かるさんのgooブログ <北国たより>

身近な話題を画像といっしょに・・・

この年の瀬に

2005-12-25 15:04:00 | インポート
 
‘05年も数日で終ろうとしています。
政治を見れば、国と地方ともどもの財政破綻、剥き出しの増税策、近隣諸国との軋轢などなど。

社会面では、留まらない凶悪犯罪、金品詐欺にカード偽造、ITシステムの欠陥による混乱、極めつきは耐震強度偽装事件です。

果てしもない暗い世相に神もお怒りになられたか、異常気象による記録的な大雪でこの国の人々に鉄槌をくだしています。

と、そんな想いで新聞を広げましたら、年末恒例の「あなたが選ぶ10大ニュース」が発表されて居りました。

世界の、また全国的な10大ニュースは、四大新聞やそれぞれの地方紙ともほぼ同じようなものかと思います。

この北国のそれはどんなものであったのか、もう一度それぞれの場面を思い起こしながら列記してみます。

①駒大苫小牧高校、夏連覇
②知床、世界遺産に
③旭山動物園、夏入場者167万人
④根室沖で漁船転覆(イスライル船籍のコンテナ船に当て逃げされ、漁船の乗組員8人が死亡)
⑤道内でも灯油価格高騰
⑥北海道新幹線着工
⑦丸井今井、抜本再建へ(地元の老舗デパート。経営不振で店舗閉鎖と本州大手デパートの支援を仰ぐことに)
⑧衆院選、道内は民主勝利
⑨市町村合併相次ぐ
⑩札幌でポィ捨て条例施行

となっています。
全国的に景気浮揚が言われる中で、この北国に明るさは戻らず、雇用者の平均給与は下がりつづけています。
そんなムードをいくらかでも払しょくしてくれた話題が①~③のニュースかと思います。
とりわけ高校球児の頑張りは、いまだに信じ切れないながらも多くの道民に「喜び」を与えてくれました。

さて、この時期に来て来年のことを言ったところで「鬼が笑う」こともありませんでしょう。
年末の10大ニュースの、せめても7~8番くらいまでは「明るい」話題で占めて欲しいものです。

なによりも社会事象での“凶悪事件”、“欺き事件”の絶滅を願うところですが・・・しょせん無理な神頼みとなるのでしょうか?




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果てしの無い泥沼

2005-12-04 19:08:00 | インポート
あい変わらず忌まわしい事件が続く昨今です。

景気回復基調の声が高まる反面、この国の人々の基本的な安全は確実に失われて行きます。

万人が望む、幼い子供たちが健やかに成長することの願いは無残に裏切られます。
このたびの被害者と同い年の身内を持つ一人として、漠然とした不安と強い憤りを覚えます。

「耐震強度偽造問題」は、まれに見る悪質で深刻な事件と思っています。

毎日のように大きく報道されていますから、詳細はここに記すまでもありません。
とつぜん降って沸いたような災難に遭われた居住者、ホテルの所有者、当該物件の近隣者たちの憤りはいかばかりかと察します。

被害居住者の救済に、行政がようやく具体策を出そうとしていますが、まだ紆余曲折がありそうです。
一日も早い安全と安穏を願うところです。

ですが一方で、この災難の原因を作った人々への追求の手ぬるさを強く思います。

当事者が何を、どう言い逃れしようとも「建築主(販売会社)、設計会社、設計士、審査機関(行政も含)、建築会社」の責任は免れません。

公の場で、相も変わらず他に責任を転嫁し逃れようとする醜さは、この国の人々の「心の歪みの典型」を表現しています。

当然のことながら資本主義の社会は、それぞれが適宜な利益を得ることによって成り立っています。
しかし、他の多くの事例にも見られるように「嘘をつき、騙してもなお」不当な儲けを挙げようとする輩が絶えません。

その中でも今回の「耐震強度偽造事件」は例を見ない悪質なものです。

建築に携わるいかなる人でも(建築現場に作業する末端の人も含めて)、係わる建築物件に対する「鉄骨、鉄筋など」の過不足は一目で見抜けます。

「知らなかった・・・、初めて聞いた・・・」などの、責任ある立場の人々の話は笑止そのものです。

行政の一端を民営化することの是非は、痛し痒しの両面があります。

スピード感の不足や杓子定規の繰り返しの役所態度・・・さりとて民営化することによる「利潤追求モットー主義」の弊害・・・・

どちらにしても、被害を蒙るのは「善意の一般消費者」だけなのです。

今回の一連の事件の中で、地方行政で「審査」で偽造を見逃した担当者が言っていました。
『性善説を信じてやってますから、まさかこんな偽造が・・・』と、まさに聞く方が驚くほどのコメントを発していました。

私企業であろうが、官庁であろうが、特に組織や案件を統べる人は「人を信じながらもその仕事を疑え!!」が鉄則な筈です。

このたびの「耐震強度偽造事件」は、土木・建築業界における「悪質な慣例」のほんの氷山の一角だとも言われています。

この、人間に例えれば「背骨や胸骨、足の骨」を抜き取った極端な事例だけでなく、「小骨や筋を抜く」などの、いわゆる「手抜工事」は以前から日常茶飯事のように言われています。

建造物、工作物、芸術品などなどに、世界に「匠の技」を誇ってきたこの国の先達ですが、どうやらその「誇り」も骨抜きに終ってしまいそうな昨今のありさまです。

せめて今、幸田露伴の作品「五重塔」を再読し、大工の十兵衛の「匠の心意気」を学んで欲しい・・・
と思うのは、泥沼のような彼の業界へどれほども届かない、「儚い望み」に過ぎないのかもしれません。





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