かるさんのgooブログ <北国たより>

身近な話題を画像といっしょに・・・

死に行く者の気持――ある小説から

2004-03-27 00:38:00 | インポート
CAFE友にYさんと言う方がいらっしゃいます。

Yさんとの係わりは、いつものことながらお互いの「ペッタンコ」からではなかったか?と思います。いまとなってはそのいきさつは判然としません。

Yさんの日記は、散文、詩文、短文、などのどの範疇に属するのか、浅学な私には判断がつきません。
つきませんが、そんな類型的な区別に頭を悩ます時間がもったいない・・・と思えるほど「読む人の心を捉える」文章になっています。

コピーライターという生業をさて置いても、それだけでも「タベテいける」のでは?と、感じ入りながら私はYさんの文章に嵌っております。

そのYさん、藤沢周平の大フアンのようで、著作のほとんどを蔵書されて居られるとのこと。
ことさら『海坂藩』には想いがおありのようです。

ひょっとしたらYさんのご先祖は『海坂藩』の政争に巻き込まれ、逃れて他国へ出奔し、苦労の果てにとある海辺の寒村にたどり着き、そこで子孫を残したのでは?・・・などと推測したりします。
ですがそのこと、いまにして思えば歴史の彼方は茫洋として、遥かな昔の真実は掴みようもありません。


周平に「蝉しぐれ」という長編小説があります。
これをNHKが映像化し昨年放映されました。評判が良くて今回再放送され、今日がその第六話の最終回でした。

Yさんのご先祖に係わりが…..アリソウナ『海坂藩』の政争と、為に実らなかった「慕恋」が絡み合った物語です。

周平の作品はTV映像化し易いのか、原作に忠実に出来上がって見応えがあります。
セリフそのものもほとんど脚色されず、ママで表現されております。

物語のクライマックス、主人公が単身で悪家老の屋敷に乗り込み、免許皆伝の剣を振るう場面があります。そして剣を突きつけて言います。その部分をチョッと書いて見ますと・・・


「軽輩とみて、侮られましたな」

「無益に、人が死にましたぞ」

「・・・略・・ご家老がたの、私利私欲のために人が死んだのです」

(ちがうだろう) (藩のために死んだのだ)

「お黙りめされ」

「さような物の言い方は、もはや聞き飽きましたぞ。どうやらご家老は、死んで行く者のお気持を押しはかれぬお方らしい。死に行く者の気持とは・・・」

―――とここで剣を一閃させ(斬りはしない)恐怖を与える――

この作品で作者は「・・・死に行く者の気持とは・・」のこの部分、
「理不尽に死んで行く者の無念さを」書きたかった、この一言を言いたかったのでは?・・・と私は思っております。

『海坂藩』を挙げるまでもありません。

今の世の中でも、まだまだこんなように「理不尽に死に追いやられる」人々が多くいます。
「祖国のため」「自由と平和の為」「信仰を守るため」などと言いながら、結果として多くの人々が死んで行きます。
その死の裏側に無数の哀しみがあります。

人の世に、国家とか組織とかが生れてからこの方、何千年になりますでしょうか?
以来こんにちまで争いごとは絶えず、大義名分の名のもとに人が死んで行きます。

残念なことですが、このことは私達が普通に死んでいくまでの時間内に終ることはないでしょうし、それから後の歴史からも無くなるとは思えません。

もったいぶった言い方ですが、人間の愚かさをあらためて思うこの日です。

―――さっき、「蝉しぐれ」最終回が終りました―――




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けいさつの「う・ら・が・ね」

2004-03-27 00:35:00 | インポート
コント―かんぶの会話

しょちょう―――裏金事件を捜査しろと言うのだが、捜査費用はあるのかね?

ふくしょちょう―――全額、裏金に回してしまいました

しょちょう―――その裏金を少し戻してくれんかッ!!

ふくしょちょう―――それが……..全部、しょちょうのふところへ行ってしまって、残りはありません

しょちょう―――そうか、金が無ければ仕方がない。捜査は中止だッ!!

またまた訳のわからないことを書いています。

このページに、できるだけ明るい話題を取上げたいのは山々です。
ですが今、この話題を通り過ぎて「北海道」を語る・・・と言う訳には行かないのがつらいところです。

その後の、この話題のドキュメントは、毎日のメデイアでみなさんご承知のところです。

道内のことを言えば
※2月10日、道警元最高幹部・原田宏二氏が会見し「裏金の存在」を言明

※3月4日、 道議会総務委員会で参考人として原田氏、詳細に証言

※3月16日、道議会総務委員集中審議

おおざっぱな流れはこんなところです。

議会での、北海道警察・芦刈本部長はじめ幹部の答えは「一部不適切な支出があった。目下調査中、事実関係がはっきりしない」などと逃げの一点張りで、事実を明らかにする姿勢はありません。

