若いころに、広い世間を知りたくて故郷を出てから数十年・・・・
年齢を重ねて行くにつれ、幼かったころの故郷での小さな出来事を断片的ながら、鮮明に想い起すことが多くなりました。
NHKで放映中の「にっぽん縦断こころ旅」をしばしばですが観ています。
2011年からスタートしたこの番組は、役者の「火野正平」が、視聴者からのリクエスト手紙を基に、希望した場所・風景を自転車で訪ねるという「ドキュメント旅番組」です。
私生活でとかくの悪評を立てながらも、時代劇では「絶妙の悪役」を演じて健在なかの役者です。
飾らず地で行き、通過先々の地元の人々との交流は見ごたえがあります。
なによりも自転車での旅で、田舎道や生活道路を走り抜ける「旅番組」は新鮮さがあります。
訪問リクエストの便りを出す人々は、多くは年齢が高くその昔の故郷や転居先、訪問先の想い出を鮮明に持ち続けているのです。
2015年のいまは、群馬県から栃木県に入り「足尾銅山」があった地域を走っていました。
これから何回目かの「福島県」への旅になるのだそうです。
個人的な思いですが、NHKの数ある番組の中で、ダラダラ続く「朝昼の連ドラ」や「下手なトーク番組」よりも何倍もの面白さ、楽しさがあるのです。
なによりも悪評紛々だった「火野正平」が、ライフワークとも言える健全な番組に出会ったことを嘉したいのです。
すっかり定着した「とうちゃこ」と「チャリオ君」の言葉と共に、これからも続くだろう自転車の旅です。
事故に遭うことなく、元気で走り抜けて欲しいと願うところです。