僕も日本人アクセントが抜けなくて、いろいろ指摘されることがあるし。



そんなにプロバンスがいいか?

2006-01-09 16:25:50 | フランス
晩にテレビでフランソワ・オゾン監督の『スイミング・プール』
という映画を放映していたので、ダラダラと観ていたのだが、
観ているうちに、映画のストーリーとは別に原初的な疑問が沸いてきた。

そんなにプロバンスっていいか?

主人公の作家、シャルロット・ランプリングが滞在するプロバンスの別荘は
いかにもありがちなプロバンス瓦、石造りの大きな屋敷。そして庭には
よく刈り取られた芝生、プロバンスの空のような色を称えたスイミング・プールがある。
ランプリングが毎日昼食を取りに行くレストランも、オリーブの木陰に
テラスを張り出した気持ちのよさそうな場所。
とにかく映画中すべてプロバンスのスタイル・オブ・ライフが満載なのだ。

映画の舞台になっているのはリュベロン地方。アビニョンよりもっと
東、山のほうに入っていくところだ。

『スイミングプール』以外にも、いろいろ最近プロバンスを舞台にした
映画を見る機会があったんだけど、果たしてプロバンスってそんなに
魅力的な場所なのかなあ、なんて思う。夏は暑いし、乾燥しているし、
水泳だって海なんてまったく遠い内陸だから、プールがないとできない。
プロバンス料理だってそんなおいしいもんだったろうか????
あと冬から春にかけてミストラルが吹き荒れる。寒い上に風が強い、てか。
なんて個人的にはプロバンスって過大評価されている気がするんだが・・・。


きうりょうの良し悪し

2006-01-08 07:57:56 | フランス
仕事の関係でこっちに住む日本人女性に5,6人ぐらい会う機会があった。
会って話をしているうちに、なんか違う、なんか違う、という居心地の
悪さを感じだしたのだが、そのうちそれが何なんだか分かった。
彼女たち、そろいも揃ってきりょうが悪いのだ。

細い眉毛、細い目、小さい唇、小さな鼻。
要するにこっちの女の子みたいに自己主張のあるはっきりした顔じゃなくて
半病人みたいにぼーっとした顔なのだ。しかも話し方も下品。
ブスで下品っていいことないやんけ。って別に個人的恨みはないのだが。
で、思ったのだが、きっとブスは東京にもたくさんいたのかもしれないけど、
フランスみたいにはっきりした顔の子の多い、というかそれがスタンダード
の生活環境に住んでしまうと、たまに日本のブスを目の当たりにしてしまうと
ぎょっとしてしまうのだ。

で、驚いたのがその器量の悪い人たちの半分は既婚者なのだ。
昔から不思議なんだけど性的魅力のない女でも、ちゃんと相手を見つけて
結婚しているのはなぜなんだろう?
ほんと、性の世界って不思議だよなあ。

レ・ザンコニュ

2006-01-07 07:30:11 | フランス
80年代から90年代にかけて一世を風靡した
コミック・トリオ、レ・ザンコニュ(les inconnus)の
DVDが発売されていたので、試しに買ってみた。

レ・ザンコニュのことは以前から知っていたのだが、
フランス語のユーモアがそんなに分からなかったこともあって
あまり面白いと思うこともなかった。今DVDを見ても
すべて分かるわけではないので、適宜知り合いに意味を
聞いて助けてもらいながら、理解しているのだけれど。

レ・ザンコニュは、ディディエ・ブルドン、ベルナール・カンパン、
パスカル・レジティミュスの三人で構成され、社会風刺と言葉遊び要素
の強いギャグを売り物にしている。

DVDに収録された1スケッチ「les petasses(ビッチ)」では
ベルナール・カンパンとディディエ・ブルドンが女装し、ビッチになりきって
会話をする。

ディディエ「彼に誘われて、『グラン・ブルー』を見に行くの」
ベルナール「『グラン・ブルー』? ダサーい。その映画、テレビでもう10回も観たわ」
ディディエ「『グラン・ブルー』って知ってるの?」
ベルナール「『グラン・ブルーと黒い靴』でしょ」
(正しくは、70年代の映画『le grand blond avec une chaussure noire』と
『グラン・ブルー』(le grand bleu)の混同)
ディディエ「違うわよ、『グラン・ブルー』って海の映画よ、カニとか海老とか出てくる」

などと文章で書くと何も面白くないのだが、上記のようなギャグが満載なのだ。


定刻通り!

