く~にゃん雑記帳

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<丹波一の宮・出雲大神宮> 華やかに鎮花祭 出雲風流花踊りなどを奉納

2013年04月19日 | 祭り

【伊勢大神楽や空手、日本舞踊なども】

 京都府亀岡市の出雲大神宮で18日、「鎮花祭(はなしずめのまつり)」が行われた。神事は午前10時から雅楽が奏される中、厳かに執り行われた。本殿の御扉開きや宮司の祝詞奏上に続いて神楽「浦安の舞」。拝殿で巫女2人が最初は扇、その後は鈴に持ち替えて舞を奉納した。神事終了後には華やかな出雲風流花踊りや伊勢大神楽など神賑行事が拝殿を中心に繰り広げられた。

  

 出雲大神宮はJR山陰線亀岡駅の北約5キロの御神体山(御蔭山)の麓にある。祭神は大国主命と后の三穂津姫命。この神社は古くから「元出雲」といわれており、「元」とつくことから島根県の出雲大社より古いとの言い伝えもある。社殿創建は和銅2年(709年)といわれ、現在の社殿は鎌倉時代のもので国の重要文化財(旧国宝)に指定されている。

 

 鎮花祭奉納行事の最大の見どころは京都府登録無形民俗文化財の出雲風流花踊り。本来は雨乞いの踊りで、起源は古く室町時代には既に行われていたという。明治16年(1883年)の大旱魃を最後に途絶えていたが、約90年前の大正13年(1924年)、昭和天皇御成婚の記念行事として復活した。

 花踊りの構成員は踊り手と唄方・笛方、「新発意(しんぼち)」と呼ばれる笹竹を手にした踊りの進行役から成る。踊り手は四季を彩る造り花で飾った花笠を被り、色とりどりの装束を身にまとう。手には小型の締め太鼓。まず参道で踊りを披露した。縦一列に並び「入端」という曲に合わせて太鼓を上下に打ち振りながら踊る。この後、拝殿を囲んで輪踊り。「ハア、ソリャ」の掛け声とともに、時計回りで「一の宮踊り」「正月踊り」などを踊った。

 

 

 花踊りの後も拝殿を中心に女性デュオの歌唱、伊勢大神楽、空手、地歌舞、日本舞踊、居合道などがにぎやかに行われた。伊勢大神楽は伊勢神宮に参拝できない人のため各地に出向き、お札を配ったのが始まり。この日は丹波地方を回檀(かいだん)中の「渋谷章社中」が勇壮な獅子舞や放下芸(曲芸)を披露した。

 番傘の上で茶碗や5円玉をくるくる回す「傘の曲」などに続いて、放下芸の目玉「魁曲(らんぎょく)」が演じられた。男性の肩に乗った獅子が華やかな花魁(おいらん)に変身し、両手で日傘を広げて片足立ち(上段の写真㊧)。その直後にはオカメに早変わりした。曲芸をする太夫と「チャリ」と呼ばれる道化師の軽妙な掛け合いも観客の笑いを誘っていた。放下芸は大道芸のルーツともいわれる。

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