かるさんのgooブログ <北国たより>

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水をさす・・・

2006-07-31 22:32:00 | インポート
いえ、いえ、決して「二人の仲を邪魔しよう」って話しではありません。「水を注す」はなしです。

この国は火山列島で成り立っている・・・と言うことを小学校のころから教えられてきました。
活火山の恐ろしさもさることながら、日常は副産物の「温泉湧出」の恩恵の方に心が傾きがちとなります。

この国の人々の温泉好きは世界的にも例を見ないと言われています。
旅行と言えば宿泊地は温泉宿と相場が決まっていますし、今や村にも街にも「日帰り温泉」が林立し賑わっています。

不思議に思うのですが・・・
何処の温泉宿も肥大化して大きな浴槽を数多く増設しています。その上それぞれの部屋にまで個別の浴槽を設け差別化を謳っています。
「源泉の湧出」には所詮限りがあるでしょうに、需要と供給の原理をどう理解すればいいのやら・・・

喩えば、「魚沼産のコシヒカリ」が生産量以上に市場に出回っていることに似ているのでは・・・と思ったりしていました。

前置きがいささか長くなりました。
以上のことどもと少々意味合いが違いますが、「水を注す」の話しはこうです。

北国の優駿の産地として知られる、とある町の温泉が騒動の元となりました。
この町の第三セクターが運営する温泉「あ○るの湯」に川の水が使用されている・・・という疑惑が数年前から流布されていたようです。

ここへ来て、この温泉を掘削しその後これを受託運営している業者の元従業員が「確かに川水を温泉井戸に注ぐパイプを設置した」と告発したのです。
つい最近まで町も業者も「そんな事実は無いッ!!」と強く否定していました。

その疑いを晴らそうと掘削業者と町が「川水引き用パイプ」探しを実行したのです。
実は噂が流れた昨年4月に、密かにこのパイプは撤去されたいたのですが、今回その一部の「撤去洩れパイプ」が見つかりました。

この温泉井戸に「川水は注されて」いたのです。

もともとこの温泉は1700Mほど掘削する必要があったようですが、実際には1000M未満ほどしか掘られてなかったことも判っています。
温泉の掘削は成功報酬が基本となってるようで、掘削が短く短期日で湧出すればそれだけ報酬は大きいことになります。

けっきょく「あ○るの湯」は温泉の名称をはずし、単なる銭湯として継続することにしたようです。

わずか数年前、長野県の「白骨温泉」が本来の乳白色でないことから端を発した「源泉加水、ニセ表示問題」は全国に波及し、法令の改正にまで発展しました。

有限であろう「源泉」を保持し続けるためには「加水」や「濾過循環方式」もまた止むを得ないところでしょうが、それならそれで利用者へ「明確な告知」をなすべきです。

「加水」を川水で補うなどは論外なことですが、業者の悪知恵や行政の監督不行き届き、相変わらずの三セクの他人任せは、温泉好きの人々の心に・・・

まさに『水を注す』ことになりました。

コメント
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