2006-01-06 06:10:22 | フランス
大したことじゃないんだけど、思い出したんで書いてみる。
フランスに来たばかりの頃、例えば閉店15分前に店に
入ろうとする客に対して、強面のガードマンが入店拒否する
光景によく出くわした。
これって「お客様は神様です」と一般に言われている国から
来るとショックな出来事だった。
まあ、これはフランスだけじゃなくてイギリスもそうらしいけど。

で長く暮らすうちにそんなことに驚きもしなくなったのだが、
最近このことについてフランス人の友達が解説してくれた。
要はスーパーのレジ係なんて低賃金で働かされているうえ、定刻通りにしか
時給は支払われない。つまり夜7時閉店なら、その時刻で報酬はストップなのだ。
そんな状況下で遅れてきたお客のために、サービス残業をする気なんか
到底起きないし、それがロジックであると。
なるほど、そう考えると労働時間をオーバーさせる撹乱要因に過ぎない
駆け込みの客は入店拒否されるよな。


あっち、ってどこ?

2005-12-29 16:49:42 | フランス
こっちに住む日本人の知り合いで、在仏歴がものすごく
長いのに、いまだにことある度に、「日本では~」みたいな
ことを口癖のように繰り返す人がいる。
それって新しい学校で、ことある度に「前の学校では~」と
言っている転校生みたいで、バカみたいだと思う。
誰も君の前の学校のことなんて聞いてないよ。

ということで自分は「日本では云々」みたいなことを言うのは
極力やめようと思い、「AU JAPON(日本では)」という
単語を使わないといけない場面ではいつも「LA-BAS(あっち)」
と言い換えていたのだが、昨日友人と話していて真顔で
「tu parles d'ou? c'est ou "la-bas"?」
(どこのこと話してんだよ? あっち、ってどこのこと?)
と言われてしまったぜ。
何の話をしてたかは忘れたけど。
まあ、言葉の問題じゃないんだろうけど。

最高気温が2度、最低気温が-2度とかそんな凍える日が続いている。
frisquetという単語を使ってこの寒さを形容していた人がいるが、
frisquetはうすら寒いから違うな。surgelé(冷凍の)って感じかも。


決まりごととウジェーヌ・アジェ

2005-12-14 06:55:26 | フランス
仕事相手のフランス人と電話でだらだら話していたら
いきなり

C'EST UN BATEAU(それは船です)

などといきなり言われた。なんだなんだ、と思って
でも文脈とあまりにもかけ離れているので、「また変なこと言ってる」
と思い聞き流したんだが、家に帰って辞書で調べたら
「そんなの月並みだよ」って意味だった。
たしかに、あるフォーマットに記入する文章のことを話していて
去年もその前の年も毎回、毎回同じことを記入している、
みたいなことを話していたと思う。確かにそんな文脈じゃ
使うだろうな。

ところで「決まりごと」とはなんて嫌な言葉なんだろうか。
ルーティーンなんてまったく興味がないし、人間の自由さを
奪ってしまうものだと思う。と言いつつ、毎日決まりごとを
単調にやることで僕なんか金もらってんだけどね。

ずっと前に知人にプレゼントされたウジェーヌ・アジェの
写真集を一人でパラパラと見る。ほんの100年ほど前の
パリ郊外が白黒写真の中に収められていた。
瞬間を切り取ったようなその写真の中の人々はけして裕福では
ないのだけれど、非常に強い、訴えるようなまなざしでこっちを
見ていた。アジェが今生きていたらどんな写真を撮るんだろうか。

ノルマンディーの入り口

2005-12-11 06:17:33 | フランス
ノルマンディーの入り口と言っても、ルーアンとかじゃない。
パリからTGVで1時間、24時間レースで有名なル・マン到着。
そこから鈍行に乗り換えて30分の場所にあるアランソンの町だ。
この人口5万人ほどの静かな町、アランソンは
ロワール川地方やブルターニュ地方から見たノルマンディーの入り口なのだ。

普通の土曜日は大抵アパートでぶらぶら掃除したり、昼寝したり
してるんだけど、今日に限ってアランソンになんだか行きたくて
しょうがなくなり、衝動的にここまで来てしまった。

