かるさんのgooブログ <北国たより>

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日々、失われて行くもの

2005-04-30 22:57:00 | インポート
このページ、さしたる理由もなく間遠になって居りました。

先回の記載がちょうどひと月前の3月29日となっています。お友達のYさんからもお叱りのような、励ましのようなお言葉をいただきました。

4月ひと月、この僅かな日数のあいだに、世の中さまざまなことが現れては消えて行きました。

「ホリエモンの戦い」は、結局マネーゲームの様相を呈し、なんとなくの手打ち式で終りました。あの国民を巻き込んだ大騒ぎはいったいなんだったのか?と、思いの捨て場もありません。


「ジュウタン叩きおばさん」も世間の耳目を集めました。
事の発端はともかくとして、10年もの長い年数を標的にされた近隣居住者の苦悩をお察しします。
行政は、口を開けば取り締まる法律が無いから、民事不介入だからとノタマイます。
地方、中央政界問わず本当に国民が望んでいる法律を作ろうとはしません。常識を超えた「悪質行為」に、弱い善意の庶民は泣かされ続けます。


突然のように沸き起こった「中国国内の反日デモ」でした。韓国でも規模こそ違い同じようなことが起こっています。
確かに「靖国参拝」問題など、こちら側にもいささか配慮の欠けた面が無きにしもあらずです。

ですが、やっぱり彼の国々の内政の諸問題から「自国民の目を」逸らす意図が見え見え・・・と思わずには居れません。

とは言え、2月12日のこの雑記にも少し書きましたように、「韓流」などと表面現象にのみ浮かれることの危険性を忘れてはなりません。
中国に対しても「政冷経熱」などと多寡をくくってしまうことで良いのかどうか・・・予断は許しません。

それにしても戦後60年、先人の犯した「侵略」という愚行の償いを何世代まで背負わねばならぬのかと、気が遠くなる思いです。

しかし、ドイツの「ナチス悪役」映画が、未だ際限もなく上映されることと比べてみれば(それを楽しく観ている私たち、、、)この国は、まだ救われているのかもしれません。



「反日デモ」も沈静化してホッとしたのも束の間、25日「JR尼崎脱線事故」が人々を震撼させました。

終日報道される現場からの映像、被害者の様子、何よりも唐突に尊い命を奪われた犠牲者の無念さと、ご遺族の悲しみ憤りに強く思いを馳せます。

この時点で犠牲者は107人の多きになりました。なんともやり切れない惨事ではあります。

大事故の原因、そうなることの「近因、遠因」が喧しく言われています。
直因は運転手の「運転ミス」に間違いないところでしょう。

もちろん「JR西日本」を始め、所轄官庁、科学者、技術者などなど総動員体制での、一刻でも早い「原因究明」を願い、今後の無事故対策の手段として欲しいものです。

そう書きながらも、あえて言いたいことは「この種の事故が単純に技術論で済まされるのかどうか?」という点です。

世の中の利便性、技術の進歩の名のもとに「交通手段のスピード化」はいやが上にも高まっています。
乗り物そのもののハード面、運転時間の短縮によるダイヤの過密化などのソフト面・・・どちらも際限もなく高目に持って行こうとしています。

東海道新幹線の最高速度、「300km/H」以上を目指しているとの話も聞きました。それによる東京~大阪間の所要時間短縮はほんの「数分」でしかありません。

どんなに技術が進歩しても、最終的にそれを動かすのは人間です。訓練による技術の向上、安全への細心の配慮は当然ですが、所詮人には「過ち」がついて廻ります。

いかなる乗り物も「速度の上昇と事故の発生率」は比例します。わずか数分の時間短縮のために「危険を増大」させていいものかどうか・・・・

通勤電車の数十秒の遅れに苛立つ私たち利用者です。
新幹線や飛行機が遅れれば「会議に間に合わない・・」だの「結婚式に参列できない・・」、「楽しい旅行が台無しだ・・・」などなど、苦情を並べ立てます。

もちろん「予定通り安全」な運行こそ望ましいのは当然です。

しかし、一旦事故が発生すれば多大な犠牲者が生じ、その陰で悲嘆に暮れる無数の家族が居ることを思うとき、私たち利用者の一人一人が「そんなに急いでどうするの?」と言ったような、昨今、日々失いがちな「強いゆとりの通念」を想い起こさねばなりません。

そうでないと、技術者達のスピード化への欲望は変らず、これからも『この種の大惨事は繰り返される』に違いありません。

――繰り返しますが、「尼崎脱線事故」はどうにも悲惨としか言いようがありません。



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