内部調査などという「茶番劇」は必要ないのです。議会に出席し質問に答えている「当人たち」が「裏金作成」と「私的流用と裏金接待」の当事者のはずですから・・・

道議会の議員さんたちにも??が付きます。

これほど大きな問題で、事態もはっきりし、国民の大きな関心事となっていますのに、その追求の手のゆるいこと。
まるで馴れ合いで「・・・ごっこ」を演じているようで、「何かを恐れているのかな?」と勘ぐりたくもなります。


このCAFEに「daichi777」という方がいらっしゃいます。ペッタンこが付いていて知りました。

この方のHPは「鳥越俊太郎のザ・スクープ」の紹介でほぼ一杯です。
当然「警察の裏金問題」が中心です。この問題で氏は怒り心頭に達しております。詳しくはどうぞ訪問してみてください。

そこで、小学校一年生が放送局へ出したと思われる、一通の手紙が紹介されております。(ザ・スクープのディレクタァーの文章からの転載)

このたびの雑記帳は、これだけを載せたかったのですが、ついつい前置きが長くなりました。
さらに長くなりますが、どうか一読してください。


わたしの おばあちゃんと おじいちゃんと おかあさんが
みんなでないています。
わたしも おとうさんが、けいさつの人なので、
おかねをひとから、うそをついて もらっているって
テレビで まえにやったり、きょうもやったので、
学校で わたしは いじめに あうように なりました。
おじいちゃんは、おとうさんの けいさつの えらい人だけしか
わるいことや おかねをもらってないよ。
おとうさんは がんばって がんばって はたらいて
つかれたりして、にゅういんして 手じゅつで
人の いの はんぶんに なっても やっているのに。
わるいのは えらいひとだけだと ゆってください。
ニュースの人たち おねがいします。
わるいのは、えらい人と いっぱい いってください。


===証言者、原田宏二氏も「孫になにか言われるのが一番辛かった。自分の行為も含めて証言しようと思った直接の原因はそれでした」と話しております===



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乳製品を食べていますか?

2004-03-07 20:43:00 | インポート
先回の雑記帳は「海の幸ニシン」の話しを書きました。

ご存知の通り北海道は、漁業、農業、それ以上に「酪農王国」でもあります。
明治の初期、開拓者として内地から移住して(させられて)来た人々に、政府指導で「酪農」を奨励したのが始まりのようです。

道東、道北など寒冷地では「稲作、畑作」の収穫が難しく、比較的平坦地で「牧草」くらいならなんとか・・・というところからも牧畜に向いていたようです。
戦後の混乱期、引揚者の入植が盛んになり酪農に従事する人々は増えました。

道東は根室支庁に「別海町」という町があります。
町とは言え、面積が1320平方キロと四国は香川県の総面積の80%ほどにもなります。
この町の総人口が約17,000人、飼われている乳・肉牛が約110,000頭とのことです。
1950年代後半からの、国指導による新酪農村(パイロットファーム)建設が進み、経営規模が大型化したのです。

しかし、このパイロットファーム建設も破綻が大きく、莫大な借金を背負って離農する農家が相次ぎました。
このあたりの情景は、山田洋次監督の映画「家族」とか、倉本聡の「北の国から」にも表現されておりますから、みなさんもご承知のところです。
経費の割には乳価は上昇せず、また明治の開拓当時から共に歩んできた「雪印乳業」の愚かな行為による痛手は生々しく、今でも尾を引いております。

加えて、ここに来ての「BSE(狂牛病)」の発生です。先日の五日にも11頭目の該当牛が発生しまして心配のタネになっております。国産牛については「全頭検査体制」が確立されました(多分そうでしょう)から、とりあえず安心は安心ですが・・・

6日の北海道新聞に『乳製品 一日3品食卓に』という小さな記事が載りました。

酪農・乳業業界が、牛乳や乳製品の販売拡大に向け、一日に3品食べようとアピールする【3-A-Day】(スリーアデイ)運動を展開するとの話題です。
これは「牛乳200ML」「ヨーグルト100g」「チーズ一切れ(20g)」をそれぞれ1単位とし、一日に3単位食べるよう進めるのだそうです。
全国牛乳普及協会は「3単位で一日に必要なカルシウム量を摂れます」と言っております。
「アンパンマンで知られる、やなせたかし氏」がロゴマークを作り、当面はTVCMなどでアピールするようです。

このところ世間は暗い話しが充満しております。
「警察の不正疑惑」「国会議員のごまかし」「相変わらずの児童虐待」「近親者の殺人・障害事件」「強盗殺人」「鳥インフルエンザ」「狂牛病」などなど、枚挙にいとまがありません。
新聞やTVのニュースを見るたびに「憤りでカリカリ」します。

そんなカリカリ状況を緩和するためにも『乳製品を食べて、カルシウムを摂取』しましょうと、せめてもこの雑記をお読みのみなさんへ・・・呼びかける今日の私です。


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