アランソン駅前は冷たい風がヒューヒュー吹いている。
何の変哲もない街角が続いている。地方の典型的な小都市という感じ。
実は学生の頃、ノルマンディーのカンに語学留学していたのだけれど、
その頃の友達にアランソン出身の子がいてその頃からなんだか
この町が気になっていたのだ。

町の旧市街は石畳のショッピングモールがこじんまりと広がっている。
その先に前から見たかったLA HALLE AU BLEの建物が。
ここは昔の穀物取引所だったほか、家畜の取引も行なわれていたらしい。
今では改装されて、ちょっと中を覗くと地元のアマチュア画家たちの
個展をやっていた。とほほ。
円形の建物の上にはガラスの天井が。中から空を見上げると
12月の乾いた青空が透けて見えた。ノルマンディーの南、
サルト地方のどこまでも真っ直ぐな、森と放牧地しかない大地の
真ん中にある、閉じ込められたような小さな町。

ミス・フランスと言文不一致

2005-12-04 17:42:08 | フランス
テレビつけたらミスフランス2006の決戦大会をやっていた。
もう年の瀬なんだなあ。
フランス全土45ブロックのミスが一堂に会し、テレビ視聴者および
番組審査員の投票により、来年のミスフランスが決定される。
番組審査員の中にジャン・レノがいたのにもちょっとびっくり
したが(相変らず安い仕事をやっている)、よく考えたら
ミスフランスと言うのは非常に不公平な大会のような気がする。

というのも例えばコルシカのような人口が50万にも
満たないような地区でミスに選ばれて決戦大会に出場するのと
イル・ド・フランスみたいな、人口が1000万ぐらいの
地区でミスに選ばれるのでは難易度や競争率が全然違うのだ。
とここまで書いて、これって日本の選挙区の「一票の重さ是正」の
論理とまったく同じだな、と実感。
しかしだからと言って、ミス・イル・ド・フランスが他の地区の
子と比べて抜群に綺麗かと言ったら、そうでもないんだよなあ。
ホント、不思議。

関係ないが、雑誌のコラムで携帯メールフランス語というのを
見つけた。文章を省略するあまり、原文とかなりかけ離れている。
以下のような感じ。

Les flics fouten la merde, fo fair com a clichy.

正しくは、
Les flics foutent la merde, (il) faut faire comme à Clichy.

だそうです。サツがあちこちで騒いでいる、クリシー(街の名前、
暴動の発生地)みたいにしてやれ、みたいなニュアンスか・・・。
物騒だな。


モナガスク、モナコ

2005-11-21 06:04:14 | フランス
昨日はいつものようにテレビドラマを見ようと思い
テレビをつけると、1チャンネルも2チャンネルも
朝からモナコの大公即位の式典を実況していた。
ドラマ楽しみにしていたのに、ちとがっかり。

アルベール二世の即位の式典で例によって
ヨーロッパの皇室関係の番組の時には必ずといって出てくる
ジャーナリスト、ステファン・ベルヌがコメンテーターとして
出演していた。彼自体、フランス人ではないし(ルクセンブルク出身らしい)
傍目にはどうもぱっとしない、おおよそ皇室のようなきらびやかな
場所とは程遠いキャラなんだけどね。

ちなみにモナコは大公国、principautéとフランス語で言うが、
これはprinceつまり、大公が国を治めているからである。
princeと言っても、王子の意味ではなくここでは大公の意味だ。
いつかそんな話をフランス人の友人としていたところ、友人は
「でもどっちにしろ、モナコ大公のグリマルディ家の祖先は
海賊だったんだよな」などとのたまっていた。

モナコには大学生のころ一瞬いったことがある。もう今から
かれこれ15年ぐらい昔のことだ。というかあの近辺に
それ以来行っていない。ニースとか。マントンとか。
どうなってんだろうね、今頃。

