く~にゃん雑記帳

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<東大寺> 奈良の大仏さん、きれいに“お身拭い”

2023年08月08日 | 祭り

【緊急避難訓練や放水訓練も】

 奈良市の東大寺大仏殿で8月7日、本尊廬舎那仏坐像(国宝)の“お身拭い”が行われた。大仏に積もった1年間のほこりを払って、清々しいお姿でお盆を迎えてもらう夏の恒例行事。白装束・草鞋姿の僧侶や信者ら約170人が箒やハタキを使って隅々まで掃き清めた。この後、緊急避難訓練や放水訓練も繰り広げられた。

 お身拭いは大仏の魂を抜く法要に続いて行われた。大仏殿の開門はこの日もふだん通り午前7時半。7時40分すぎに到着すると、まもなく螺髪に覆われた頭頂部に、白装束の数人が現れて掃除を始めた。大仏の高さは約15mもある。その頭頂部には木組みの内部をアスレチックのようによじ登るそうだ。足場のないお顔から胸にかけてはロープで吊り下げられた3つのゴンドラに乗って行う。

 「もっと上げて。ゆっくり、ゆっくり」。手のひらを前に向けた施無畏印(せむいいん)の右手。その腕のそばでマイクを持った担当者が下でロープを引く人たちに指示を出していた。お身拭い参加者は事前に役割分担が徹底されている。ゴンドラ3人の背中などには「中」「西」「東」の大きな文字。他の人たちの名札にも「御頭」「御手」「荘厳具」「蓮弁」などと担当場所が記されていた。

 お身拭いは約2時間にわたって行われた。清掃を終え回廊に下りてきた人たちはみんな汗でびっしょり。「御頭」の担当者は「下は涼しいけど、上(頭頂部)はとにかく暑くて」と話していた。掃除が一段落すると、大仏の背後では過去1年間に納められた写経の“胎内奉納”の作業が行われていた。お身拭いに使われた箒などの道具類は一カ所にまとめて置かれていた。

 一方、大仏右手前の天井からは見慣れない円筒形の袋状のものがするすると降りてきた。「あれ、何?」。多くの参拝者が不思議そうに見上げていた。しばらくして上から中を伝って現れたのはヘルメット姿の消防隊員たち。後で隊員に伺ったところ、火災などの緊急避難用の垂直式シューターとのことだった。

 午前9時45分からは放水訓練も行われた。大仏殿前に広がる芝生の東西から上向きに高々と放水開始。同時に、建物の軒下からも幾筋もの水が一斉に噴き出した。まるで横長の噴水みたいで、水しぶきが建物に降り注いでいた。東大寺では8月13~14日に大仏殿が「夜間参拝」(入堂無料)として開放され、15日には「万灯供養会」が営まれる。


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2 コメント

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Unknown (奈良大仏)
2023-11-12 05:52:39
奈良大仏
Unknown (秋谷綾乃)
2023-11-12 05:53:09
中武賢臣

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