かるさんのgooブログ <北国たより>

身近な話題を画像といっしょに・・・

『旭山動物園』への思い

2004-09-24 00:27:00 | インポート
北海道の中央部に位置する、道内第二の都市「旭川市」が、いま全国的に注目されています。

旭川と言えば、雄大な「大雪山連峰」を背景にした道内屈指の農業地帯として知られております。
第二の都市とは言え、人口は約36万人で札幌市の人口のほぼ2割しかありません。

その旭川市の郊外の丘陵地帯に『旭山動物園』と言うわりと小さな市営の動物園があります。

この旭山動物園が、いま、全国的に名を馳せています。
23日のNHK「クローズアップ現代」でも取り上げられておりました。民放の全国版でもたびたび話題になっておりましたので、みなさんもすでにご承知のところでしょう。

8月末の好天の一日、この動物園へ行って来ました。
驚いたことに、関西、関東からは言うにおよばず、台湾、香港からの観光客も数多くいらっしゃいました。
もちろんこの動物園だけがお目当てでなく、道内観光の一つとして組み込まれたスケジュールではあるのでしょうが・・・・

園内は大人も含めて、子供たちの喚声で賑やかなものでした。

この小さな動物園の7月、8月の入園者数が、あのメジャーの「東京上野動物園」のそれを超えたと言うのも頷けます。(東京が酷暑期間中のことですから、若干割り引いてやらねばなりませんが・・・)

その上、この20日には「今年度の入園者数が100万人」に達したとのことです。
この数は35年前に、札幌市円山動物園が記録して以来のことなんだそうです。

数年前には入園者減にあえぎ、市議会で閉園まで検討されたこの「旭山動物園」が、わずかな期間にどうして「全国的トレンド」になったのか??

なによりも「動物の生態を生かした」ユニークな展示方法が人気の秘密のようです。

動物を、ただケージに入れて餌をやるだけでなく、動物個々の習性、動作をありのまま、見る人の目線で、可能な限り見せようとする努力が、ふんだんに見て取れます。

もう一つ、「飼育案内係」というスタッフの位置付けです。
いままでの例で行けば「飼育係」は担当動物の世話をするだけでのようでしたが、ここでは入園者への説明役はもちろん、案内看板まで自分たちで作成するのだそうです。

そこには入園者への思いやりと、少しでも動物達を判って欲しい・・・と言う情熱が感じられます。

行政を説得し、苦難を重ねてこんにちに至った園長さんの言葉が印象的です。

『自分も含めて職員に言い聞かせていることは《自分が感動しなければ、人に感動を与えられない》ということです』・・・・と。

商品のニセ表示、食品の産地偽装、税金の不正流用を“不適切な支出”とシラを切り通す官僚、などなど、、、、やりきれない世相が蔓延するこの頃です。

甲子園大会での「駒大苫小牧高校」の優勝と並んで、「旭山動物園」の快挙は、この夏北海道での喜ぶべき出来事の一つとして挙げねばなりません。

北海道観光をご計画のみなさん、一度ぜひ「旭山動物園」にも立ち寄ってみてください。冬も開園して居るそうですから。。。。。。
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ふるたの泪に思うこと

2004-09-19 01:25:00 | インポート

プロ野球選手会がとうとう「ストライキ」を宣言し、18日、19日の両日実行することになりました。

記者会見の後、各放送局を生出演した「古田会長」がフアンに詫び、励ましのFAXに思わず泪したシーンを見て、「選手会」の苦渋の選択をあらためて思い知りました。

反面、会談の決裂をすべて「選手会」の所為にする各球団の経営者たちです。

経営難による二球団の合併から端を発した、四ヶ月に及ぶプロ野球界の騒動に対して、私は一貫して選手会を応援してきました。

「日本プロ野球組織」のメンバーである各球団の経営者の無能ぶりと、頭の古さ、なによりもその「奢り昂ぶった」言動には吐き気すらもようして来るのです。

なるほどプロ野球の球団は「私企業」ではありますが、野球競技のプレーヤー(選手達)の演技とそれを観戦し応援する観衆(フアン)との一体感は、すでに立派な一国の文化ではあります。

経営難に陥ったからと言って、選手達やフアンを蔑ろにして単純に縮小へ走ることは、許されるべきことではありません。

もちろん、資本主義の社会ですから「市場原理」に適わなかった企業は、その土俵から去らねばならないことは当然です。プロ野球球団もその例外ではありません。

ですが、同じ営利企業でも普通の「製造業や流通業、サービス業」と「プロ野球球団」は存在意義が違う・・・と思うのです。(この部分、上手く表現できませんが、、、文化を継承する存在として、とご理解ください)

