かるさんのgooブログ <北国たより>

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矮子看戯(わいしかんぎ)・・納豆騒動によせて      

2007-01-24 00:30:00 | インポート

年があらたまっても、世相の暗さは一向に好転の兆しが見えません。

日々報じられる「殺人、強盗事件」「談合、税の浪費」、中央・地方を問わない「政事屋の奇怪な金銭感覚」「もの作り屋の消費者への裏切り」「ガス洩れ事故」「自然の猛威による被害」などなど・・・

一々論じる、その気分すら萎えてしまうありさまです。

久しぶりに四字熟語で『矮子看戯』と書きました。
その言うところは・・・
《物事を判断する見識のないこと。自分の見識を持たず、付和雷同することのたとえ――直訳すれば、背の低い人が芝居を見ると、前の人にさえぎられて舞台がよく見えないので、人の批評にわけもなく賛同することからきた言葉》だそうです。

「納豆ダイエット」の捏造放映問題が今日もニュースを賑わしています。CAFÉ友の日記にもあちこちで取り上げられていました。

あの番組を直接観ていませんでしたから、詳しいことは解りません。
ですが、放映の翌日訪れたスーパー店の棚に、ほとんど納豆が無くなっていたことにビックリし、テレビ放映の所為であることを知りました。―――「○かめ納豆」さんのように《生産が間に合わないお詫びの新聞広告》を全国的に発信していたところもありましたが―――

放映が捏造されたデータによるものと報じられ、「飛びついた消費者」「増産体制を取った生産者」の顛末はみなさんご承知の通りです

今回の「納豆ダイエット」に限らず、「ダイエット(健康)食べ物」を取り上げているTV番組が数多くあります。

いま、この場で思いつくだけでも「紅茶キノコ」「米ぬか」「ココア」「黄な粉」「にがり」「もろみ酢」「バナナ酢」「寒天」・・・
それらが取り上げられる都度、たちまちお店の棚から商品が消えてしまいました。

で、その後いつの間にかブーム?が去り、飛びついて実験に加わった人々の効果がどうだったのか、残念ながらTVでも取り上げられず、人々の話題にもなりません。つまるところ「一過性」に過ぎません。

『フードファディズム(食の流行かぶれ)』という言葉があるようです。
その言うところは「食べものや栄養が健康に与える影響について、消費者が過大に評価する傾向」だそうです。

ダイエット(体重減らしを主眼だとした)について言えば、通っているフィットネスジムの仲間の様子を観察してもなかなか大変なことです。

何年も、ほぼ毎日と言っていいほど、ウォーキングマシン、自転車漕ぎをそれぞれ一時間、エアロビを一時間・・・と言ったハードなスケジュールでカロリーを燃焼させても、減量に成功する人はそう多くは居りません(個人差はありますが、、、)

しばしばTV放映される「ストレッチもどきの運動」や「食べもの摂取」などで一週間後に「お腹周りが?センチ凹んだ」・・・などの類を、私はいつも眉唾もので観流しています。

結局のところ、人は普通の食料を「まんべん無く、適宜な量」摂取し、「疲れない程度に身体を動かす」ことで適度な健康体が維持できるのだろうと思っています。

「納豆ダイエット」の捏造放映でTV会社が指弾され、飛びついた消費者は怒っています。

もちろん当該TV会社の責任は免れないところですが、それ以上に「物事を判断する見識を持たない」消費者側にこそ大きな責任があるのでは・・・と強く思います。

言えることは、人々が「フードファディズム」の呪縛から開放されない限り、この世からこの種の「大騒ぎ」は無くなりはしない、ということになります。

『矮子観戯』の四文字をあらためて噛みしめて見る・・・そんな感想を抱くこの頃の世相ではあります。

コメント
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