かるさんのgooブログ <北国たより>

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秋の五能線の旅  ⑥ 

2013-11-02 16:10:00 | インポート

 ---木造駅の遮光器土偶--

まだ五能線を旅しています。Img_4400
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 司馬遼太郎の紀行本に「街道をゆく」という43巻に及ぶ名著があります。<o:p></o:p>

 そのうちの第41巻「北のまほろば」は全巻のなかでも出色です。

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 津軽と下北、あるいは南部の一部も含めて、本州最北の地の文化や歴史を語ってくれています。<o:p></o:p>

 この巻の目次の最初のほうに「木造駅の怪奇」というページがあり、鰺ヶ沢方面へ行く途中、亀ヶ岡遺跡がある「木造駅」に立ち寄ります。

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 その場面の文章を一部拝借します。Img_4395
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JR木造駅に出た。<o:p></o:p>

 木造駅は町域の北東のはしにあって、まわりには人家が密集している。(略)

駅舎をみて、仰天する思いがした。遮光器土偶が、映画の怪獣のように駅舎正面いっぱいに立ちはだかっている。<o:p></o:p>

 巨大土偶の太い片足が、駅舎正面の軒を貫いて地面を踏みしだいているのである。近づいてさわってみると、プラスチックらしかった。(略)<o:p></o:p>

 駅舎は町が建てたものだという。

津軽人一般の気質として、過剰な反省と自己嫌悪、あるいは自己憐憫や自己卑小化があるとされるが、気弱とされる津軽人も、ときに床を蹴やぶって起ちあがるときもある。それがこの巨像かもしれない。(略)Img_4404

この巨大遮光土偶を見て、この巨像に耐えている町のひとびとの度胸のよさをおもった。

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 「子供がひきつけをおこしかねません」<o:p></o:p>

 という人もいて、私どもと同じ尋常の人もいると安心したが・・・()

ともかくも、度肝をぬかれるような駅舎というのは、世界でもめずらしいのではないか。<o:p></o:p>

 

 というように、あの司馬さんも訪れてびっくりしているのです。<o:p></o:p>

 いまから18年前にこの文章を読んで、一度は木造の駅舎へ行って見たいものと念願していたのです。Img_4411

遺跡巡りが好きで、数年前に山内丸山遺跡は訪れたものの、亀ヶ岡遺跡と遮光器土偶の駅舎は見逃していたのです。<o:p></o:p>

 (亀ヶ岡遺跡からは、平安の昔から発掘遺物が多く、貴重なものが世界に散らばっていて世界的に名のある遺跡とのこと)<o:p></o:p>

 今回の旅で、ようやく念願の「木造駅舎の遮光器土偶(シャコちゃんと愛称でよばれています)」に会うことができました。Img_4417_2
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 次の列車までの、昼の短い時間の散策でしたが、駅前通りには人っ子一人居らず、のどかな?木造の町のありさまでした。
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 司馬遼太郎氏の感想に、さもありなんと頷きながら乗る列車、

ここから次の目的地「五所川原」までは、駅一つの近さです。

Img_4426

 

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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
木造駅、趣きあるますね。 (ユトリロ)
2013-11-04 21:36:27
駅舎の土偶には驚く。
karusanさんの
「司馬遼太郎といく紀行の旅」って
いうのも面白いかもって
おもっちゃいました。

秋の風情を感じられるお写真が続いて
良いですね~
返信する
>とりさん、 (karusan)
2013-11-04 21:45:08
きょうのお休み日はどちらまで行ったのでしょうね。

若いころから司馬遼太郎の作品に魅せられて、自分なりにですが、大きな影響を受けました。

「街道をゆく」に書かれた場所への「ツアー」もあるくらいですから・・・・

五能線の旅もあと2ヶ所で終りになります。
返信する

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