そこのところを、各球団の経営者たちは解かっていないのです。

問題の解決は単純です。
かって、彼らがそうして来たように「欲しい人に売って」球団そのものを存続させれば良いだけの話しです。(メジャーリーグはこの方法です)

すでに新進気鋭の「若手経営者」達が名乗りを挙げました。フアンにとって球団経営を誰がやろうが構わないのです。
「IT屋」や「ネット屋」だろうが、「牛どん屋」でも「食堂受託屋」でも何の不足も言いません。
立派に経営し、選手達が素晴らしいプレーを観せて呉れればそれで良いのです。

今の「日本プロ野球組織」は、まるで中世の「座」を思わせます。
辞書によれば
「座」とは・・・中世、商工業者などの同業組合。貴族・社寺の保護を受けて商品の製造・販売上の独占権を有した・・・とあります。

時代背景は「平安末期から戦国、徳川初期ころ」の話です。とにかく己の権益を守るため「新規参入者」を頑なに拒んできたのが「座」という組織です。

彼らは、大企業の経営者・・・などと「大きな顔」をしていますが、なんのことは無い中世の商売人とさして変りが無いことに気がつきます。

折りしも「秋の彼岸」がやってきます。
すでに亡霊と化しつつある球団経営者のご老人達、ボチボチお迎えが参る頃でしょうか??

三途の川を渡る前に、その「奢り昂ぶった」こころ根が「白か黒か?」、、閻魔大王の審判を仰いでみては如何なものかと・・・・余計な心配をしてしまう今日この頃ではあります。

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喜ぶべきか、悲しむべきか――ある新聞社の受賞 

2004-09-03 00:12:00 | インポート
 
9月です、、、(ひろしではありません)
日増しに秋が深まってきます。

高校野球優勝の熱狂の余韻が残る中、アテネオリンピックも日本選手の活躍に湧きながら終了しました。

台風一過、世間はまた日常の生活にもどりつつあります。

この地に、その名の通り「北海道新聞」という地方紙があります。
`02年の数字ですが、朝刊の発行部数が125万部を数えます。この数字は道内の2軒に1軒が購読している勘定になり、圧倒的なシエアーを誇っています。

この新聞社が9月Ⅰ日、「日本新聞協会」の‘04年の『新聞協会賞』を受賞したとのことです。
受賞の対象は“編集部門”で『北海道警察の裏金疑惑を追及した一連の報道』・・・だそうです。

この裏金報道は、8月の『JCJ(日本ジャーナリスト会議)大賞』も受賞していますから、まさに名誉の「W受賞」です。

「道警の裏金疑惑」については、このページでたびたび取り上げて来ました。

昨年の11月に始まった「裏金疑惑報道」は、組織を守ることが優先され、身内意識に固まった警察組織に果敢に挑戦してきのです。

新聞社の「警察担当記者」たちは、警察から日常の報道ニュースも貰わなければならず、一方ではその警察組織を告発し続ける・・・という困難さを厭わなかったのです。

この種の報道は、ほとんど一過性に終わることが通例だそうですから、今回の継続的報道は特筆すべきことなのでしょう。
為に「警察の裏金問題」は全国に波及し、いまだ完全ではありませんが「かなりの民主化」に貢献しました。

実は、この北海道新聞社は‘96年にも「新聞協会賞」を受賞しております。対象は同じく“編集部門”で『北海道庁公費乱用、一連の報道』・・・となっています。

この「道庁公費乱用」もひどいものでして、「お役人(偉い人達だけでなく、一般のお役人までほとんどすべての部署で)が公費で飲み食い」していた事件です。

当時なりたての知事(それまでは道庁の大幹部だった)が、任期4年間はほとんどこの問題で引き摺りまわされていました。
で、けっきょく非を認めて、炙り出された範囲の金額を「役人の現役、OBたち」が返還することになった・・・と言うのがその結末です。

この時も「北海道新聞社」は、今度の「警察の裏金疑惑」と同じように果敢に報道してくれました。

「北海道新聞社」の栄えある受賞は喜ぶべきところですが、一方では「北海道は、いつもいつも金銭疑惑にまみれている」のではないかと、、、、嘆かわしいため息の一つも吐きながら、悲しい気分に陥るところです。

せめて「知床の世界遺産」など、喜びに満ち溢れた内容の報道による受賞にでもならなかったのかと、思ってはいるのですが・・・・

かの偉大な劇作家、シェクスピアが現世にあれば、道民のこの矛盾した感情を「喜ぶべきか、悲しむべきか・・・それが問題だッ!!」と言い当ててくれたかもしれません。

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