行ったり来たり

2005-11-17 06:20:34 | フランス
仕事の関係で、お客を迎えにシャルル・ド・ゴール空港まで行く。
前日よく眠れなかったせいであまり元気がなかったのだが、
タクシーの運転手がやたらおしゃべりで次から次へと早口で
いろいろな話をまくし立てるので疲労倍増。疲れた頭で、
政治の話なんて聴くと「堪忍してくれえ」なんて気持ちになる。
サルコジとかドビルパンとか別にどうでもいいって。
彼は某日本人のデザイナーの運転手をしたところ、そのデザイナーに
気に入られ、航空券をただでもらい、日本を二週間旅行したことが
あるそうだ。「それって、なんかそのデザイナーに下心があったんじゃねえの?」
と一瞬、思ったが、本人にとっては自慢話のようだったので黙って聞く。

お客を空港でピックアップしパリ市内のホテルまで送っていく。
同じタクシーの中でお客と無味乾燥とした会話を交わす。
会社の仕事ってこういうのがあるから嫌なんだよなあ。
別に興味のない相手に対して、どうでもいいような、
興味のない話題について話をすること。
さっきの運転手は気を使って今度は黙り込んでいる。

仕事のあと、会社近くの市営プールに泳ぎに行く。
運動なんて滅多にしないのだが、無性に泳ぎたくなったのだ。
中年太りも心配だしね。なんて嘘。
プールは大混雑。僕のような会社帰りのサラリーマンが
多いと思われる。相変らずそれぞれが思い思いの場所で
思い思いの方向に泳ぐもんだから、ぶつかってしょうがない。
しかし、あのフィンって言うんですか、足ひれ、あれつけて
市営プールで泳ぐのやめてほしいっす。邪魔でしょうがねえよ。

夜間外出禁止令と底冷えのする週末

2005-11-12 20:38:54 | フランス
テレビもラジオも、週末にパリで暴動が
起こるんじゃないかと、戦々恐々としている。
というのも、携帯メールやインターネットのブログで
「パリでの暴動の呼びかけ」が盛んに流布されているから。
誰が発信しているのかはっきりとはわからないが、
郊外電車も警備強化、市内も警官を配備したりして
パリの街全体がピリピリしている。
しかも寒いし。明日の朝六時まではどんなデモも禁止だという。

ところで夜間外出禁止令を調べていたらこんな中身だという
ことが分かった。

*夜間(一般的に22時から朝6時まで)の人と車の徘徊禁止
*司法手続きなしの家宅捜査
*暴動煽動者への居住指定もしくは滞在禁止

禁止令を遵守しなかった場合、二ヶ月間の禁錮、
および(もしくは)3750ユーロの罰金だそうだ。

話は変わって、フランス語を話していて、「放火する」という
表現を、mettre du feuとうっかり言ってしまったら、
間違いを指摘された。正しくは、mettre le feu。本当に冠詞は
面倒くさい。一つ一つ覚えていかないといけないから。
例えば「自転車に乗る」、というのはfaire du véloで
部分冠詞になるんだよな。





何も変わらない

2005-11-11 16:59:17 | フランス
昨日のテレビニュースでは内相であり、次期大統領候補
とも目されるニコラ・サルコジが
「暴動に参加した外国人は、不法滞在者であれ、合法的な
滞在者であれ国外追放すべき」と発言したことで大騒ぎ。
もともと今回の騒動も一番最初に機動隊と郊外の暴徒との
小競り合いがあったときにサルコジがこの暴徒らを
「社会のクズ」扱いしたことが彼らの怒りに火を注いだのだ。

ある暴徒が言っていた、
「サルコジの言葉に復讐するために放火してるんだ」と。

この状態を見てある小学校の教員がコメント。
「すべて絶望のエネルギーが噴出しているだけ。彼の
表現方法は一つしかない、破壊することだけ」

テレビ番組では今度は今回の暴動の原因をHLMを
高度経済成長期に無計画につくり、移民のゲットーを作ってしまった、
という都市計画の失敗、としていた。
ある友人(郊外とはおよそ関係ないような)は
国内外の扇情的な報道のあり方に憤っていた。
などと各人が勝手なことをそれぞれ言っているんだけど、
一つ変わらない部分がある。

サルコジが好き勝手ことを言おうが、今回の暴徒対策で
明らかに首相のドビルパンのほうが存在感を強くしようが、
60%近くのフランス人は相変らずサルコジを支持しているのだ。
いくら言論抑圧だの、治安強化のための行き過ぎた取締りだの
と言ってサルコジを知識層や左派が批判しても
やっぱり国民の半分以上はサルコジを支持しているのだ。
何も変わらないんだなあ。