く~にゃん雑記帳

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<三田崇博・世界遺産写真展> 珠玉44点「ラテンアメリカの遺産」テーマに

2013年04月13日 | 美術

【けいはんな記念公園内ギャラリーで14日まで】 

 奈良県生駒市出身の写真家、三田崇博(さんだ・たかひろ)さん(38)の「世界遺産写真展2013」が12日、けいはんな記念公園(京都府精華町)水景園内の「ギャラリー月の庭」で始まった。テーマは「ラテンアメリカの遺産」。昨年10月末から今年1月末にかけて訪ねた南米の世界遺産の写真を中心に44点の作品を展示している。14日まで。

 

 三田さんは2008年からライフワークとして「世界1周世界遺産の旅」を始めた。以来、日本と海外をほぼ3カ月ごとに行き来し、各地で写真展を開いて撮影旅行の資金を蓄えてはまた海外に出るという生活パターンの繰り返し。これまでに訪ねた世界遺産は約55カ国・地域、260カ所に上る。今回の南米取材旅行は第8弾で、古代遺跡のマチュ・ピチュ(ペルー)や大瀑布イグアスの滝(ブラジル)など9カ国26カ所を訪ねた。

 今回最も印象に残ったのはアルゼンチンのロス・グラシアレスの氷河という。「往復10時間を要したが、険しい登山道の先にその光景を見られただけでもその価値があった」。高さ80mの氷河が崩落する瞬間を捉えた写真はその轟音が聞こえるかのよう。ナスカの地上絵はセスナから撮ったが「その大きさに驚いた」。よく見えるように機体をたびたび傾けてくれたのはよかったが、おかげで飛行機酔いしたそうだ。

 

 マチュ・ピチュの写真(上段の写真㊧)は今年元日の朝6時ごろに撮影した。麓の村で民芸品を売っている市場を撮影していると、子ヤギを抱いた少女がカメラに向かってにっこり(写真㊨)。その表情が実に愛らしい。チリ・チロエ島にあった木造の教会は鮮やかなオレンジ色の外観が青空に映える(下段の写真㊧)。ブラジル・パンタナル保全地域の大湿原の朝焼けは燃えるような色彩が感動的だ(写真㊨)。この湿原、広さが日本の本州の面積と同じぐらいというからびっくり!

 満天の星空に覆われたボリビアのウユニ塩湖、精緻な彫刻で飾られた同じくボリビアのサン・ロレンツ教会、チリ・イースター島のアモイ像などの写真も印象に残った。中でも立ち並ぶ黒いアモイ像と、太陽が地平を赤く染め上空に満天の星空が見え始める瞬間を切り取った写真は悠久の時の流れを感じさせた。

 この写真展に合わせ「旅」をテーマにした「美写研」の写真展も同時開催中。「ラテンアメリカの遺産」展はこの後17日から25日まで大阪府立近つ飛鳥博物館(河南町)で開く。また、これまでの撮影旅行の集大成として「心の旅で感じる世界遺産08―12」を15~27日に大阪市のニューオーサカホテル心斎橋で、5月6~12日に奈良市右京のサンタウンプラザすずらん館で開く予定。三田さんはその後、5月後半から北米への撮影旅行を計画しているそうだ。

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