かるさんのgooブログ <北国たより>

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旅から帰って・・・・② 

2014-07-06 11:14:38 | インポート

――知らなかった偉大な業績――

故郷に帰るたびに、あたたかく迎えてくれる旧友グループが2組あります。

ふだんはあまり顔合わせはしないようなのですが、わたしの帰省を待って集まってくれます。Img_4227

そのグループの一つが、三条市下田(しただ)という地にある、漢学の里「諸橋轍次記念館」に連れて行ってくれました。

 この地から、このような偉大な学者が生まれ育ったことをこの日まで知りませんでした。

明治16年(1883年)生まれで、昭和57年(1982年)にほぼ100歳で亡くなるまで、漢字の整理と辞典の作成に尽力されました。Img_4240

若いころ中国に留学し、満足できる和漢の辞書が無かったことから、のちの「大漢和辞典」制作につながったとのことです。

 たまたま「大修館社長・鈴木一平」の要請があり、「大漢和辞典」の構想ができ、1929年(昭和4年)本格的な制作が開始されました。

 1943年(昭和18年)に第1巻が完成しましたが、東京大空襲で膨大な資料を失ってしまいました。

 幾多の困難を乗り越え、1960年(昭和35年)に『大漢和辞典全13巻』が完成し、この功績で「文化勲章」を受章しています。Img_4225

 晩年、「都留文科大学」の学長などを務め天寿を全うしたとのことです。

 この「大漢和辞典」、製作開始以来35年の歳月と、延べ6万人の労力、時価にして約10億円に達する巨額の資金を要したとのことです。

 ちょくせつ利用したことはありませんが、この「大漢和辞典」が種々の国語辞書・辞典の大基になっていることは間違いありません。

Img_4250棚田が点在しそうな静かな山あいの広い敷地に、氏の生家まで移築されて建つ「諸橋徹次記念館」は訪れる人も少ないようです。

 降る霧雨と夏草の匂いだけが氏の偉大さを語り、ひっそりとしていました。

Img_4233

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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以前は、漢和辞典、国語辞典をよく利用していまし... (harusan)
2014-07-08 18:33:24
「大」は、その産みの辞典なんですね・・・。
どれほどの膨大な量が編集されているのか・・・想像できません!
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>はるさん、 (karusan)
2014-07-08 22:08:21
そうなんですよ、とても私たちの手に負える辞典じゃありませんね。

でも、興味本位でも一度めくってみたくなりました。
返信する

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